10月26日(木)に行われた二次予選グループC@Lokomotiv Stadium(ウズベキスタン)。
BS-1
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直前になって、BS-1での放送が発表された二次予選の1試合目。
力関係で抜けているなでしこJAPANの突破は堅いので、放送が無くてもハイライトだけでも良いかな?とさえ、私は思っておりました。
折角放送が決まったので、レポートしておこうと思います。
興味が有るのは、中国・韓国・タイ・北朝鮮のB組で、そちらの配信を探していたのですが、
今でも見つかってません。
なでしこJAPANは、2023W杯から、怪我の浜野選手・藤野選手が抜けて、15中嶋選手が入ったメンバー。
アジア大会で、アルゼンチン戦をパスした22千葉選手も復帰している。
システムは4-3-3。
4熊谷選手をアンカーに入れたシステムで、アルゼンチン戦と同じ。
だが、2023W杯の主戦からは、かなり、入れ替わったメンバーで、激戦が予想されるHome&Awayの最終予選を想定した物とは思えない。
対するインド代表は、FIFA Ranking 61位。5バックで守備的に始めている。
前半からなでしこJAPANが押し込んだが、先制点だけでHT。
後半は、なでしこJAPANが開始直後から追加点を上げ、その後ゴールラッシュで、快勝している。
ボール支配率: なでしこJAPAN 73%-27% インド代表 (Footystats.org)
シュート状況は下図の通り。
なでしこJAPANは予定通りの快勝。
15中嶋選手は1・2点目を得点し、3アシスト、左サイドを突破しまくる大活躍。
他の選手たちも、それぞれ個性を出せていたし、良いゲームだった。
最後に危なっかしい場面があったが、反省点はそれだけだった。
ただ、なでしこJAPANは左サイドバック問題が解消できていないので、4-3-3はオプションのはず。
基本は3-4-2-1で、大きなメンバーチェンジをせずに、CBの真ん中:4熊谷選手をアンカーに上げて、相手の目先を変えるのが目的だと、過去の池田監督や選手の発言から私は認識している。
だが、この二次予選の力関係的では、試行錯誤にはならない。
あくまでもイメージの共有程度の意味しかない。
最終予選やパリ五輪本番までに、強い相手と親善試合を組んで、試すのだろうが、11月末~12初の親善試合の相手が、まだ決まっていないのが非常に気になる。
いつもながら、JFAはなでしこJAPANのためにもっと働いてもらいたい。
ところで、26日の他の試合は、
グループA:フィリピン 4-1 チャイニーズタイペイ、オーストラリア 2-0 イラン。
グループB:韓国 10-1 タイ、北朝鮮 2-1 中国。
グループC:ウズベキスタン1-0ベトナム。
この二次予選の勝ち上がりは、各G首位3チームと、2位1チーム。
26日の結果から言えば、最終予選は以下の2パターンが有力でしょう。
Case1 グループBの2位が勝ち点7か6で勝ち上がって、
なでしこJAPAN vs (中国vs韓国の勝者)、オーストラリア vs 北朝鮮。
Case2 グループB2位が勝ち点5以下で、フィリピンが勝ち点6で上がって
なでしこJAPAN vs オーストラリア、北朝鮮 vs フィリピン。
では、いつものようにコーナーキックを見ていく。
(1)両チームのディフェンスシステムと攻撃体制
なでしこJAPANは、マンツーマンディフェンス中心に、2人のゾーン固定配置。
インド代表は、1-4-3-1(+1)のゾーンディフェンス。
10バラデヴィ選手が近くを走り込む選手に、バンプをしているが、マンマークは付けていない。
なでしこJAPANを背の順に並べると以下の様になる。
インド代表は1人しか調べが付かなかったし、国歌斉唱で整列するシーンも映像になかったので、判りません。
ただ、セットプレーのマーク状況を見ていると、なでしこJAPANの方が、約3cm程優勢のように見えた。
(2)統計
例によって、私が採っているSTATSを紹介します。
2nd回収A:守備ラインが上が
り切る前に2次攻撃(シュート・クロスなど)
2nd回収B:守備ラインが上がりきってから2次攻撃(同上)
2ndロスト:守備側がボールを拾って確保
2nd逆襲:守備側がボールを拾って逆襲
トータルシュート数:{プレーの中断、守備側の確保、攻撃側バックス陣帰陣}までに打ったシュート数。
(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー
A.なでしこJAPANのコーナーキック
a)体制
キッカーは8猶本選手(右利き)13遠藤選手(左利き)。
受け手の体制は、以下のようにして始まっている。
・ニアへ: 20石川選手・4熊谷選手
・正面からファーへ: 12高橋選手・5三宅選手
