5月31日(金)に行われた国際親善試合@エスタディオ ヌエバ コンドミナ(スペイン)。

 JFA-TV Youtube
https://www.youtube.com/live/cY8W4-sdprc

ライブ配信直後から視聴不可になって、再開したのに気がついたのが6月3日夜だったので、少し遅れてまとめをしています。

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ニュージーランド代表との2連戦の初戦。7月13日にガーナ戦が予定されているが、なでしこJAPANはパリ五輪メンバー選定のための実質これが最後の場。
メンバーは、4月のSheBelieves Cup から、杉田選手(Portland)と上野選手(S広島R)をはずして、5高橋選手17千葉選手を入れたメンバー。

ニュージーランド代表は、Fifa World Rankingで28位。

アジアなら韓国(20位)とベトナム(37位)の間で、4月にタイ代表と1勝1分け、フィリピンにはW杯で圧倒しながら0-1。
主にアタッカー陣の評価を行うことになるのだろう。

なでしこJAPANは3-4-2-1。比較的国内組を多く使って来ている。
WEリーグ第21節に怪我をして最終節を休んだ15藤野選手はベンチスタート。


 

前半、なでしこJAPANが押し込んでいたが、仕上げに手こずる。ATにやっと先制。
後半、早々に追加点を上げ、その後も優勢に進めたが、得点には至らずそのまま終了している。

ボール支配率: ニュージーランド代表 54%-46% なでしこJAPAN (Yahoo)

シュート状況は下図の通り。



 

なでしこJAPANは、相手シュート無しで、安全勝ち。
ボール支配率が示すように、ニュージーランド代表に自陣内でのボール回しを許容し、主に攻めてきたところからディフェンスをやっていた。

したがって、ボール奪取位置も低く、そこから組み立てての攻撃になっていたため、ゴールに迫る回数は多くない試合運びであった。
個人の攻撃デュエルも少なかったように思う。



では、いつものようにコーナーキックを見ていく。



(1)両チームのディフェンスシステムと攻撃体制。

ニュージーランド代表は、マンツーマンディフェンス中心で3人のゾーン固定配置。

なでしこJAPANは、マンツーマンディフェンス中心で2人のゾーン固定配置。



下表に、スタメンを身長順に並べる。



 

なでしこJAPANとしては、苦しいマッチアップ関係。


(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。



 

2nd回収A:守備ラインが上がり切る前に2次攻撃(シュート・クロスなど)
2nd回収B:守備ラインが上がりきってから2次攻撃(同上)
2ndロスト:守備側がボールを拾って確保
2nd逆襲:守備側がボールを拾って逆襲
トータルシュート数:{プレーの中断、守備側の確保、攻撃側バックス陣帰陣}までに打ったシュート数。



(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー


A.ニュージーランド代表のコーナーキック

a)体制

キッカーは27フォスター選手(両利き・インスィング)。

受け手の体制は、以下のようにして始まっている。

・ニアへ: 13ストット選手18ジェール選手
・正面からファーへ: 16ハンド選手20Iライリー選手14ボウエン選手
・GK脇: -
・ショートコーナー: 29キッチング選手
・コボレ狙い: 4ボット選手
・セーフティー: 6スタインメッツ選手7Aライリー選手

b)結果概要

ポインタは Youtubeの時間。

1本目 (37:10 ポインタ53:10) 右CK 27フォスター選手11田中選手ヘディング→16林選手クリア。スローイン。
2本目 (56:12 ポインタ1:33:0) 左CK 27フォスター選手20古賀選手ヘディング→16林選手4ボット選手ヘディング→16ハンド選手ヘディング→8清家選手ヘディング→27フォスター選手8清家選手ブロック。スローイン。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

