アルガレベカップ最終戦は、負けて6位。
 
笛がないのにプレーを止めたり、熊谷選手がボールを奪われての2失点は、後味の味の悪い取られ方だった。カナダ代表の攻撃を押さえていたので残念だった。
 
しかし、そもそも攻撃が全く形にならなかった。得点の気配といえば、中島選手の突破(30分)とPK(92分+)くらい。(「強かった」なでしこJAPANならそれで勝てていただろうが・・)
特に中盤でボールを取られるシーンが頻発。ボールを受けた時点で捌きようがなく、1対1の攻防でパワー負け、という形になっていた。
こういう時こそ、受けて捌く力のある櫨選手かと思うのだが、櫨選手は状態が悪いと言うことなのだろうか?
58分に宇津木選手にその役を任せたものの、結局何もできないまま終了になった。
 

自国開催の東京五輪まで、もう2年半を切った。しかし、このアルガルベカップで、何をなでしこJAPANは得たのだろうか?
清水選手が使えそうなことくらい?でも世界を置いていけるほどでは無い。
 
 
リオ五輪予選に負けてから2年たったが、この間のなでしこJAPANのチーム作りに進捗を感じられないのは、非常に寂しい。このまま真剣勝負のできるチャンスのフランスW杯の予選と本番を向かえてよいのか?
そろそろ、JFAは目標の設定変更か、目標実現手段(体制変更)について、決断すべき時が来ていると私は思う。
 

全くの余談であるが、
アルガルベカップは大会を通して、いつも風が強く、今年は雨も降って、天候的にはさんざんだった。ピッチも荒れが目立った。当然怪我も起きる。去年は有吉選手が怪我をしたし、今年も、この試合での清水選手が心配だ。
アメリカが、ドイツ・フランス・イングランドを呼んで、同じ日程でSheBelieve Cupを開催しているが、4カ国がアルガルベに参加したくない気持ちがわかる。
早くなでしこJAPANも復権して、呼んでもらえるようになってもらいたいものだ。
 
得点
 
20分 (中央)シンクレア(展開左サイド゙)ベッキー~(シュート10m左45°)中島(ハンド?)
     ベッキー(シュート10m左45°)
51分 (右サイド)シンクレア→(カット)長谷川(引掛け)ローレンス(コボレ)熊谷(トラップ大・ゴール正面・奪取)
     ローレンス(シュート10m)
 
→:普通のパス ~:ドリブル
 
その他主なチャンス
  SB:Shoot Block S:Save FS:Fine Save B:Bar P:Post
  F:Free(GKと1対1など決定的シュート)
 
・なでしこJAPAN
 18:47~SB,29:59~F,
 FK65:54~,77:53~SB,FK85:32~,PK92:26+FS~,
 
・カナダ代表
  05:49~S,39:43~,
  CK54:48~,58:47~,70:36~
 
良かった点・悪かった点を項目だけ上げていく
 
良かったこと
・2失点はしたが、相手の攻撃は防げていて、大きく崩れなかった。
・この試合の市瀬選手は、まずまず出来ていた。
  前にアタックを掛けた時は、少なくとも相手攻撃を遅らせていた。
  それもあって、左サイドのSH,ボランチ、SB、CBの
  関係のちぐはぐ感は少なかった。
・やっぱり清水選手の右SBは良い。

悪かったこと
・ディフェンスの裏を取る攻めが少ないし、中央での流動性も少ない。
 攻撃がサイドに偏り、極めて単調に思えた。
・市瀬選手は前述の改善も見られたが、こと攻撃に関しては、
 ボールを奪われたり、パスが堅実なだけなど課題は多い。
 高倉監督が辛抱して使うのは監督特権だが、厳しい相手と条件ばかりでは、
 自信は付かない。今後が心配。
・坂口選手は大黒柱なのだが、自分で行く場面が減ったように思う。
 また、この大会、運動量が少なかったし、激しい守備も見せてくれなかった。
・有吉選手は中島選手の突破のきっかけになったパスは良かったが、
 失点シーンなど、1対1の守備では無難過ぎることが目立つ。
 

では、いつもの通り、コーナーキックを分析していく。
 
 
(1)両チームのディフェンスシステム
 
この試合のコーナーキックは、カナダ代表の1回だけ。
なでしこJAPANはマンツーマンディフェンス中心で2名のゾーン配置で守っていた。
この試合も岩渕選手を前に残し、9人体制であった。
 
イメージ 1
 
 
(2)統計
 
例によって、私が採っているSTATSを紹介します。

            なでしこJAPAN  カナダ表
コーナー本数        0        1
得点(1次攻撃)       0         0
 
センタリング→シュート   0          0
センタリング→パス     0        0
ルーズボール         0         0
クリアー              0        1/0
キーパーパンチ         0         0
キーパーキャッチ       0         0
オフェンスファール        0       0
ディフェンスファール     0        0
* フリー/競り合い

キックミス              0        0
ショートコーナー不発     0       0
 
フリーになった選手     0       0/1
   (ボール受け/ボール来ず)
ピックプレー:推定含む   0      1/0
   (成功/不成功)
 
 
(3)特記すべきプレー
 
この試合ではコーナーキックはカナダ代表の1回だけだが、ピックプレーがあった。
ラッシュ&ピック(2-2:リンク参照) でファーサイドに走り込むパターンで普通と逆だが、
きれいに掛かっていた。
 
おそらく、12シンクレア選手が勝手にやったプレーで、15菅澤選手5クィーン選手にタイトにマークしていたので、そこに4熊谷選手をぶつけた。フリーでファーポストを目指したが、ボールはニアへの低い球だったので、チャンスにはならなかった。
また、4熊谷選手に、15菅澤選手は交錯していて、5クィーン選手がニアへ走り込んでいたら危なかったが、一拍置いてしまったので、ニアでのチャンスは作れなかった。
 
このファーへの動きでのピックプレーはキッカーが合わせるのは難しいが、盲点になりやすい。たまにやると実に効果的。実際15菅澤選手は自らもピックプレーを用いるくらい素養のある選手だが、予測できていない。
大ベテラン12シンクレア選手はさすがのテクニックであるが、独断で周りが付いてこれないようだと効果は半分もない。
 
イメージ 2
 

以上です。

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