3月25日、なでしこリーグの配信が3試合有って、この試合をチョイスします。
① C大阪堺の試合の配信予定の無い試合もあって、ここを逃したくない。
② 私は3月10・11日忍びの里トーナメントを伊賀上野に行って、
C大阪堺を2試合見ました。
その際、コーナーキックでC大阪堺はゾーンディフェンスを敷いていたのですが、
現地では、出来なかった分析をしておこうと思っていたためです。
② 私は3月10・11日忍びの里トーナメントを伊賀上野に行って、
C大阪堺を2試合見ました。
その際、コーナーキックでC大阪堺はゾーンディフェンスを敷いていたのですが、
現地では、出来なかった分析をしておこうと思っていたためです。
ちなみに、忍びの里トーナメントは、ハリマには全般的には互角やや優勢くらいだったが、得点的には完勝。伊賀FCには、試合をコントロールされつつも、少ないチャンスを3つ決め辛勝しています。昨年から櫨選手などが抜け、メンバー落ちした伊賀FCに対し苦戦するようでは、1部では厳しいだろうと思いながら見ていました。ただ、決めるときは実にあっさり決めていた。それが、2試合を通した感想でした。
さて、試合の方は、やっぱり、I神戸の完勝。
動画は、https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?id=14856。
動画は、https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?id=14856。
試合としては、INACがずっと押していて、5点も取った。攻撃面では岩渕選手が決めていれば、言うことなしだったと思う。
ただ、後半ラスト10分は、失点したり、バーに助けられたり、緊張感がないと言われても仕方が無い終わり方。監督コメント(http://inac-kobe.com/news/2462)は平和だが、選手たちには厳しく言っていることだと思う。
ただ、後半ラスト10分は、失点したり、バーに助けられたり、緊張感がないと言われても仕方が無い終わり方。監督コメント(http://inac-kobe.com/news/2462)は平和だが、選手たちには厳しく言っていることだと思う。
対するC大阪堺は、前半は全く何もさせてもらえなかった。
ボールを奪えないし、中盤での組み立てもほとんど出来ず。筒井選手から宝田選手を狙ったロングパスが唯一の形。
ボールを奪えないし、中盤での組み立てもほとんど出来ず。筒井選手から宝田選手を狙ったロングパスが唯一の形。
まず、ディフェンスでI神戸に自由にさせすぎ。数的優位なときでもボールマンにアタックしない場面が多々あった。開幕いきなり日テレとI神戸だから、厳しいとは思うが、各自間合いを修正して欲しい。
でも忍びの里トーナメントの時もそうだったが、相手ミスや競り合いからのコボレ球が、良いところに転がるんですよ、このチームには。前戦の選手の嗅覚(運?)とスピード・シュート力はあるようです。
また終盤宝田選手がゲームメークをやっていましたが、強いだけで無く器用ですね。U-20W杯などでも注目したいと思います。
得点
11分(10:10) (右サイドから中央)杉田(スルー・左サイド)鮫島(折返)
仲田(左45°5mシュート)
(https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111071)
24分(23:38) (右サイド)FK中島(ローボールニアP前)増矢(5mショート)
(https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111065)
53分(52:19) 左CK中島(ゴール正面)GKパンチ(右サイド)
24分(23:38) (右サイド)FK中島(ローボールニアP前)増矢(5mショート)
(https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111065)
53分(52:19) 左CK中島(ゴール正面)GKパンチ(右サイド)
杉田(折り返し右P前)高瀬(5mショート)
(https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111107)
82分(81:16) (25m中央)矢形→玉櫻(右P前)松原(10mシュート)
(https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111111)
84分(83:08) (20m左サイド)京川(牛島上がりを利用2人躱)→岩渕→
(https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111107)
