こんにちは。世田谷区千歳船橋女性のための漢方薬専門店

せたがや漢方堂 の横山ですニコニコ

 

3月上旬、息子の高校受験がやっと終わりました!

 

今年に入ってからは、私もずっと緊張しており、落ち着かない日々でした。

どうにも気持ちが向かず、ブログもずいぶんご無沙汰してしまいました。

 

中学受験を経験していない息子にとっては、初めての試練。

3年生になってからは毎日のように塾に通い、本当によく頑張っていたので、なんとか本人が納得いく形で受験を乗り越えてほしいとずっと思っていました。

 

中3の息子と小6の娘がいるため、ママ友はほとんどが受験生の母。娘は中学受験しませんでしたが、息子のママ友と、娘の中学受験するママ友が、今年に入ってから心配でずいぶん漢方薬を求めにやってきていました。

 

私も受験生の母、初体験なので、不安が多く、お店に来たママ友とついつい長話してしまい、今年に入ってから、せたがや漢方堂は「受験生の母サロン」のようになっていました。

 

そして、年明けから、当店のブログのアクセス解析では、2年前に書いた記事:受験生に飲ませたい漢方薬ベスト5!がいつも1位!

きっとそれを読んでいる方は、受験生本人より、そのお母さんではないかと思われます。

 

2年前のあの記事は、色々想像で書いたものですが、今回は実際に受験生である息子に飲ませた漢方薬で、良かったものベスト5を挙げてみたいと思います。

 

中2くらいまで反抗期で言うことを聞かず、漢方薬も飲みたがらなかった息子ですが、中3になってからは、「藁をもすがる」気持ちだったのが、「頭が良くなる漢方薬だよ~」などというと、しっかり飲んでくれていました。

 

 

受験生に飲ませてよかった!漢方薬ベスト5!

 

1位 抑肝散加陳皮半夏(よっかんさんかちんぴはんげ)

 

この薬には、受験期間中、大変助けられました。

この漢方薬は、イライラを抑える薬です。本来、小児や高齢者といった、体質的に弱い人向けのイライラの薬なので、割と誰が飲んでも強すぎることはなく、飲みやすいと思います。

また、陳皮と半夏という胃腸の働きを助ける生薬も入っているので、胃腸の弱いお子さんや、イライラして食欲がない時なども使えます。

受験生にはイライラはつきものですものね。

息子もずっと部活で体を動かしていたため、部活を引退し、塾一本になった当初は、運動不足からか、ずいぶんイライラしていたように思います。

また、受験が近づくとプレッシャーから、眠れなくなってしまうお子さんもいると思いますが、このお薬は寝る前に飲むと安眠できます。

イライラしている様子の時に、「イライラの薬飲みなさい!」などというと反抗して飲まなそうなので、「頭が良くなる薬だよ~」とか「風邪予防の薬だよ~」などと言って飲ませていました。

このお薬は、本人のためというより、周りの家族のために飲んでもらっていたとも言えます。

 

2位 杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

 

