皆さん、こんにちは。大津です。


今日は雪が降らなくてホッとしています。


さて、アルジェリアのテロ。
最悪の結末となってしまいました。

心から哀悼の意を表します。

亡くなられた方、ご家族のお気持ちを
思うと、言葉がありません。
心中、深くお察しいたします。


それにしても、人間の持つ業を感じざるを
得ません。

こうやって悲しみと怒りの連鎖を起こし、
そのうち誰が被害者なのか加害者なのか
わからなくなってしまっているのが
紛争地です。

テロリストは限りなく憎いです。
しかしこの憎悪がまた新しい連鎖を引き
起こしてしまうかもしれない。


人の生きる社会は難しいものです。

このような怒りと悲しみの連鎖は
なかなか解決しようがありません。

悪いことに、宗教がその連鎖を
広げてしまったりもします。

信頼を築くのは何十年もかかるのに、
銃弾で壊すのは一瞬です。
そして新たな負の連鎖が始まります。


憎しみ合ってはいけない。
それはわかっていても、
被害に合われた方のお気持ちや
ご家族のことを思えば、怒りを
禁じえません。

やはり人同士が仲良く生きてゆく
というのは大変なことです。


さて先日
「シークレット・ウォーズ」
という本を読みました。




イランvs.モサド・CIAの30年戦争
という副題です。

520ページほどもある大作ですが、
作家の佐藤優さんが30億円の価値(!)が
あるというのも十分うなずける
「ここまで書いていいの!?」という
本でした。

世の中には色々な「裏」があることは
皆さんも周知のことと存じますが、
イランとイスラエル・アメリカが
イラン革命後このかた30年以上に
わたって暗闘してきた事情を余すところ無く
描いたこの本は「世の中の裏の一つ」を
知るための格好の教材です。

表面上は敵対しながらも、
イラン・イラク戦争の際は
実は秘密裏にイランにイスラエルが
武器を流していた話などは
いかに世の中が怒りと悲しみの連鎖、
人の業のからみ合いの結果としての
事情に満ち溢れていて、一筋縄では
いかないのかを知ることができます。

特に島国日本に生きる者として、
この権謀術数の極致はある種対極で
あるとも思われ、中東問題などが
よりわかる(”わからないこと”がわかる。
わかり得ないことがわかる。安易に
わかってコメントすることがいかに
危険かがわかる
)この本の価値は大きい
と思います。

分量、人名の膨大さなどから
やや読みにくい本ですが、読書習慣が
ある方にはぜひ読んでもらいたいと
思います。
凡百の小説より何百倍も面白く、
事実は小説よりも奇なりを実感する
ノンフィクションです。


今日は定例の緩和ケア研修会です。
今日のテーマは
「スピリチュアルケア」
頑張って参ります。
人がわかり合うための方法でもあります。
テロ、怒りと悲しみの連鎖の対極のケアです。


それでは皆さん、また。
ノロとインフルに負けぬように
手洗いうがいをしっかりなさって
くださいね。

失礼いたします。