特にない。
ただ、ゴール前約7mに4(or 3)人並べて、PKアーク付近から2人走り込む配置は、特徴的であったが、何か企画が有るわけでは無い。



B.なでしこJAPANのコーナーキック

a)体制

キッカーは16林選手(右利き)13北川選手(左利き)。

受け手の体制は、以下のようにして始まっている。

・ニアへ: 11田中選手12石川選手
・正面からファーへ: 3南選手20古賀選手
・GK脇: 8清家選手
・ショートコーナー: 7宮澤選手
・コボレ狙い: 13北川選手10長野選手
・セーフティー: 6守屋選手


b)結果概要

ポインタは Youtubeの時間。

1本目 (1:55 ポインタ17:55) 左CK 16林選手→16ハンド選手クリア
6守屋選手回収→10長野選手クロス→4ボット選手ヘディング→16ハンド選手クリア
10長野選手ヘディング回収→7宮澤選手6守屋選手。再組み立て。
2本目 (11:15 ポインタ27:15) 左CK 16林選手→GKリート選手キャッチ。
3本目 (20:44 ポインタ36:44) 右CK 13北川選手→27フォスター選手ヘディングクリア→20Iライリー選手。スローイン。
4本目 (46:38 ポインタ1:23:26) 右CK 13北川選手20古賀選手ヘディングシュート。ゴール!!。
 

 

5本目 (49:51 ポインタ1:26:39) 右CK 13北川選手→18ジェール選手ヘディングクリア
16林選手回収→27フォスター選手クリア
10長野選手回収→20古賀選手。スローイン。
6本目 (74:48 ポインタ1:51:36) 右CK ショートコーナー 13北川選手9植木選手16林選手クロス→12石川選手ヘディングシュート→GKリート選手キャッチ。
7本目 (93:20+ ポインタ2:10:8) 右CK 13北川選手17千葉選手ヘディング・落とし→5高橋選手モドシ
9植木選手16林選手クロス→12石川選手ヘディングシュート・24グリーン選手ブロック。再CK。
8本目 (94:10 ポインタ2:10:58) 左CK 16林選手8清家選手ヘディングシュート→24グリーン選手→14ボウエン選手ヘディング→4ボット選手・逆襲→17ウィルキンソン選手9レニー選手ミス。スローイン。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

4本目 (46:38 ポインタ1:23:26)

20古賀選手の代表初ゴールが決まったプレー。

動画:キック5秒前から始まります。
https://www.youtube.com/live/cY8W4-sdprcfeature=youtu.be&t=5001

フリーだった20古賀選手が、落ち着いてヘディングを決めたのだが、
8清家選手27フォスター選手をスクリーンアウトして、ファーサイドのシュートスペースを確保していることも大切な要素。

なぜ20古賀選手がフリーだったかというと、
この試合ニュージーランド代表は、ゾーン固定配置3人で、さらに、キッカーにもマークを付けたので、攻撃選手が2人余る勘定だった。
HTに双方にメンバーチェンジが有って、8清家選手20古賀選手のマークについて、引き継げていなかったのだろう。

ゾーン固定配置3人なら、ベンチや、ピッチ上の誰かが、統制する仕組みをしっかり作って置く必要がある。
なお、同様のミスは結構起きていて、なでしこJAPANも時々やっている。2019W杯ではRound of 16敗退の直接原因になっています。



以上です。



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目次 1.概要(アメブロ版)

 

4-185 W杯Round of 16 オランダ代表 2-1 なでしこJAPAN 2019/06/27




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関連記事など、外部リンク

JFA-TV
【FULL MATCH】<第1戦>なでしこジャパン vs ニュージーランド女子代表[国際親善試合 @ムルシア(スペイン)]
https://www.youtube.com/live/cY8W4-sdprc

Team Cam vol.2 |ニュージーランド第1戦の舞台裏| International Friendly Match @Spain|なでしこジャパン
https://www.youtube.com/watch?v=N6vsiesvpJs

New Zealand Football -Youtube
New Zealand vs Japan | International Friendly | June 2 2024 【ハイライト】
https://www.youtube.com/watch?v=gbZTdj6kSxQ

Yahoo
女子代表親善試合 5/31(金)23:00 エスタディオ ヌエバ コンドミナ 日本 2 0 ニュージーランド
https://soccer.yahoo.co.jp/japan/category/women/game/2024053102/summary?gk=63

JFA_HP
【Match Report】なでしこジャパン、ニュージーランドとの初戦に2-0で勝利
https://www.jfa.jp/nadeshikojapan/20240603/news/00034002/