こんにちは。世田谷区千歳船橋 せたがや漢方堂の横山です。
今日は過敏性腸症候群のお話です。
お腹が弱い方って、結構多いですよね。
「漢方の仕事をしています」と言うと、「お腹が弱いのですが、何かいいものありますか?」と聞かれることがよくあります。
特に若い男性の方に多いように思います。
家を出るまで何でもなかったのに、電車に乗るとお腹が痛くてトイレに行きたくなったり、大事な仕事の打ち合わせの途中で急にお腹が痛くなったりして困ったという話をよく聞きます。
女性の場合はストレスや緊張で便秘になる方が多いようですが、男性では下痢になってしまう方が多いようですね。
外で仕事をしている方にとっては、便秘より下痢の方が困りますね。
すぐにトイレにいけない場合もありますから。
そこで、最近ではCMでもよくやっている「水なしで飲める下痢止め」などを愛用している方も多いのではと思います。
昔はお腹の弱い人は「正露丸」を持ち歩いていました。
実は私も高校生のころからお腹が弱くて、緊張するとすぐに下痢してしまう方でした。
そこで、いつも正露丸を持ち歩いていたのですが、正露丸は持っていると他の人にばれるほどくさいんですよね。袋を何重にもして持ち歩いて、危なそうなときはこっそり飲んでいたのを思い出します。
ちょっと話が脱線しましたが、例の「水なしで飲める下痢止め」類は、主成分がロートエキスというものです。
ロートエキスには腸の異常収縮を抑えてくれる働きと、局所麻酔作用があります。
つまり、下痢になってしまう原因である腸の動きすぎを抑えて、痛みを素早く止めてくれます。
また、水なしで飲めるということで、場所を選ばず、大変重宝している方も多いのではと思います。
しかし、これらのお薬は、使うのは本当に困った時だけにした方がいいですね。
腸の働きを抑えるということは、逆に便秘になってしまうこともありますし、局所麻酔作用も、響きからして連用には向かない感じがしますよね。使い続けることによって腸自体の働きを悪くしてしまう可能性もあります。
また、その一時、腸を落ち着かせているだけなので、根本的に治しているとは言えませんね。
過敏性腸症候群の方が辛く感じているのは、そのお腹の痛い瞬間だけでなく、「また痛くなったらどうしよう」という不安でもあります。
そこで、漢方薬の出番です!
漢方薬は過敏性腸症候群にいい処方がたくさんあります。
当店にも過敏性腸症候群のご相談は多いのですが、比較的効果が早く表れる場合が多く、いつもとても喜ばれています。
更にしばらく続けて飲んでいただくと、体質自体も改善しますので、「お腹の弱い自分」とさよならできますよ!
では、症状別に漢方薬を紹介していきます。
①ストレスや緊張でお腹が痛くなる→四逆散(しぎゃくさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、柴胡疎肝散(さいこそかんさん)など
②冷えるとお腹が痛くなる→桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)、小建中湯(しょうけんちゅうとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など
③食欲がなく、ずっと下痢が続いている→参苓白朮散(じんりょうびゃくじゅつさん)、人参湯(にんじんとう)など
④生理前に下痢と便秘を繰り返す→加味逍遥散(かみしょうようさん)、柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など
ここで、ストレス性の下痢や便秘について、東洋医学の考え方を説明します。
東洋医学では、ストレスや緊張が続くと、肝(かん)に負担がかかると考えます。
ここでいう肝とは、肝臓のことだけではなく、その周りの関連のある臓器と、自律神経を調節する機能のことを指します。
肝への負担が大きくなっている状態とは、イライラしたり、落ち着かなくなったり、肩が凝ったり、ため息が多くなったり、目が疲れたりしています。
その状態が長く続くと、肝だけでは持ちきれず、肝と相克(そうこく:制御しあう)の関係にある臓器、脾(ひ)に影響が現れると言われています。脾とは、東洋医学で消化吸収機能のことを指します。
そして、消化吸収がうまくいかなくなり、下痢になったり便秘になったりしてしまうのです。
過敏性腸症候群の方も、最初から何かあるとすぐ下痢をしていたわけではないかもしれません。
ストレス状態が長く続いた時期があり、それによって胃腸にトラブルが出始めたのかもしれません。
そして、そういったことを何度か繰り返すうちに、どんどん腸が敏感になり、ちょっとしたことで反応してしまうようになったのかもしれません。
上で紹介した、四逆散や加味逍遥散、柴胡疎肝散などは、漢方では「柴胡剤(さいこざい)」と呼ばれる分類のお薬で、腸の薬というより、肝のトラブルを治すお薬です。
これらのお薬を続けて飲むことによって、腸が敏感になってしまった原因である、肝のトラブルを解消し、これ以上、腸に悪さしないように働きかけます。また肝が丈夫になることによって、ストレスに強い体づくりができ、「また下痢になったらどうしよう」という不安感も解消してくれます。
過敏性腸症候群は西洋医学では治すのは難しいと言われています。
病院で出されるお薬は、整腸剤や、下痢止め、精神安定剤など、その時の症状を抑えるものに限られます。
そのため、病院をあちこち回って、何年も悩んでいる方も大勢います。
過敏性腸症候群でお悩みの方、是非一度ご相談ください。(男性のご相談もお受けしています。お気軽にお問い合わせください。)
今日は過敏性腸症候群のお話です。
お腹が弱い方って、結構多いですよね。