82分(81:16) (25m中央)矢形→玉櫻(右P前)松原(10mシュート)
(https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111111)
84分(83:08) (20m左サイド)京川(牛島上がりを利用2人躱)→岩渕→
京川(ゴール正面15m)杉田(10mシュート)
(https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111112)
86分(85:46) (15m右PKエリア)中島~(抜きGライン際クロス・ファーサイド)牛島(45°5mシュート)
(https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111112)
86分(85:46) (15m右PKエリア)中島~(抜きGライン際クロス・ファーサイド)牛島(45°5mシュート)
→:普通のパス ~:ドリブル
その他主なチャンス
SB:Shoot Block S:Save FS:Fine Save B:Bar P:Post
SB:Shoot Block S:Save FS:Fine Save B:Bar P:Post
F:Free(GKと1対1など決定的シュート)
ポインタ操作:前半 時間+10:04 後半 時間+26:48
ポインタ操作:前半 時間+10:04 後半 時間+26:48
・C大阪堺
CK03:31~,CK07:41~,21:27~,CK25:46~
47:51F~,CK59:10~,64:57~,85:09~SB_B
・I神戸
07:59~,11:08~S,CK17:59~,18:25~,19:07~SB,19:23~SB,
21:50~S,44:14~S,46:35+~S
CK49:56~,CK61:26~,61:36~F,62:51~,FK66:41~,67:05~SB_F,
73:11~FS,FK75:02~,82:32~SB,CK89:15~
CK03:31~,CK07:41~,21:27~,CK25:46~
47:51F~,CK59:10~,64:57~,85:09~SB_B
・I神戸
07:59~,11:08~S,CK17:59~,18:25~,19:07~SB,19:23~SB,
21:50~S,44:14~S,46:35+~S
CK49:56~,CK61:26~,61:36~F,62:51~,FK66:41~,67:05~SB_F,
73:11~FS,FK75:02~,82:32~SB,CK89:15~
では、いつもの通り、コーナーキックを分析していく。
(1)両チームのディフェンスシステム
この試合、コーナーキックが蹴られるまで、キッカーを大写ししていて、布陣や駆け引きがほとんど写っていない。特にメインスタンド側の時はひどい。かなり推測を入れざるを得ないが、おそらく以下のシステム。
C大阪堺はゾーンディフェンスで、ニアに走り込む選手に密着マークを付けていた。
I神戸は、マンツーマンディフェンス中心で2名のゾーン配置で守っていた。
I神戸は、マンツーマンディフェンス中心で2名のゾーン配置で守っていた。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190812/12/setahima85/45/15/j/o0960037214532020004.jpg?caw=800)
注目は冒頭書いたようにC大阪堺のゾーンだった。
が、全体が写っているのが、49:56の1本だけなので、
が、全体が写っているのが、49:56の1本だけなので、
他の試合を見てみないと。。。。
あくまで、この1本の印象だが以下のように思う。
① ゾーン配置の選手は、全く普通のゾーン。
フリーランをしてくる攻撃選手を受け渡すようなことは全くせず、
ボールにだけ対応している。
② ただし、相手のキー選手には密着でマンマークを付ける。
② ただし、相手のキー選手には密着でマンマークを付ける。
忍びの里トーナメントハリマ戦では、千葉選手に顔と顔が当たるくらいの
密着マーク。伊賀戦では(おそらく?)乃一選手ともう一人に付けていて、
ヘディングが強い・高い選手と言うよりも、ニアに走り込まれて、
微妙なタッチで流されると厄介な選手にマークを付けるという意図だと
推測している。
この試合も、三宅選手や高瀬選手には密着マークを付けずに、
仲田選手・岩渕選手に密着マークを付けているようだった。
アメリカ代表やデンマーク代表の形に近いが、マークを付ける数は3・4人ではなく、せいぜい2人までのようだ。
