先日、観て参りました。
もんのすごいめっちゃくちゃの久しぶりの(笑)
映画でした。

僕は原作を読んだことがないので、
そこをご承知のうえで聞いて頂きたいのですが、
極めてハリウッド的な映画でした。

エンターテインメントとしては良作でしたが、
後から考えると多少・・・。インドカレーの
スパイスのようなじわじわくるものというより、
人工的激辛香辛料を食べたような種類の刺激のもの
でしたね。見終わった後にじわじわ効いてくる
映画が好きな僕としては若干物足りなかったです。

面白かったのは、映画の前の新作予告に
ハチ公の翻案版映画の予告があったこと!
とうとうハチ公まで輸出されたか、と
驚きました。

1000年も前に「源氏物語」などという
人間洞察に満ちた物語を作り出してしまう
日本人は、未だにストーリーテラーとしては
世界に誇るべきものがあるのではないかと
思いました。実際、アニメや漫画にも非常に
豊富な想像力から生み出された作品が多く、
いつも驚かされます。

日本映画に、ハリウッドの予算(?)を加味すれば
すばらしいものが出来るのではないかと思いました。

それにしても、普段生と死の現場に身を置きながらも
一切の宗教的儀式からは縁遠い生活を送っている身としては、
「ダヴィンチ・コード」や「天使と悪魔」に描かれている
キリスト教の諸相にはとても興味深いものがありました。

およそ2000年前、「縦四十里横二十里の小地方」(「世界を
つくった八大聖人」一条真也著)で活動したイエスの行いが、
これほどまで大きな社会的影響を与えるとは、当時の誰が
予想したでしょうか。

とにかく、宗教の本来の意味を忘れて欲しくないと思います。
「世界中のあらゆる宗教は、他者への思いやりを
重視している」(前掲書)と僕も思います。
しかし、側にいる人間に思いやりを示すことが
出来ない人間は、感情の奴隷であり捕囚なのです。

美しく生きるようにしたいものです。
美しき生には敵意や軽侮、嫉妬はないはずです。