「漢方の仕事をしています」と言うと、「お腹が弱いのですが、何かいいものありますか?」と聞かれることがよくあります。
特に若い男性の方に多いように思います。
家を出るまで何でもなかったのに、電車に乗るとお腹が痛くてトイレに行きたくなったり、大事な仕事の打ち合わせの途中で急にお腹が痛くなったりして困ったという話をよく聞きます。
女性の場合はストレスや緊張で便秘になる方が多いようですが、男性では下痢になってしまう方が多いようですね。
外で仕事をしている方にとっては、便秘より下痢の方が困りますね。
すぐにトイレにいけない場合もありますから。
そこで、最近ではCMでもよくやっている「水なしで飲める下痢止め」などを愛用している方も多いのではと思います。
昔はお腹の弱い人は「正露丸」を持ち歩いていました。
実は私も高校生のころからお腹が弱くて、緊張するとすぐに下痢してしまう方でした。
そこで、いつも正露丸を持ち歩いていたのですが、正露丸は持っていると他の人にばれるほどくさいんですよね。袋を何重にもして持ち歩いて、危なそうなときはこっそり飲んでいたのを思い出します。
ちょっと話が脱線しましたが、例の「水なしで飲める下痢止め」類は、主成分がロートエキスというものです。
ロートエキスには腸の異常収縮を抑えてくれる働きと、局所麻酔作用があります。
つまり、下痢になってしまう原因である腸の動きすぎを抑えて、痛みを素早く止めてくれます。
また、水なしで飲めるということで、場所を選ばず、大変重宝している方も多いのではと思います。
しかし、これらのお薬は、使うのは本当に困った時だけにした方がいいですね。
腸の働きを抑えるということは、逆に便秘になってしまうこともありますし、局所麻酔作用も、響きからして連用には向かない感じがしますよね。使い続けることによって腸自体の働きを悪くしてしまう可能性もあります。
また、その一時、腸を落ち着かせているだけなので、根本的に治しているとは言えませんね。
過敏性腸症候群の方が辛く感じているのは、そのお腹の痛い瞬間だけでなく、「また痛くなったらどうしよう」という不安でもあります。
そこで、漢方薬の出番です!
漢方薬は過敏性腸症候群にいい処方がたくさんあります。
当店にも過敏性腸症候群のご相談は多いのですが、比較的効果が早く表れる場合が多く、いつもとても喜ばれています。
更にしばらく続けて飲んでいただくと、体質自体も改善しますので、「お腹の弱い自分」とさよならできますよ!
では、症状別に漢方薬を紹介していきます。
①ストレスや緊張でお腹が痛くなる→四逆散(しぎゃくさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、柴胡疎肝散(さいこそかんさん)など
②冷えるとお腹が痛くなる→桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)、小建中湯(しょうけんちゅうとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など
③食欲がなく、ずっと下痢が続いている→参苓白朮散(じんりょうびゃくじゅつさん)、人参湯(にんじんとう)など
④生理前に下痢と便秘を繰り返す→加味逍遥散(かみしょうようさん)、柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など
ここで、ストレス性の下痢や便秘について、東洋医学の考え方を説明します。
東洋医学では、ストレスや緊張が続くと、肝(かん)に負担がかかると考えます。
ここでいう肝とは、肝臓のことだけではなく、その周りの関連のある臓器と、自律神経を調節する機能のことを指します。
肝への負担が大きくなっている状態とは、イライラしたり、落ち着かなくなったり、肩が凝ったり、ため息が多くなったり、目が疲れたりしています。
その状態が長く続くと、肝だけでは持ちきれず、肝と相克(そうこく:制御しあう)の関係にある臓器、脾(ひ)に影響が現れると言われています。脾とは、東洋医学で消化吸収機能のことを指します。
そして、消化吸収がうまくいかなくなり、下痢になったり便秘になったりしてしまうのです。
過敏性腸症候群の方も、最初から何かあるとすぐ下痢をしていたわけではないかもしれません。
ストレス状態が長く続いた時期があり、それによって胃腸にトラブルが出始めたのかもしれません。
そして、そういったことを何度か繰り返すうちに、どんどん腸が敏感になり、ちょっとしたことで反応してしまうようになったのかもしれません。
上で紹介した、四逆散や加味逍遥散、柴胡疎肝散などは、漢方では「柴胡剤(さいこざい)」と呼ばれる分類のお薬で、腸の薬というより、肝のトラブルを治すお薬です。
これらのお薬を続けて飲むことによって、腸が敏感になってしまった原因である、肝のトラブルを解消し、これ以上、腸に悪さしないように働きかけます。また肝が丈夫になることによって、ストレスに強い体づくりができ、「また下痢になったらどうしよう」という不安感も解消してくれます。
過敏性腸症候群は西洋医学では治すのは難しいと言われています。
病院で出されるお薬は、整腸剤や、下痢止め、精神安定剤など、その時の症状を抑えるものに限られます。
そのため、病院をあちこち回って、何年も悩んでいる方も大勢います。
過敏性腸症候群でお悩みの方、是非一度ご相談ください。(男性のご相談もお受けしています。お気軽にお問い合わせください。)
女性のための漢方薬専門店 せたがや漢方堂
漢方相談は予約優先です。お電話にてご予約ください。
03-6413-7442
詳しくはホームページをご覧ください。URL:http://www.kanpodo.biz
営業時間:10時30分~17時
定休日:木・日・祝
小田急線千歳船橋駅から徒歩2分