こんにちわ、唐沢寿明です。
注意)今日は長いです。
本日は4月1日。今日から新年度。振り返ればシルエットが東京進出したのは2011年の6月。
もうすぐ5年が経とうとしてるんだよね。。。
オリンピック選手は4年先、8年先を見据えて努力されていると思うが、とんでもないことやね。
そんなふうに、いつかはいつかは、と描いている夢はバンドマンにもたくさんある。
俺達にもたくさんある。
今1番俺達の目の前に迫っている夢の1つが、いわずもがな今度のツアーファイナル渋谷TSUTAYA O-WESTワンマンだ。
O-WESTに初めて行ったその記憶は定かじゃないが、たぶん友達のバンドのワンマン公演だったと思う。
ROACH、JAWEYE、KNOCK OUT MONKEY、などなど。。。
他にもたくさんの仲間がそのステージに立つのを横目に、「俺たちもいつかは・・・」と苦汁を舐めてきた。
実は1度だけステージには立ったことがある。2013年のRedBull Live On The Roadのクオリファイステージだった。
話は変わるが、俺たちは東京でホームと呼べるライブハウスは、今や2つある。そのうちの1つは渋谷サイクロン。
渋谷にはたくさんのライブハウスがあり、ブッキングレベルのバンドでも出演できる箱も相当数ある。
今でも良く、イベントや他のバンドの企画などでお世話になるライブハウスはたくさんあるが、中でも結果的にサイクロンがホームでよかったと思える好きなところは、ステージの高さだ。
これは東京でいろんなところでやらせてもらう中では初めは気づかなかった。
地元福岡でずっとお世話になっていたライブハウスはステージが低くて、逆にステージが高いライブハウスは大きな箱しかなく、「大きな箱は見栄えがいい」くらいの認識で、「同サイズでもステージの高さによって生まれるライブの空気感の違い」にはまったくもって気が付かなかったわけだ。
しかしそんな鈍感な俺たちも、次第にステージの高さがシルエットにマッチしていることに薄々気づき始めた。
では何が変わってくるというのか。それは俺の言葉で言わせてもらうとすると、”舞台の広さが広がる”ということだと思っている。
50cm程度までのステージでは、フロアの観客とそう目線に差が出ない。そうすると、どんな有名なアーティストであれ、不思議と”身近”な存在のように感じられてくるもの。
しかしサイクロンのように1m級の高さにもなると、舞台を見上げる形になるためステージが急に広く感じたり、演者が”別世界の人間”のように見えてくるわけだね。
もしシルエットをサイクロンで初めて観て、「なんてカリスマ性のあるバンドなんだ」って感じた人がいたら、それはステージの高さの効果がそれなりに働いているということをこの場でネタばらししておこう笑
※もちろんステージが低くてもカリスマ性のあるバンドですよ~(゜-゜)
じゃあなぜそのステージがシルエットに”合って”いると感じる、言えるのか。
シルエットは結成当初から、楽曲の指向性の1つに「壮大な世界観」を掲げてやってきた。それはサウンドメイキング、アレンジ、メロディ、歌詞といった全ての要素がからみ合ってつくり上げる。その音楽をステージで鳴らしたとき、舞台がとても非日常感に包まれて、観客とはまるで違う世界にいるかのような広大な世界を思わせる。そういう音楽を目指してきた。
そこでもし、ステージが観客と同じ目線だったとしたら、つまりステージが少し狭く、身近に感じたとしたら、せっかくのその音楽の世界観の壮大さがステージのイメージによって”キャップ”をかけられることになる。すなわち楽曲の世界観を活かしきれない可能性が高いということなんです。
そういうわけで、シルエットには高いステージが似合うなって、次第に思うようになっていったわけであります。
なぜこの話をしたかというと、”広さを感じさせる”ステージがシルエットに似合うということであれば、結局ステージの高さだけでなく、直接的な大きさも影響してくるということで、「シルエットは大きなステージが似合う気がする」って言葉をたくさんもらうことがあったんだよね。
こんなにうれしい言葉はない。
それはつまり自分たちが目指した、掲げた世界観が、表現が、少なからず伝わっているという証だからだ。
そこへ来てO-WESTというのは、ステージが高いのはもちろん、横幅が広く、天井はべらぼうに高い。近いサイズ感で言えば東京には代官山UNITや渋谷クアトロ(少し収容人数は多いけど)、下北沢GARDENなんかがあるけど、そのどれにもない、シルエットとの相性の良さがあると思ってる。
初めて自分たちの表現したい音楽を、世界観を損なうことなく、みんなに真空パッケージでお届けできる場所、それが渋谷TSUTAYA O-WESTなんだよね。