そもそもアメリカ代表などは身長で圧倒的に有利なことを前提にしてゾーンを敷くが、C大阪堺はは真逆の状況。チームトータルで見れば、なでしこリーグでも低い方。ヘディングで強そうなのは筒井選手と宝田選手で170cm近くだが、他は160cm以下で劣勢。そのため、ゴール前を厚くしているのだと推定する。
そもそもアメリカ代表などは身長で圧倒的に有利なことを前提にしてゾーンを敷くが、C大阪堺はは真逆の状況。チームトータルで見れば、なでしこリーグでも低い方。ヘディングで強そうなのは筒井選手と宝田選手で170cm近くだが、他は160cm以下で劣勢。そのため、ゴール前を厚くしているのだと推定する。
ただ、身長での不利を自覚してのゾーンなら、身長の低いゾーン固定の守備選手は、ボールに対応するだけで無く、自分の守備範囲に入ってきた選手の前を押さえたり、体を当てたりして、攻撃選手の自由を奪うことに注力すべきだと思う。
この長身の2人の前に走り込んで合わせるのが、攻撃側の基本戦略だと思うが、I神戸はあまり走り込まず、ほとんどスタンディングジャンプ合戦を挑んでいた。解説の甲斐さんもその指摘をしていた。
(2)統計
例によって、私が採っているSTATSを紹介します。
C大阪堺 I神戸
コーナー本数 4 5
得点(1次攻撃) 0 0
53分高瀬選手のゴールは、一旦キーパーがファーへ弾いているので、
C大阪堺 I神戸
コーナー本数 4 5
得点(1次攻撃) 0 0
53分高瀬選手のゴールは、一旦キーパーがファーへ弾いているので、
統計外としています。
センタリング→シュート 0 0/1
センタリング→パス 0 0
ルーズボール 0 0
クリアー 2/0 2/0
キーパーパンチ 0 1/0
キーパーキャッチ 2/0 1/0
オフェンスファール 0 0
ディフェンスファール 0 0
* フリー/競り合い
キックミス 0 0
ショートコーナー不発 0 0
フリーになった選手 0/1 0/0
(ボール受け/ボール来ず)
ピックプレー:推定含む 不明 不明
(成功/不成功)
センタリング→パス 0 0
ルーズボール 0 0
クリアー 2/0 2/0
キーパーパンチ 0 1/0
キーパーキャッチ 2/0 1/0
オフェンスファール 0 0
ディフェンスファール 0 0
* フリー/競り合い
キックミス 0 0
ショートコーナー不発 0 0
フリーになった選手 0/1 0/0
(ボール受け/ボール来ず)
ピックプレー:推定含む 不明 不明
(成功/不成功)
(3)特記すべきプレー
A.I神戸の攻撃
a)I神戸が60分のコーナーキック
高瀬選手が得点しているので、図にしておく。
動画は、https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111107
ゴール正面に上がったボールをキーパーが弾いて、ファーサイドへ逃れたが、8杉田選手がフリーで折り返し(シュートの当たり損ねだと思うが)、11高瀬選手が合わせてゴールとなった。
動画は、https://mycujoo.tv/nadeshiko-league?vid=111107
ゴール正面に上がったボールをキーパーが弾いて、ファーサイドへ逃れたが、8杉田選手がフリーで折り返し(シュートの当たり損ねだと思うが)、11高瀬選手が合わせてゴールとなった。
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190812/12/setahima85/4a/61/j/o0960072014532020013.jpg?caw=800)
このプレーは、ゾーンディフェンスのデメリットが、出てしまっている。
マンツーマンなら、8杉田選手はフリーで待っていなかっただろうし、11高瀬選手もしっかり前を押さえられて居たことだろう。
マンツーマンなら、8杉田選手はフリーで待っていなかっただろうし、11高瀬選手もしっかり前を押さえられて居たことだろう。
b)ショートコーナー
61:26~と89:15~に2回使っている。昨年後半あたりから、I神戸のショートコーナーで、セーフティーで下がっている鮫島選手を動かして、揺さぶっている。第1節(4-101:リンク参照) の得点も、この日の61:26~もそうだった。相手チームの選手交代後というのも、一つのキーのようである。
B.C大阪堺のコーナーキック
残念ながら、今回全てのキックで、C大阪堺の戦略は写っていない。しばらく、C大阪堺の試合を沢山見ようと思うので、お願いしますからMycujooのカメラマンさん、ちゃんと駆け引きを見せてください。
以上です。
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ブログ内関連記事
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関連記事など、外部リンク
動画:Mycujoo
監督コメント(I神戸HP)