08月05日(土)に行われたW杯Round of 16。@ウェリントン・リージョナル・スタジアム(NZ)。

NHK 地上波

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初戦の敗北からグループAをしぶとく勝ち上がって来たノルウェー代表とのRound of 16。

なでしこJAPANのシステムは、3-4-2-1。
試合ごとに代えてきた右CBは、12高橋選手が先発。他は初戦:ザンビア戦と同じ。



 

前半、ノルウェー代表が引いて守る中、オウンゴールでなでしこJAPANが先制したが、ノルウェー代表がワンチャンスを決めて同点で折り返す。
後半開始早々になでしこJAPANが勝ち越し点、さらに終盤にダメ押し点を獲って、Quater Final進出を決めている。

 ボール支配率: なでしこJAPAN 59%-41% ノルウェー代表 (Footystats.org)

シュート状況は下図の通り。



 

ノルウェー代表は、なでしこJAPANを、えらくリスペクトして来ましたね。
なでしこJAPANのグループリーグの戦い方、特にスペイン戦が、そうさせたのでしょうね。
FIFA Rankingはほとんど変わらないのだから、普通にやってくるモノだと、私は思っていたのですが・・・。

そんな中、なでしこJAPANは主に左サイからよく崩せていて、先制点・2点目以外にも見せ場を多く作れていて、モタモタ感はさほど無かった。
そして、最後は7宮澤選手のスピードでダメ押し。
攻撃に関しては、言うこと無しだと思います。

でも、同点弾を食らった時は、ディフェンスの枚数は足りていたのに、ズルズル引いて、競りにいくのが遅れた。まだまだ守備には課題が有る。

で、トータルで言えば、スペイン代表戦では持てる力以上:150%の力が出せていたが、
この試合は85%くらい。
それでも、十分合格点だったと思います。


次は戦前の大本命:アメリカ代表を下したスウェーデン代表。

2020+1東京五輪Quator Finalのリベンジマッチとなった。

あの時のスウェーデン代表は大会最強で、組み合わせが決まった瞬間にダメだと思ったが、

今大会は守備は堅いが、攻撃はセットプレー以外では、ほとんど点を取れていなくて、内容はもうひとつ。

明らかに格上の相手だが、チャンス有るような気がする。

 

それにしてもアメリカ代表はどうしたんでしょう。

押してはいたが、迫力の乏しい戦いぶり。

欧州や日本がFIFAと放映権料でもめている間に、さっさと契約し、

全米の視聴時間に合わせて、Quator Finalまでの試合を午前中に組んだのに、

グループリーグ2位通過になって、Round of 16は普通の時間。

(首位通過したオランダ代表は良い迷惑)

そして、過去最低の成績でGO HOME。

男女とも期待を裏切ったドイツ代表は、協会もろとも酷い言われようみたいだが、

もっと米国マスコミは酷評するんでしょうね。大金を支払っただけに。


ではいつも通り、コーナーキックを見ていく。



(1)両チームのディフェンスシステムと攻撃態勢。

なでしこJAPANは、マンツーマンディフェンス中心にゾーン固定配置2人。

ノルウェー代表は、ゾーン固定配置4人のMIXディフェンス。
最初は12高橋選手が余っていたが、その後ノルウェー代表は修正。
ゴール前に走り込まない13遠藤選手15藤野選手を余らせていた。

 

 

先発を背の順に並べると以下の様になる。



 

16ハーヴィケン選手は身長の調べが付かなかったが、
写真撮影時の後ろ姿からすると、10Cハンセン選手と同じくらい。
なでしこJAPANは、欧米相手になると、厳しいマッチアップ関係。



(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。

 


 

2nd回収A:守備ラインが上がり切る前に2次攻撃(シュート・クロスなど)
2nd回収B:守備ラインが上がりきってから2次攻撃(同上)
2ndロスト:守備側がボールを拾って確保
2nd逆襲:守備側がボールを拾って逆襲
トータルシュート数:{プレーの中断、守備側の確保、攻撃側バックス陣帰陣}までに打ったシュート数。



