こんにちは。世田谷区千歳船橋 せたがや漢方堂 の横山です
今日は生理痛のお話です。
「頭痛や生理痛の痛みによく効く!」という鎮痛剤のCMをテレビで良く見かけますね。
そういったCMを見たり、自分の周りにも生理痛がある人が多かったりすると、「生理痛はあるのが普通なんだ」と思っている方も多いのではと思います。
生理痛はないのが普通です。
いつも鎮痛剤を飲まないといられない、痛くて会社や学校を休んでしまう、という方は子宮になんらかのトラブルを抱えている可能性があります。
最近、中高生のお子さんのご相談も増えていますが、聞くと生理痛があるお子さんが結構多いですね。時には初潮が始まったばかりの小学生のお子さんの生理痛のご相談もあります。
小学生用の生理時の痛みどめまで発売されたようで、「生理の時は鎮痛を飲む」というのが、若いときからの習慣になってしまっているようです。
しかし、もう一度言いますが、生理痛はないのが普通なんです!
生理痛に限らず、頭痛や腰痛など、体に痛みがあるというのは、病的な状態です。どこかにトラブルがあります。
婦人科に行って見てもらうと、子宮内膜症や子宮筋腫があったり、卵巣に異常が見つかる場合もありますが、特に何も見つからない場合もあります。その場合は、生理の時に飲む鎮痛剤が出されて終わりです。
しかし、東洋医学では生理痛は立派な病気。治療が必要と考えています。
東洋医学では生理痛は次の四つに分類されます。
血の汚れタイプ
生理前日、初日に痛みが強い、月経血が多い、経血の色は紫~赤黒っぽく、塊が出る。
→ 漢方薬は血液の汚れを便から出すような薬を飲みます。血液の汚れが取れてくると、 痛みが軽くなり、経血の色も明るくなり、塊も出なくなります。
よく使う漢方薬:桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、血府逐於丸(けっぷちくおがん)、折衝飲(せっしょういん)など。
気の滞りタイプ
生理の数日前からお腹の張りが気になる、経血が順調に出ない、生理前や生理中にイライラしやすい、お腹にガスがたまった感じがする。生理周期が不安定な場合もある。
→漢方薬は気の巡りを良くするような薬を飲みます。ガスがたくさん出て、お腹の張りが楽になります。頭に上った血を子宮に戻し、経血の出が順調になります。
よく使う漢方薬:加味逍遥散(かみしょうようさん)、四逆散(しぎゃくさん)、キュウ帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)など
冷えタイプ
触ると下腹部が冷たい、お風呂に入ったり体を温めると楽になる、経血は色が薄く、少ない場合が多い、生理周期が長い場合もある。
→漢方薬は子宮を温める薬を飲みます。また体を冷やさないように気を付けていただきます。体がぽかぽかして、生理周期も順調になり、生理痛も楽になってきます。経血の色も濃くなります。
よく使う漢方薬:当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、四物湯(しもつとう)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅうしょうきょうとう)など。
腎虚タイプ
腰が痛く、だるい、疲れがひどい、生理が遅れることが多い、経血は少なめ、下半身のむくみが気になる、白髪が気になる。
→漢方薬は腎を補う薬を飲みます。足腰がしっかりしてきた感じがして、生理中の腰痛も徐々に楽になります。肌も潤い、白髪も少なくなってきます。
よく使う漢方薬:八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)など。
漢方薬は生理痛の治療はとっても得意ですよ!
漢方を飲み始めると、最初の1~2回の生理は逆に重くなることがあります。
それは子宮に溜まっている古血を出すためで、出血も多く、塊もたくさん出る場合もあります。
痛みも一時的に強くなることがありますので、その場合は鎮痛剤を併用しても構いません。
古血がある程度出てしまうと、それ以降の生理はとても楽になってきます。
早い人なら次の生理から、遅くても半年以内には生理痛はかなり改善してくるはずです。
子宮に古血が溜まっているということは、子宮内膜症や子宮筋腫になる可能性もありますし、不妊の原因にもなりえます。
また、生理前症候群や、生理不順、生理とは関係ないように思える頭痛やひどい肩こり、のぼせ、冷えなども子宮の古血が原因の場合もあります。
実は私も会社に勤めていた頃、生理痛がかなりひどくて鎮痛剤を飲んでも収まらず、よく会社を休んでいました。
そして、漢方の仕事をするようになって、私が一番最初に飲んだ漢方薬は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」です。当時師事していた先生に出してもらいました。
飲んで次の生理から少しずつ生理痛は軽くなり、3か月目くらいには、今までの痛みはなんだったの?というくらい、ほとんど痛みはなくなりました。
生理痛が治るころには、ずっと気になっていた肌荒れやニキビも改善し、ひどい肩こりと、目の疲れ、生理前の不快感も全くなくなり、体がすっかり生まれ変わったようでした。
「漢方ってすごい!こんなに効くんだ!」
これが私と漢方の運命の出会いです。
生理は女性の健康のバロメーターです。生理痛や生理不順、生理前症候群などといった、生理の不調を放っておかず、漢方薬でしっかり治療しましょう。
生理痛以外の体の不調も一緒に良くなりますよ!
