こんばんは。世田谷区千歳船橋 せたがや漢方堂 の横山です
ゴールデンウィークに突入しましたね。当店も3日~7日までお休みをいただきます。
8日から通常通り営業いたしますのでよろしくお願いします。
気候もいいし、家族もみんな休みなので、どこか郊外に泊りで遊びに行きたかったのですが、予約競争に出遅れてしまって、どこも一杯。
墨田区の実家に遊びに行くことにしました。
墨田区はスカイツリーの辺りはもちろんですが、そのまわりも大開発中で、帰るたびに景色が変わっています。実家のあたりも今や大都会です。
最近は日中は暑いくらいですね

こうやって暑くなってくると、増えてくるのが「汗」のご相談です。
先週くらいからちらほらと汗でお困りの方がいらしています。
本格的に汗が気になるのは真夏ですが、汗っかきの方は毎年悩んでいるので、ちょっと暑くなって汗ばんでくると、危機感を覚えるようです。
漢方薬も飲んですぐに効く、というわけではありませんので、今くらいの時期から飲み始めていただくと、いつもの夏よりも快適に過ごせるのではと思います。
ということで、今日は多汗症の漢方薬のお話です。
汗は元々、体温調節をしたり、肌に適度な潤いを与えたりと、人間の健康を保つためにとても大切な生理反応です。逆に暑いのに汗が出ないと、体内の温度を下げられずに、熱中症のような症状になってしまいます。
ですから、暑い日に外を歩いてきて汗をかく、運動して汗をかく、お風呂上がりに汗をかく、などは正常で必要な汗です。
匂いなどが多少気になる場合は、まめに汗を拭きとる、制汗剤を使用するなどで、通常は対処できます。
漢方薬で治療が必要な多汗症
問題になってくるのは、暑くないのに汗をかいたり、日常生活に支障が出るほどの大量の汗をかく場合です。またお仕事柄、緊張して汗をかくと困るという方も多いです。
東洋医学では、多汗症を以下のように分類します。それぞれ原因も治療法も異なります。
①緊張性の汗
緊張したり、興奮したり、慌てたりすると手のひらや顔、頭に大量の汗をかきます。
➡もともと肝機能にトラブルがあり、気の流れが悪くなりやすい方で、緊張性の刺激に敏感に反応してしまいます。普段から気の流れを良くしてあげることで、そういった精神的なストレスに強くなり、気持ちも落ち着き、汗も減っていきます。
漢方薬➡柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)、四逆散(しぎゃくさん)など
②気が不足している人の汗
普段から元気がない、疲れやすい、動悸がする方で、少し動いただけで全身もしくは上半身にじわりと汗をかき、自分のかいた汗で体が冷えるように感じます。
➡気というのは、体に必要な水分を外に漏らさないようにする働きがあります。気が不足している人は、その働きが弱くなり、必要以上に汗をかいてしまいます。
気を補うことによって、体液が外に漏れることを防げ、汗も少なくなってきます。
漢方薬➡玉屏風散(ぎょくへいふうさん)、防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など
③匂いの強い汗
普段から肉や脂っこいものを好み、肌も脂性です。匂い、汗じみが気になります。
➡体内に湿熱(しつねつ)が溜まっているタイプです。暴飲暴食を避け、胃腸の熱を取ってあげるようにすると、汗の匂いも気にならなくなってきます。
漢方薬➡黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、温胆湯(うんたんとう)など
④寝汗が多い
夜中に寝汗が多い、喉がかわく、手のひらや足のひらがほてる。
➡陰虚(いんきょ)の汗です。陰虚とは、体に必要な体液が慢性的に不足していることを言います。高齢や、病後にもよく見られます。体に必要な体液を補ってあげると、寝汗も減り、夜もぐっすり眠れるようになります。
漢方薬➡六味丸(ろくみがん)、天王補心丹(てんのうほしんたん)など
⑤更年期の汗
ホットフラッシュやのぼせ、イライラなども一緒に出ることが多いです。
➡ホルモンバランスの乱れが原因です。ホルモンバランスを整えることで、汗も減り、その他の更年期障害の症状も改善していきます。
漢方薬➡加味逍遥散(かみしょうようさん)、滋水清肝飲(じすいせいかんいん)など
異常な汗は体からの危険信号。軽視せずに、しっかり体質改善しましょう

汗の漢方薬は飲んですぐに効くというわけではありませんが、その他の気になる症状も一緒に改善することができます。
毎年夏に汗でお悩みの方は、今頃から飲み始めることをお勧めします。
女性のための漢方薬専門店 せたがや漢方堂
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