皆さん、こんにちは。大津秀一です。

今日読者さんから教えて頂いたのですが、
ウィキペディアの「緩和医療」の項目に
拙著「死学」が挙げられているんですね。
嬉しいことです。

一緒に挙げられているのが、僕が緩和医療の
道に進むきっかけとなった、阪大の緩和医療学の
教授、恒藤暁先生の「最新緩和医療学」。それと
並べてもらえるなんてとても光栄なことです。

「最新緩和医療学」のような緩和医療の教科書
を一般の方向けに・・と思って書いたのが、
「死学」でした。今年6月に出版した「世界イチ
簡単な緩和医療の本」も同じ系統の本ですが、
こちらは専門家寄りですので、一般の方が緩和医療に
ついての概略を知って頂くことを第一に作ったのが
「死学」だったのです。

そして「死学」の文庫版が、「死ぬときに後悔しない医療」
です。なので、どちらかを読んで頂ければ、もう一方の
内容はカバーされます。


僕は今、緩和ケアチームの一員として働いています。
まだまだ病院によっては「緩和ケアチーム」と名乗ると
嫌がられる患者さんやご家族もいらっしゃるようです。
緩和と聞くと、終末期のイメージを持たれてしまうようです。

しかし、緩和医療は苦痛を取り除く医療であり、諦めの医療
ではなく、重い病気と診断されたときから適応となる
医療ですので、終末期医療とイコールではありません。
緩和医療は、人生を苦痛少なく、よき時間を過ごして
もらうための医療であり、命を縮めるものでは無論なくて、
むしろ命を延ばすこともあり得ます。苦痛にさいなまれる
場合とそうでない場合、後者のほうが命が延びうるのは
十分に考えられることです。

緩和、という言葉がわかりにくいとも言われます。
確かにそうなのかもしれません。ただもっとその中身を
知って頂けたらと願っております。より良い生を生きる
ための緩和医療、それをわかって頂けたら嬉しいです。

今週も引き続き頑張っていきましょう。
それではまた。
失礼します。