(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー


A.なでしこJAPANのコーナーキック


a)体制


キッカーは13遠藤選手(左利き)15藤野選手14長谷川選手(右利き)。

受け手の体制は、以下のようにして始まっている。

・ニアへ: 11田中美選手12高橋選手
・正面からファーへ: 4熊谷選手3南選手15藤野選手
・GK脇: -
・ショートコーナー: 14長谷川選手
・コボレ狙い: 7宮澤選手10長野選手
・セーフティー: 2清水選手


b)結果概要

1本目 (01:30) 右CK 13遠藤選手ローボール→11田中美選手フリック・8リサ選手ブロック・11田中美選手ファール。
2本目 (10:57) 左CK ショートコーナー 15藤野選手14長谷川選手15藤野選手10長野選手クロス→22ハウグ選手ヘディングクリア。再CK。
3本目 (11:40) 右CK ショートコーナー 13遠藤選手14長谷川選手13遠藤選手13ビエルデ選手クリア。スローイン。
4本目 (13:06) 左CK 15藤野選手11田中美選手ヘディングシュート→22ハウグ選手カット・クリア
7宮澤選手回収。ハンド。
5本目 (28:07) 右CK ショートコーナー 13遠藤選手14長谷川選手クロス→11田中美選手
13遠藤選手回収→14長谷川選手10長野選手7宮澤選手12高橋選手6ミエルデ選手クリア。スローイン。
6本目 (88:58) 右CK コーナーキープ 14長谷川選手9植木選手14長谷川選手2清水選手。スローイン。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

ショートコーナーを多用したなでしこJAPAN。と言うより、手が無いのでしょうね。
ノルウェー代表のように身長が高くて、4人をボックス型に配置したMIXディフェンスを敷かれると、

コスタリカ戦のようにファーサイドでピックプレ-を使ってフリーを作っても、

走り込んだ先には守備選手が居る。

ゴール前に走り込んで勝負できるのは、ニアでの合わせくらい。

その唯一の形が、4本目の11田中美選手のヘディングシュート。
でも、ファーポスト脇に居た22ハウグ選手が難なくカット、クリアされている。
良いシュートだったし、WEリーグなら、そこに守備選手は居ないですけれどね。

今大会、MIXディフェンスが非常に多く用いられていて、ボックス型を基本にしているのをよく見る。
WEリーグの場合4人で守るなら、ファーポスト脇では無く、ゴール正面に置く。
ニア重視の傾向が強い。

思うに、ファーポストやファーサイドから、「ズドン」というイメージのゴールゲッターが居るか、居ないかの違いなのだと思う。

WEリーグは11田中美選手9植木選手、菅澤選手(浦和)、岸川選手(千葉)などがニアから決めている印象が強い。
逆にファーサイドのゴールゲッターとして思い浮かぶのは、道上選手(新潟L)なのだろうけれど、バックステップしてのゴールが多い。「ズドン」と言うのは6・7年前の阪口さん(当時日テレ)くらいまで遡る。

海外には、RENARD選手(フランス)やHORAN選手(アメリカ)など、ファーサイドを警戒すべき選手が居て、ニアばかり気にして守るわけには行かないと言うことなのでしょう。



B.ノルウェー代表のコーナーキック

a)体制

キッカーは10Cハンセン選手(右利き)。

受け手の体制は、以下のようだった。


・ニアへ: 16ハーヴィケン選手22ハウグ選手
・正面からファーへ: 18マーナム選手・14ヘーゲルベルグ選手
・GK脇: 7エンゲン選手
・ショートコーナー: 11レイテン選手
・コボレ狙い: 9セーヴィク選手6ミエルデ選手
・セーフティー: 13ビエルデ選手

b)結果概要

1本目 (74:11) 左CK 10Cハンセン選手4熊谷選手ヘディング→7宮澤選手ヘディング→15藤野選手クリア。スローイン。


c)全般的な印象と特記すべきプレー

1本だけで、特に記述すべきプレ-は無かった。
4熊谷選手が良い守備をして、22ハウグ選手のニア側を押さえ切って、はじき返している。



 以上です。


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女子W杯 ラウンド16 8/5(土)17:00 ウェリントン リージョナル スタジアム 日本女子 3-1 ノルウェー女子
https://soccer.yahoo.co.jp/japan/category/women/game/2023080502/summary?gk=59


Footystats.org
サッカーデータと順位表 › 国際試合 › ワールドカップ › 日本女子代表 vs ノルウェー女子代表
https://footystats.org/jp/international/norway-womens-national-team-vs-japan-womens-national-team-h2h-stats#7124509


JFA_HP 
【Match Report】なでしこジャパン、ノルウェーに勝利しベスト8へ進出 FIFA女子ワールドカップ2023
http://www.jfa.jp/nadeshikojapan/womensworldcup2023/news/00032593/