NBL・bjリーグに分裂していた男子バスケット界がようやく統一され、B.LEAGUEが開幕し約2月経過しました。各チーム16試合・1/4の日程を終えたところです。観客の出足は各チーム増加、上々の滑り出しと言えます。
ただ、データーを整理すると、旧NBL勢が上であるとか、不安も見えてきます。
以下に11月22日時点で私のまとめたデーターを示します。
表-1
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表-2
 
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表-3
 
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1.観客動員数
節毎の状況から。開幕当初のお祭り騒ぎも、一段落・安定してきた所なのでしょう。
     総動員   試合平均
 第1節 74,827   4,157
 第2節 65,522   3,640
 第3節 47,232   2,624
 第4節 42,972   2,387
 第5節 51,801   2,878
 第6節 43,333   2,407
 第7節 47,042   2,613
 第8節 50,462   2,803
  合計  423,191     2,939
 
各チームの観客数はホームゲーム(H)・アウェイゲーム(A)別で
表-1の通りです。
東地区と琉球GKの健闘が目立ちます。
 
 
2.勝敗・シュート成績関連で気になること
観客数同様ホームゲーム(H)・アウェイゲーム(A)別で、勝敗・得失点とシュート成績を表-1、表-2に集計した。
また、シュートの成績をNBAと比較するため、NBA平均と、強烈な3Pシュートで全米制覇を狙うGolden State Warriorsの成績を表-3に抜粋した。B.LEAGUEと比較して見てもらいたい。
 
(1)bjリーグ勢の苦戦が目立つ
 
三遠ネオフェニックスしか勝ち越せていない。厳しい戦い。
開幕前から旧NBLの優勢は予想されていましたが、その通りになってしまいました。
そもそもサラリーキャップが違っていた。2013年で、NBLは1億5000万円、bjリーグ(7000万円)の倍以上だったのだから強いはずである。

[The Page 2013.07.01「バスケットボール 新リーグNBLは成功するのか?」]
 
B.LEAGUEはサラリーキャップを掛けなかったので、今後戦力差が拡大するかどうかは、旧NBLの主体企業で、資金を出して本気で優勝を勝ち取ろうとするチームが出てくるかどうかで決まると思います。ひょっとしたら、リーガ・エスパニオーラのように、意地の張り合いで2強になったりするのかも知れません。
 
新しいリーグを作るときに、チーム数をまとめ減らさなかったので、もう、サラリーキャップやドラフト制は導入出来ないでしょう。戦力均等化は今のリーグ形態では無理でしょう。
しかし、戦績均等化は可能なのかも知れません。外国人選手の投入制限時間を、総年俸に反比例させて決めるとか、可能なのかも知れません。

(2)得失点差が付きすぎ
 
残り5分で15点差以上、残り3分で10点差以上着いていれば、
観客は「帰ろうか」と思う。
ゲーム終了後、おそらく、満足できないと思う。
 
「NBA JAPAN順位表」(http://jp.global.nba.com/standings/) によると、
2016.11.23時点で1試合あたりの得失点差は、Philadelphia 76ersの-9.1と
Dallas Mavericks-7.2がNBA:30チームでのワースト2。
 
B.LEAGUEに平均-10点差以上の得失点差のチームが3つも有るのは、ちょっと問題である。この面でも、戦績が均等化できるような仕掛けが必要です。
 
(3)ホームチームが勝っていない
 
まだ、日程の1/4なので、対戦が一巡していないとはいえ、意外なことです。
実際得点も取れていない。
 
理由は、どうやら、日本人選手(が複数入ったチーム)は、ノリが悪いということに行き着きそうです。
シュート率を見れば、フリースローは4.1%ホームチームの方が良いのに、3Pシュート、2Pシュートともに、ホームチームの方が悪いということになります。
 
フリースローでは、観客のブーイングやゴール裏でのタオル回しなどが、アウェイチームの集中力を低下させるのでしょう。
しかし、一方動きの中では、選手たちはホームの観客の声援を得点に変えられてない、ということになります。この点、外国人(NBA)とは状況が違うようです。
 
今後のリーグ発展のためには、ホームゲームで勝つことが、観客動員の一つのカギです。それがB.LEAGUEでは、今のところ通用しないという悲しいデータとなりました。
協会は何かホームチームに勝たせる工夫をしないと、リーグ発展の足枷になるかも知れません。
例えば、節度をわきまえた範囲で観客の敵チームの妨害行為を規定し、許容すべき。
突発音やフラッシュはダメでも、2P・3Pシュート時にタオルを回すとか、やっても良いと思う。ホーム&アウェイが確立しているんだから、平等です。
あるいは、外国人の出場時間帯をホームチームが決められるようにするのも有りかも知れません。

(4)テンポが遅い
 
NBAは12分×4Q、B.LEAGUEが10分×4Q。試合時間に差があるので、
前掲の表-3ではシュート数を換算した数字も表示している。
 
1試合:40分あたり、NBAは70.8本、B.LEAGUEが64.6本。
約1割シュートを打てていない。間延びしたものを感じるのは私だけだろうか?
ただ、3PシュートをNBA同等に打っているのは共感できる。それこそが、日本のバスケットを強くする最大の要素なんだから。
 
 
以上です。
 
 
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ブログ内関連記事
 
 
参考記事
bjリーグHP 2016.05.24
  「ターキッシュ エアラインズ bjリーグ 観客数」
    http://bjleague.livedoor.biz/archives/52017007.html)
ブログ 清高の ツイッターでは ダメなニュース 2016.05.09
 bjと NBLを まとめたよ(2015-16シーズン観客動員数篇)
     http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/55865392.html
THE PAGE 2013.07.01
 バスケットボール 新リーグNBLは成功するのか?
    https://thepage.jp/detail/20130701-00010004-wordleaf
NumberWeb 2014/04/22
 NBL、bjリーグに見るプロ化の壁。日本バスケット界の“市場規模”。
    http://number.bunshun.jp/articles/-/815035
NBA JAPAN 2016.11.23時点
 「順位表」
    http://jp.global.nba.com/standings/
NBA.com 2016.11.23時点
 League Team Stats