皆さん、こんにちは。大津です。


たくさんの死を見てきましたから、
僕は身に余るものを手に入れても
さして幸せではないことを見知って
います。

世の中にはたくさんの人がいますから、
お金が欲しくて欲しくて仕方ない人や、
人より少しでも権力を持つ存在になり
たくて権謀術数の限りを尽くしている
人だとか、そんな人も僕は数多く
見てきました。闘いが大好きで、人に
打ち勝つ時に人生の満足を多く得るよ
うな人も中にはいました。相手を追い
つめ、ぐうの音も出ないくらいやっつ
けると、達成感があるようなのです。

けれども、残念ながら、誰も人は
死んでいきます。得たものを人は必ず
お返ししなければいけないものなのです。
つまり物自体はすべてを失うことになります。

ですから、そんなにしゃにむに
お金儲けに汲々として楽しいのだろうか、
あるいはそんなに有名になりたくて
あれこれ手を尽くして本当に満たされて
いるのか、そう感じるのです。

そういう意味で、成功者というのは、
全員がではありませんが、人並外れて
指向性も強いのかも知れません。
でもだからこそ、乗り越えられないものと
対峙した際に脆さがあらわになる人もいます。

逝く人を見ていると、そして彼らの声を
聞いていると、「過剰なものを手に入れても
むなしい」とつくづく思います。
お金や名誉や、地位や、
誰かをたたきつぶすことが死を前にして
何の意味をもたないことは事実です。
自分の心を、もし死が迫ったとしても、
充足させうるようなそんなことを日々して
いきたいものですね。


それでは皆さん、また。
失礼します。