こんにちは。世田谷区千歳船橋女性のための漢方薬専門店
せたがや漢方堂 の横山ですニコニコ


オリンピック終わりましたね。
今回はメダルがたくさん取れた素晴らしい大会でした!

この2週間寝不足だった方が多いのではと思います(私もですニコニコ

暑さ+睡眠不足では、夏バテ一直線ですので、夜更かしが癖になってしまっているみなさんも、なるべく早く寝るようにしましょうね。


さて、今日は耳の不調の漢方薬のお話を書こうと思います。

以前からいつか書こうと思っていたのですが、最近立て続けに耳の不調のご相談があり、季節的に疲れが出るこの時期に多い症状なのかなと思いまして。

耳の不調、耳鳴りや難聴というと、高齢の方の特有な症状と思われがちですが、最近は30代~40代といった若い世代の方の相談が増えています。


耳の調子がおかしいとなると、まずは耳鼻科に行くと思います。
そこで、色々検査してもらった結果、これといった原因もわからず、薬もビタミン剤位しか出なかった、という話をよく聞きます。

耳鳴り、難聴は同時に出現することも多く、西洋医学でも治療が困難な難治性の疾患であると言われています。

また、ある耳鼻科の先生のお話では、耳鳴りは脳の過度な興奮によるものだということです。
脳の興奮を抑えれば、耳鳴りは自然に収まってくるのです。


ですから、最近では耳鳴りの治療に脳の興奮を抑える目的で、精神的な治療が必要であるという考えも多くなってきています。


東洋医学では「腎は耳に開竅(かいきゅう)する」と言われています。
これは、耳は腎と経絡で繋がっているという意味です。

つまり、耳の不調が出るときは腎機能の低下で発症することが多いということです。

また、最近ご相談が増えている「耳の詰まった感じ」は、耳鼻科で相談しても、特に異常が見当たらない場合が多く、「気のせい」「ストレス」で片づけられてしまうことが多いようです。

耳が詰まった感じは、「喉が詰まった感じ」、「胸が詰まった感じ」、「胃腸が詰まった感じ」、と同様に、東洋医学では気滞(きたい:体内の気の巡りが悪いこと)が原因と考えられています。

気の巡りを良くする漢方薬を飲むと、ゆっくりですが、改善していきます。


耳の不調の漢方薬

ここで、耳の不調の漢方薬を症状別に簡単に説明します。
しかし、耳の症状は、西洋医学同様、東洋医学でも治るのに時間がかかることが多く、どの薬が合うかの自己判断はとても難しいと思いますので、ここは参考程度に読んでいただき、実際に服用する前には漢方の専門家に必ずご相談ください。


キーンという高い音の耳鳴り、難聴

ストレスが原因のことが多いです。また、血圧が高い方にもよく見られます。
頭痛、イライラ、肩こりなどが同時に現れることが多いです。

漢方薬:加味逍遥散(かみしょうようさん)、釣藤散(ちょうとうさん)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、慈腎通耳湯(じじんつうじとう)など。

ストレスを和らげ、体をリラックスさせる効果があります。また、上りすぎてしまった「気」を下に降ろす作用があり、それによってキーンという高い音の耳鳴りを解消し、耳鳴りによる難聴も改善します。


ジーという低い音の耳鳴り、難聴

高齢の方によくみられる耳鳴りです。耳は腎と関係があると書きましたが、老化で腎が弱まり、ジーっという低い音の耳鳴りと同時に、聞こえずらさが現れます。

漢方薬:八味丸(はちみがん)、六味丸(ろくみがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、慈腎通耳湯(じじんつうじとう)など。

いずれも腎を補う漢方薬です。腎が満たされると、腎から耳に栄養が届き、耳の機能が正常になっていきます。高齢の方の場合は、症状が改善してくるまでに時間がかかりますが、根気強く飲み続けることが大切です。


耳の詰まり感

気の巡りを良くする漢方薬が効果があります。
また、肩こりが原因で起こることもありますので、鍼やマッサージなどが有効な場合も多いです。

漢方薬:香蘇散(こうそさん)、柴胡疏肝散(さいこそかんさん)、小柴胡湯(しょうさいことう)、慈腎通耳湯(じじんつうじとう)など。

また、これらの薬だけでは、なかなか効果がはっきりしないときは、経絡のつまりを取ると言われる、牛黄(ごおう)などの開竅剤を併用するとよい場合もあります。


耳の症状だけ、といっても、結局は全身が良い状態にならないと耳もなかなか改善してきません。

血虚(けっきょ:血液が不足している)や気虚(ききょ:気が不足している)、腎虚(じんきょ:腎の栄養が足りない)、お血(おけつ:血液が汚れている)などがある場合は、それらの漢方薬も併用し、全身状態を良くしていく必要があります。


最後に、耳の症状改善にとても大切なこと。

耳鳴りや聞こえづらさ、耳のつまり感は、いつか治る、疲れているんだと気にしない方も多い一方、「このまま治らないのではないか?」「大きな病気の兆候ではないか?」と心配して病院に行く方もいます。

こういった不安が、耳の不調を悪化させる最大の要因だと言われています。

耳の不調に意識を向けていると、交感神経優位の状態が続き、そのため自律神経のバランスが乱れてきます。
最初は耳の症状だけだったのに、不眠、動悸、頭痛、胃腸の不調など全身の症状も現れてきてしまうこともあります。

一人で悩まずに、信頼できる場所、信頼できる人に相談し、不安を解消していくことがとても大事です。

また、疲れや冷え、睡眠不足なども、耳と関係のある腎を弱めます。

ゆっくり休み、体を温めて、夜早く寝るようにしてみてください。
それだけでも改善してくる場合も多いです。


当店は耳の不調の症例がたくさんあります。耳の不調でお悩みの方、是非一度ご相談ください。



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