これが俺たちがO-WESTにこだわった大きな理由の1つ。
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ツアーまだ途中ですが、箇所箇所で時々こういうことを言ってます。
何事にも制限時間、締め切りがある、と。
学校生活、仕事、アルバイト、人生のいろんなところで締め切りは作られ、決められ、時には自分自身によって課され、みんな前に進んで行っていると思う。
そしてバンドもまたわかりやすく締め切りが設けられている。おれは正直、続けるだけならいくらでも続けられると思うんだよ。だけどそれが本当にそいつらにとっていいことかどうかはわからない。そして続けることの価値が、続けることのリスクやデメリットを下回った時、バンドはその姿を消す。
冒頭にて、福岡から出てきて5年と書いたけど、ちょうどこのブログがだいたい5年前から始まってた。
約5年前。福岡を出る前に初めて地元で企画をした。そのときの告知エントリーがこれ。
http://ameblo.jp/seshirox/entry-10872243984.html
以下引用:
”そんなこんなで今回のタイミングでの発表に至ったわけですが、
今確かなことは、シルエットが福岡に留まるべき理由はいくらでもあるということ。
そしてそれでも、リスクを冒してでも東京での活動を活発化しなくちゃならない理由もまたあり、チャレンジしたいという思いが募ったということです。
ほんとに福岡は素晴らしい街だし、音楽をやる環境としても恵まれてます。
それでも歴史が語っているように、バンドとしてこれから10年20年と続けて行くには全国的な認知を上げていくことが必要なのも事実で、
そのためにはより競争が激しく注目度の高いシーンに飛び込む必要があります。
いつ、そこへ飛び込むべきなのか。
長い間考えたけど、結論、やるかやらないかということに行き着いたとき、いつだったかはわからないけど、メンバーの中で決心ができあがってた、という感じだったかなと思います。”
”そんな感じで今度のイベントは一つの節目になります。
福岡のみんなの顔を、熱を、
一人残らず目に心に焼き付けて、これからも続く旅路の大事な一歩を踏みしめたいと思います。”
どーか、お時間の許す方は、この希望と不安に満ちた一歩の背中を肩を、ポンと叩きにでも来てくれたらと思います!”
引用終わり。
この日観に来てくれた人、飛行機代出すから誰か観に来てくれよッて感じだな笑
このイベントにはちなみに彼女in the Displayも出てくれてた笑
互いに続けられていることは誇りに思います。
5年前の船出を見届けてくれた人たちのためにも、絶対にいい意味での節目にしたいと思ってる。
5月15日が本気のソールドアウトで実れば、何かが変わるかもしれない。いや、何かを変えなくちゃいけない。
そんな気持ちで今ツアーを回っているし、こうやって声高に叫んでます。
ここが本当の正念場です。
ここで終わるわけじゃない、終わるわけにはいかない、だから与えるはずの立場である俺たちから、一度だけこの言葉を使わせてほしい。
力を貸してください。
今夜、今日から一般プレイガイド発売になるツアーGRAND FINALのチケットのお知らせを兼ねて、公式の告知ツイートをリツイートのお願いをツイキャスでする予定です。
シルエットのことを隣りにいる友達、大事な人、家族に教えてあげてください。
もしも気に入ってくれたら、渋谷の円山町までお連れください。
そこで俺達の音楽に力がなかったらそれまでという話であって、いつの時代も人から人へと、いい音楽は必ず伝わるものだと思ってます。
シルエットのTwitterをフォローしてくれている人はだいたい6,000人くらいいるみたいです。全然少ないかもしれない。きっと大半は東京から遠い人だと思うし。
だけどそのうちのたった250人の人が、一人ずつ新たな汁漢汁娘を発掘してくれたなら、簡単に渋谷O-WESTは埋まります。
最高の景色とはよく言ったものですが、シルエットの場合は一味違います。
”どうかしてる景色”です。
青すぎる空を突き抜けるツアーファイナルワンマン、東名阪にて行った汁フェス、クズの3マン、仇汁2マン、であなた達が見せてくれた脅威の体力w
だけじゃなくて、熱と声と拳と笑顔が創りだした景色は十分にどうかしてたよ。
先々週の名古屋R.A.DでのJAWEYEとのツーマンも尋常じゃない過去最高の名古屋だった。
だけどたぶん今度のGRAND FINALはそれどころじゃすまないはずだ。
どうかしてる景色と、どうかしてる”ホージョーグラーサッーパーイ”を一緒に作り上げて行こう。
唐沢寿明
もといSeshiroX