関連記事:生理前症候群(PMS)でお悩みの方へ

今日は生理痛のお話です。
「頭痛や生理痛の痛みによく効く!」という鎮痛剤のCMをテレビで良く見かけますね。
そういったCMを見たり、自分の周りにも生理痛がある人が多かったりすると、「生理痛はあるのが普通なんだ」と思っている方も多いのではと思います。
生理痛はないのが普通です。
いつも鎮痛剤を飲まないといられない、痛くて会社や学校を休んでしまう、という方は子宮になんらかのトラブルを抱えている可能性があります。
最近、中高生のお子さんのご相談も増えていますが、聞くと生理痛があるお子さんが結構多いですね。時には初潮が始まったばかりの小学生のお子さんの生理痛のご相談もあります。
小学生用の生理時の痛みどめまで発売されたようで、「生理の時は鎮痛を飲む」というのが、若いときからの習慣になってしまっているようです。
しかし、もう一度言いますが、生理痛はないのが普通なんです!
生理痛に限らず、頭痛や腰痛など、体に痛みがあるというのは、病的な状態です。どこかにトラブルがあります。
婦人科に行って見てもらうと、子宮内膜症や子宮筋腫があったり、卵巣に異常が見つかる場合もありますが、特に何も見つからない場合もあります。その場合は、生理の時に飲む鎮痛剤が出されて終わりです。
しかし、東洋医学では生理痛は立派な病気。治療が必要と考えています。
東洋医学では生理痛は次の四つに分類されます。
血の汚れタイプ
生理前日、初日に痛みが強い、月経血が多い、経血の色は紫~赤黒っぽく、塊が出る。
→ 漢方薬は血液の汚れを便から出すような薬を飲みます。血液の汚れが取れてくると、 痛みが軽くなり、経血の色も明るくなり、塊も出なくなります。
よく使う漢方薬:桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、血府逐於丸(けっぷちくおがん)、折衝飲(せっしょういん)など。
気の滞りタイプ
生理の数日前からお腹の張りが気になる、経血が順調に出ない、生理前や生理中にイライラしやすい、お腹にガスがたまった感じがする。生理周期が不安定な場合もある。
→漢方薬は気の巡りを良くするような薬を飲みます。ガスがたくさん出て、お腹の張りが楽になります。頭に上った血を子宮に戻し、経血の出が順調になります。
よく使う漢方薬:加味逍遥散(かみしょうようさん)、四逆散(しぎゃくさん)、キュウ帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)など
冷えタイプ
触ると下腹部が冷たい、お風呂に入ったり体を温めると楽になる、経血は色が薄く、少ない場合が多い、生理周期が長い場合もある。
→漢方薬は子宮を温める薬を飲みます。また体を冷やさないように気を付けていただきます。体がぽかぽかして、生理周期も順調になり、生理痛も楽になってきます。経血の色も濃くなります。
よく使う漢方薬:当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、四物湯(しもつとう)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅうしょうきょうとう)など。
腎虚タイプ
腰が痛く、だるい、疲れがひどい、生理が遅れることが多い、経血は少なめ、下半身のむくみが気になる、白髪が気になる。
→漢方薬は腎を補う薬を飲みます。足腰がしっかりしてきた感じがして、生理中の腰痛も徐々に楽になります。肌も潤い、白髪も少なくなってきます。
よく使う漢方薬:八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)など。
漢方薬は生理痛の治療はとっても得意ですよ!
漢方を飲み始めると、最初の1~2回の生理は逆に重くなることがあります。
それは子宮に溜まっている古血を出すためで、出血も多く、塊もたくさん出る場合もあります。
痛みも一時的に強くなることがありますので、その場合は鎮痛剤を併用しても構いません。
古血がある程度出てしまうと、それ以降の生理はとても楽になってきます。
早い人なら次の生理から、遅くても半年以内には生理痛はかなり改善してくるはずです。
子宮に古血が溜まっているということは、子宮内膜症や子宮筋腫になる可能性もありますし、不妊の原因にもなりえます。
また、生理前症候群や、生理不順、生理とは関係ないように思える頭痛やひどい肩こり、のぼせ、冷えなども子宮の古血が原因の場合もあります。
実は私も会社に勤めていた頃、生理痛がかなりひどくて鎮痛剤を飲んでも収まらず、よく会社を休んでいました。
そして、漢方の仕事をするようになって、私が一番最初に飲んだ漢方薬は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」です。当時師事していた先生に出してもらいました。
飲んで次の生理から少しずつ生理痛は軽くなり、3か月目くらいには、今までの痛みはなんだったの?というくらい、ほとんど痛みはなくなりました。
生理痛が治るころには、ずっと気になっていた肌荒れやニキビも改善し、ひどい肩こりと、目の疲れ、生理前の不快感も全くなくなり、体がすっかり生まれ変わったようでした。
「漢方ってすごい!こんなに効くんだ!」
これが私と漢方の運命の出会いです。
生理は女性の健康のバロメーターです。生理痛や生理不順、生理前症候群などといった、生理の不調を放っておかず、漢方薬でしっかり治療しましょう。
生理痛以外の体の不調も一緒に良くなりますよ!
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