皆さん、こんにちは。大津です。


昔はよくテレビゲームをしました。

僕の世代はちょうど小学校中学年の
時にテレビゲームが流行り始めました。
それと同時に遊びも大きく変わり、
それまでは野外での遊びが中心で
したが、以降は誰かの家でテレビ
ゲーム・・ということが増えました。

昔のゲームは鬼のように難しかった
です。スぺランカーやたけしの挑戦状
(皆さんはご存知ですか?)
やら、とんでもなく難しいゲームが
たくさんあったのを思い出します。

そのうちドラゴンクエストといった
ロールプレイングゲームが流行し、
これらは反射神経が必要なく、基本
的に忍耐力があればゲームをクリア
することができるようになったのは
反射神経がそれほどではない自分
には僥倖でした。

何しろそういったロールプレイング
ゲームが流行るまでは、世間の主流は
シューティングゲーム等でして、
例えば高橋名人(ハドソンを少し前に
退社なさいましたね)の「16連射」で
有名なスターフォースやスターソルジャー、
ツインビーといったゲームではろくすぽ
先に行けないままゲームオーバーという
こともしばしばだったわけです。

シューティングゲームとは、ご存じ
ではない方もいらっしゃると思うので
簡単に説明すると、自分は飛行機を操作
し、画面がどんどん上に流れ(スクロー
ルと言います)てゆき、上から敵が出て
来て弾を撃って来るのをかいくぐりな
がらどんどん敵を倒して、最後に出て
来るボスを倒すと次のステージ・・
というようなゲームのことです。若干
説明が足りなかったらすみませんが、
インベーダーゲームが進化したような
ものですね。

さて、これらのゲームは基本的に
コンティニュー(復活)がありません。
例えば自機が3つのゲームの場合は
3回敵の弾や敵自体にぶつかれば
それでゲームオーバーです。
それなので反射神経が鈍いと、
すぐに3機失ってゲームオーバーと
なってしまうわけです。すると最初から
やり直しになってしまうんですね。
僕の場合は、それこそあっという間に
ゲームオーバーと言うこともしばしば
でした。

一方でドラゴンクエストのような
ロールプレイングゲームは「復活の
呪文」といって、特定の文字列を打ち
込むことで、前回の概ね途中から再開
することができます。それなので、
途中でゲームオーバーになってしまって
も、復活の呪文を打ち込むことで
コンティニューすることができるわけです。
だから最初から始めなくても良いのです。
おかげで僕もゲームをクリア(終わりまで
辿りつくこと)ができたわけなのですが。


何が言いたいか。

最近つくづく思うのは、人生は
シューティングゲームだなあということです。
いや、人生は自機が3機もありません。
1機しかないのです。
1機しかない、大変難しいシューティングゲー
ムが、人生に似ています。

ゲームでは敵の弾が一発当たると、どれだけ
ゲームが進んでいても、自機は消滅してしまい
ます。それと同じような、タイトロープの、
そんな緊張が存在するのが人生なのかなとも感じます。

また今僕が死んでも、僕の技術や知識を
コンティニューしてくれる人はいません。
本当にこの1機きりなのです。

人生においてはシューティングゲームと
同じようにたくさんの弾が飛んできます。
それをかいくぐってゆくのは並大抵のこと
ではありません。常に落とし穴が待っていますし、
油断すると思いがけない方向から弾が飛んで
来て1機失うことだってあるでしょう。

一瞬で全てを失い得るのが人の一生ですから、
だからこそ、この1機を大切にしなくてはいけない。
月並みですが、そんな結論になります。


ゲームではある程度ゲームを進めることが
できたことと引き換えにボーナスとして
自機が1機増えることもあります。僕はこれは
教育と似ていると思います。自機と同じ能力を
持つものがどんどん増えれば、簡単にゲーム
オーバーにはならないわけです。いつ自機が
失われても良いように、準備しておくというの
も重要なことでありましょう。

現場にいると人の命は真にはかないものと実感
されます。どうか一人でも多く、各々の1機を
大切にして、それぞれが目指すステージへ辿り
ついて頂けたらと思います。


それでは皆さん、また。
失礼します。