皆さん、こんにちは。大津です。


怒りは連鎖します。
例えば誰かが誰かに当たると、
その誰かもムシャクシャして
また別の誰かに当たる。
そういうふうに、怒りが巡り巡って
皆が怒っていきます。

そんな小さい社会のことと、大きい
社会で起きていることも、大きく
変わりがないのかも知れません。

例えば、西アジアや中東で起きてい
るのも、暴力の連鎖です。

どこかで同じような記事があり
ましたが、ビンラディンを殺害して
アメリカのニュースは大喜びの
アメリカ市民を映し出しました。
私も映像をリアルタイムで見ました
が、大きな盛り上がりようでした。

引きこもり気質(?)の日本国民の
一員からすると、少々違和感を感じ
ます。もちろんビンラディンがした
ことはとんでもないことです。
許されることではないです。
しかしあの大喜びは、何の迷いも
感じさせません。ビンラディンを
殺害して、正義あるいは善が勝った、
そう喜んでいるのかもしれません。

しかし、確か歴史はあのようなワン
サイドのJUSTICEがぶつかり合うこと
を何度も経験してきたのではないかと
も感じます。それが何か、良いものを
生み出したでしょうか。むしろ破壊、
苦しみ、終わりのないそれらを生み
出してきたのは、こちらは善で、あい
つらは悪、という単純化された二元論
ではなかったでしょうか。

「これからの正義」について考えても
らいたいものです。暴力の連鎖は終わ
りがない闘いを生むのみです。そして
一神教もまたそれに加担するとしたな
らば、それは悲しいことではありませ
んか。

どこかの国でも、偉い人達は、互いの
瑕疵を探すので必死です。これもまた
終わりがない、悲しき人間の業なので
でしょう。


怒りや憎しみばかりが連鎖するわけ
ではありません。悲しみもまた、
連鎖します。

下記の記事からです。
↓↓↓
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20110522ddm012040152000c.html

抜粋します。



(以下抜粋)


 ◇第2子出産間近、家族5人失う 30代男性、3週間後に自殺

 被災地では、家族を失ったショックなどから自殺するケースもあり、悲しみの連鎖が懸念される。

 「男の子らしい。もうすぐ生まれるんだ」

 岩手県陸前高田市に住む30代後半の会社員男性はうれしそうに話していたという。

 兄によると、男性は妻と2歳の長男、義理の両親と祖母の6人暮らしだった。4月5日が第2子の誕生予定日だったが、一家の幸せは3月11日の津波にのまれた。大船渡市内の会社にいた男性だけが無事だった。

 男性は避難所で過ごしながら、避難所や遺体安置所を巡った。14日ごろ、大船渡市内で偶然に会った高校の同級生は男性の表情が忘れられない。リュックを背負い「家族が見つからない」とつぶやき、疲れ切っていた。

 震災約1週間後には携帯電話が通じ、関東地方で暮らす兄と連絡を取り合った。

 「お前は大丈夫か」

 「安心して」

 「おれも実家に戻るよ」

 「こっちに来ても電気も水もない」

 20日ごろから男性は大船渡市内の知人宅に身を寄せた。医療チームの診察を受け、総合病院の精神科に通院するようになり、精神安定剤を処方された。

 「病院で薬もちゃんともらっている」。兄は電話で聞き「なら大丈夫だろう」と思ったという。だが31日、男性は実家に戻り、練炭自殺をした。

 「惨状を見ているだけでも気持ちがおかしくなる。違う環境に連れ出していれば、こんなことにならなかったかもしれない」。兄は悔やむ。「残された家族や友人の悲しみは言葉に表せない。助かった人にはどうか生き続けてほしい」【宮崎隆】


(以上抜粋)



すべてを失った男性の苦しみと悲しみは計り知れないものです。
そして、あの世に行って、愛する家族に会おうとされたのでしょうか。

けれども、それで愛する家族は本当に喜ぶのでしょうか。

上原さんも、地震のことで、できることについて悩まれたと
どこかの報道でありましたが、そこにいるだけで、どれだけ
の人を勇気づけていたかわかりません。
しかし明るい人を失えば、残される側の悲しみはとりわけ
深いものがあります。かくして悲しみは連鎖します。

残念ながら、負の感情のほうが連鎖しやすいものです。
けれども、笑い、喜び、ともにいるのだという気持ち、
それを伝えてゆくこともできるはずなのです。
楽しい感情も、私たちは伝えてゆくことができます。

暗き世を照らすのは、一人ひとりの光です。
一燈照隅、萬燈遍照。一隅を照らすことが、全体を
照らす連鎖を呼び込みます。
そして言われるように、
たった一つの命を救うものが、全世界を救うのです。
そして、自らを救うものが、また人をも救い、そして
すべてを救うのです。

皆さんの心がけで、また明るい社会が立ち戻ってくることを
信じます。悲しい人たちが作り出す、怒りと憎しみと悲しみ
の終わりなき連鎖に乗ってはいけません。


それではまた。
失礼します。