このお薬は、六味丸(ろくみがん)という腎陰虚(じんいんきょ)の代表処方に、枸杞子(くこし:クコの実)と菊花(きっか:菊の花)が入ったものです。

本来は疲れ目や、ドライアイ、老眼などといった目の症状に使うお薬です。

東洋医学では、脳に栄養を与えたいときは、腎を補う必要があると言われています。

特に、記憶や思考力を高めるためには、腎陰を補う必要があります。

このような、腎を補うお薬は、認知症予防などにも昔から使われてきました。

20年以上前の話ですが、私も中医師の試験の時は、六味丸のような腎陰虚の薬をずっと飲んでいました。大学受験の時よりも、記憶力が良かったように思います。

息子の受験の時も腎陰虚の薬を飲ませようと思っていた時、ある勉強会で、「受験生に飲ませるなら、杞菊地黄丸がお勧め!」という話を聞きました。

その先生曰く、「目が良く見え、耳がよく聞こえ、そして記憶力が良くなること」が頭が良くなるということ。

聡明(そうめい)という言葉がありますが、意味は、「聡」は耳がよく聞こえること、「 明」は目がよく見えること、それによって物事の理解が早く賢いこと。

これは受験生にも、認知症予防にも役に立つということです。

この勉強会に出てからは、息子にも毎日「杞菊地黄丸」を飲ませていました。

その後、何人か受験生のお母さんに相談され、「杞菊地黄丸」を出しました。

このお薬は、すぐに効くものでもなく、最低でも半年以上は飲んでもらいたいなと思います。

当店で「お受験漢方」というと、まずは「杞菊地黄丸」をご紹介しています。

 

3位 六君子湯(りっくんしとう)

受験生はプレッシャーも強く、普段元気な子でも、食欲が無くなる時もありますよね。

うちの息子は、夏期講習の時に、暑さと勉強疲れで食欲が無くなり、食べれないことが時々ありました。そんな時は、よく六君子湯を飲ませていました。
六君子湯は、胃の働きを助け、消化を良くし、食べ物を早く小腸に送り込んでくれます。食欲がない、胃もたれするという時にとてもいいです。
「腹が減っては戦はできぬ」と昔から言いますよね。
しっかり食べられないと、受験生戦争にも勝てないということです。
 
4位 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
小建中湯は子供たちが小さい時からずっとお世話になっている漢方薬です。
子供の頃から続けて飲ませると胃腸の丈夫な子に育ちます。
芍薬という生薬がたくさん入っているので、頓服でも痙攣性の腹痛によく効きます。
うちでは冷たい物を食べすぎて、お腹が冷えて痛くなった時に、よく飲ませていました。
何となく元気がない時や、お腹に力が入らないようなときにも効果的です。
受験の日の朝も、冷えてお腹が痛くならないように、小建中湯を飲ませて送り出しました。
 
5位 漢方の風邪薬
受験生のお母さんが一番気にするのは、子供の体調管理ですね。
特に、受験シーズンはインフルエンザが流行る時期。
家族も風邪を引いてうつさないように気を使います。
ちょっと咳をしていたり、微熱が出ても心配します。
病院に連れていっても余計に悪くなりそう、市販の風邪薬を飲むほど悪くない、と言ったときには、漢方の風邪薬が便利です。
葛根湯(かっこうんとう)、銀翹解毒散(ぎんぎょうげどくさん)、参蘇飲(じんそいん)などを取り揃え、怪しいなと思ったら飲ませておくと安心です。
 
 
 
漢方薬を飲ませても飲ませなくても結果は同じだったかもしれませんが、「体に良い物を飲ませている」「できるだけのことをしている」という安心感は大きかったように思います。
 
そして、受験生の母を初体験してみて感じたことは、「母も精神的に結構きつい」ということです。
 
勉強するのは子供だし、高校受験ともなると希望校も自分で決めます。
 
これといってしてあげられることはないのです。
せいぜい、ご飯を作ったり、お弁当を作ったり、あとはお金の準備をしておくだけです。
 
これといってやることはなく、「ただ待つだけ」というのは結構しんどいものなのだなと、今回しみじみ感じました。
 
そして今回、私自身の心の安定にも漢方薬は大きな力を発揮してくれました。
受験生を持つママ友達にも、ずいぶんお薬を出しました。
 
子供の受験が近づくと、不眠、不安感、食欲不振、下痢などで悩まされているお母さんも大勢いるのです。
 
むしろ子供より、お母さんが飲んだ方がいいのでは?という相談もたくさん受けました。
 
お母さんも精神的にも肉体的にもしっかりと整え、子供に自分の不安を押し付けることなく、受験に向かう子供を後ろからしっかりと支えられるといいですよね。
 
今回、受験生のお母さん向けの漢方薬についても触れようと思いましたが、長くなってしまったので、次回の記事で、「受験生のお母さんにお勧めしたい漢方薬」について書きたいと思います。
 
 
 

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