それは泥棒のなせる匠の技 | セシルのブログ ~薄ら笑いに犬を添えて~

セシルのブログ ~薄ら笑いに犬を添えて~

私、セシルの日常を書いたり書かなかったり。愛犬ゴンが遠い目をしたりしなかったり。
そんな薄ら笑い程度、毒舌未満のブログです。

自分で自分を褒めてあげたい。


そういうリレー絵本の最終章でした。

しかし気づいた事があります。


改めて読んで見ると、構成がまるっきりminoruさんと同じだったという、痛恨のミスを犯している事を。


ごめんなさい・・・minoruさん。

パクッタつもりはなかったのですが、なんとなく弟9話と話をかぶらせてみよう・・・と思って書いてたら、ほぼ同じじゃねぇか!っていう出来栄えでした。



でも許して下さい。


余命半年なんで。



さて。

あなた、‘夜抜け’って知ってます?


こういうワード、聞いた事あります?



知らない方に説明しよう!




【夜抜けとは】~セシぺディアより~



厳しい両親の為、夜まで遊べない娘が、一旦家に帰り、寝てると思わせといて、こっそりベランダから逃亡。


朝方気づかれないよう、ソッとまた部屋に戻って布団にもぐりこみ、なにくわぬ顔をして眠るという、忍びの術である。


日本古来の伝統の技である。




分かった?


まぁ娘ってがぜん私だけど。



この技を最初に編み出したのは、うちの姉。



始めてこの技を聞いた時、‘そんな事出来るの!?’と驚いたもんだ。

だって2階の窓から忍び出て、ベランダをつたって塀の上へ。


そろりそろりと歩いて最大の難関は、下で寝ている父親の部屋の前の塀を渡るっていう、大技が待っている。


それが終わっても、着地に失敗したら(塀が高いの)、どすんっって鈍い音がする。



まさに夢と冒険のアドベンチャーファンタジー。


無事クリアすれば楽しい仲間と愉快に遊べる。

失敗すればボスキャラ、パパンが刀を振り回して襲い掛かってくる。


いちかばちか。



しかしなんつってもうちの姉は、この技の達人。

いや、継承者。



一度、夜中にトイレに起きて、フッと姉の部屋へ立ち寄り、‘ねぇねぇ、寝てる?あのさ・・・’って喋りかけて、あまりにもうんともすんとも言わないもんで、‘ねぇ!ちょっと!何とか言いなさいよ!’って、ベロッって布団めくったら、熊のぬいぐるみが出てきて、‘ヒィィィィィィ!!’って言った事があるぐらい、いつ出て行ったのか、全く分からなかったから。



そしてこの‘ご丁寧におかれた熊の頭’が、見事に人間の頭とそっくりで、布団もちゃんと人が寝てるみたいに、ふっくら整えてあるという、素晴らしい仕事のしっぷり。



あの人、完全犯罪できんじゃねぇの?



一度。


あまりにいつ出て行ってるのか分からないので、聞いてみた。



‘ねぇ?今度いつ夜抜けする?私が寝てるから気づかないだけかもしれないし、実験したい’



‘今日’


‘マジ!?’



私は目をギンギンにしてその時を待っていた。


だいたいのパターンとして聞きだしたのは、部屋の電気を消して5分以内には闇に消えるという・・・。



ドキドキ・・・ハラハラ・・・。



姉の部屋の電気が消えた。



(5分以内には出て行くって言ってたな・・・そろそろか?)


しかし全く動く気配はない。

とても静か。



そのまま・・・10分がすぎ・・・20分がすぎ・・・30分が過ぎた頃。




(ん?今日は辞めたのか?)



こっそりトイレのふりして、姉の部屋を覗き、チラ見。



頭が出ている。



恐る恐る近づいて、布団をめくってみると・・・。



ギャッ!

鬼太郎が寝てる!!!!



ヒィィィィィィィ!!!

いつ出て行ったんだぁぁぁぁぁーーー!


しかも鬼太郎ーーーーー!



ダブルショック。



あいつ・・・全く気配なしで出て行ってる・・・。




それからは尊敬の眼差しで彼女を見た。



これね、私おっちょこちょいだから、静かに出来ないのね?


思いっきり‘今、ベランダまたがりました!はい!塀を歩いてます!はい!!飛び降りました’って完全にバレル勢い。



それでも何回もやったなぁ・・・。



こつはね、基本靴下と手袋着用。

ヒールとカバンはあらかじめ、庭に放置。


動きやすい格好がベストだけど、当時はボディコンが流行っててねぇ・・・。



動きにくいったらありゃしない。



腰までスカートまくりあげます。


パンストからのぞくパンツ、丸出しとか一切気にしてはいけません。

今はただ・・・ただ無事に闇夜に消える事だけを考えなくてはなりません。



冬場のコートなんてもってのほか。


庭に放置が基本です。



もうほとんど上半身だけキレイめの泥棒です。



しかしこの夜抜けに終止符を打つ時が来ました。



朝方5時。


今度は自分の部屋へ戻る為に塀を登って、歩きだすまさにその時。



近所に住む、幼馴染みのお母さんに見られまして。



ばっちり目とか合っちゃいまして。



‘お・・・お早うございます・・・’



塀の上からグットモーニン♪です。



おばちゃん、目まんまるにしてました。

一言も発しませんでした。



それ以来恐ろしくなって、あまりしなくなりました。


ってかそこまでして遊ぶ事がなくなりました。


昔はアバンギャルドだったなぁ・・・。









      

        

      たくみなクリック。


~おまけ~


腹減り夜中にひょっこり差し入れが届きました。

ありがとう、氏資産。(出た。謎の変換。しかも‘うじうじさん’が正解だし)