・GK脇: 11田中美選手
・ショートコーナー: 14長谷川選手
・コボレ狙い: 6杉田選手・15中嶋選手
・セーフティー: 19守屋選手
b)結果概要
1本目 (15:41) 左CK 8猶本選手→20石川選手ヘディングシュート。左へ外れてGキック。
2本目 (32:19) 左右CK ショートコーナー 8猶本選手→14長谷川選手→8猶本選手クロス→5三宅選手ヘディング折り返し→11田中美選手シュート・GKフーダ選手ブロック→22ラニ選手クリア・4熊谷選手ブロック→19シルキーデヴィ選手ヘディング
⇒5三宅選手回収→15中嶋選手クロス→GKフーダ選手キャッチ。
3本目 (38:02) 左CK 8猶本選手→11田中美選手ヘディングフリック・22ラニ選手ブロック→12カシレサム選手クリア
⇒GK平尾選手回収。再組み立て。
4本目 (39:25) 右CK 8猶本選手→20石川選手ヘディングシュート(外れて)→9タマン選手クリア
⇒19守屋選手ロングフィード→GKフーダ選手。
5本目 (49:08) 左CK ショートコーナー 8猶本選手→14長谷川選手→8猶本選手クロス・9タマン選手ブロック
⇒8猶本選手回収→19守屋選手→8猶本選手→16林選手。再組み立て。
6本目 (63:53) 右CK 8猶本選手→6バスフォーレ選手ヘディング→22千葉選手ヘディング→12高橋選手ヘディング→2スウィーティーデヴィ選手クリア→9タマン選手
⇒19守屋選手回収→15中嶋選手。再組み立て。
7本目 (75:47) 左CK 8猶本選手→9タマン選手・22千葉選手・9タマン選手・16林選手
⇒8猶本選手クロス→5三宅選手ヘディングシュート。浮いてGキック。
8本目 (79:19) 左CK 13遠藤選手→16林選手ヘディングシュート→GKフーダ選手キャッチ。
9本目 (86:48) 左CK ショートコーナー 13遠藤選手→8猶本選手→13遠藤選手→8猶本選手→10長野選手クロス。抜けてGキック。
10本目 (88:07) 右CK 8猶本選手→22千葉選手ヘディングシュート。ファールになってフリーキック。
11本目 (89:17) 左CK 13遠藤選手→(16林選手)。ゴール前を越えてからラインを切ってGキック。
12本目 (94:20+) 左CK 13遠藤選手→20石川選手ヘディングシュート→GKフーダ選手キャッチ。
c)全般的な印象と特記すべきプレー
なでしこJAPANは、相手がゾーンディフェンスやMIXディフェンスだと、ニアサイド狙いが中心。
同じ攻め方をしていて、下図は1本目 (15:41)。
11田中美選手がゴールキーパーの脇からニアサイドへ出てニアサイドでの合わせを狙っている。
22千葉選手と交代した後も同じ攻め方だった。
インド代表より身長的に優勢なのだから、ファーポスト前での競りを狙った方が良いと思うのだが、欧米の強豪相手には、やはりニアから行きたいのだろう。
B.インド代表のコーナーキック
a)体制
キッカーは8ヤダフ選手・14ランジャナチャヌ選手(左利き)。
受け手の体制は、以下のようにして始まっている。
・ニアへ: 12カシレサム選手・22ラニ選手
・正面からファーへ: 2スウィーティーデヴィ選手・9タマン選手・19シルキーデヴィ選手
・GK脇: 10バラデヴィ選手
・ショートコーナー: -
・コボレ狙い: 6バスフォーレ選手
・セーフティー: 4アシャラタデヴィ選手・17チバー選手
b)結果概要
1本目 (5:41) 右CK 密集陣形 8ヤダフ選手→11田中美選手ヘディングクリア→15中嶋選手クリア・9タマン選手ブロック
⇒6バスフォーレ選手ミドルシュート。浮いてGキック。
2本目 (95:46+) 右CK 14ランジャナチャヌ選手→3パンナ選手→10バラデヴィ選手。後半終了。
c)全般的な印象と特記すべきプレー
2本だけだったし、特記するような企画もなかった。
以上です。
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Footystats.org
サッカーデータと順位表 › アジア › 女子オリンピック予選トーナメント › 日本女子代表 vs インド 女子代表
https://footystats.org/jp/international/japan-womens-national-team-vs-india-womens-national-team-h2h-stats#6165041
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なでしこジャパン、インドに7-0で大勝スタート 女子オリンピック サッカートーナメント パリ 2024 アジア2次予選
http://www.jfa.jp/nadeshikojapan/news/00033117/