片道2時間半 | セセデブログ

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これは、ある学校に通った女生徒の話である。


彼女は毎日、片道2時間半をかけて学校に通った。

鳥たちが朝を知らせる早朝に目を覚まし、

誰もいないホームで電車を待つ。

これが、彼女の「日課」だった。


遠くてもウリハッキョ。
大の大人でも怯んでしまうであろう
長い道のり


箱根から横浜だった気がする)を
「通う」のは、

心身ともに大変なことだ。

しかし、彼女はまっすぐな瞳で、

オッコルムをなびかせながら電車を乗り継ぎし、

彼女はそれを笑顔でやり遂げた。

県下にただ一つしかないウリ朝高へと足を運んだのだった。



県下にただ一つのウリ朝高にこだわった彼女。
その理由は、とうの本人でない私には到底わかりえない。
だが一つだけ言えるのは、私が彼女でも多分、そうしていたであろう。


純粋に、ウリハッキョが好き。

自分の民族について、私の過去を知りたい。

母国語も学びたい。

ウリノレを歌って、舞踊も踊りたい。

チョゴリを着て堂々とウリハッキョに通いたい。


たとえそれが異国の地であったとしても。
チョソンサラムらしくありたい。

そんな純粋な思いが彼女を学校へ向かわせた。

朝高を卒業して早7年。


学生時代は登下校でチマチョゴリを着たり、

ウリマルで会話をしたりと、幸いにも、

自分がチョソンサラムであるという自覚を持てる環境にあった。

あの時は、ただの過去ではない。

思い出でもない。

今の私を作った歴史なのだと考えている。


私を含む、すべての卒業生に伝えたい。

알고 받은 사랑보다 모르고 받은 사랑이  많다

(これまで受けた愛情は、知ってもらっていることよりも、

知らずに受けていることの方がより多いという意味)




チョソンサラム「らしさ」を与えてくれたウリハッキョを、

卒業した今だからこそ、守り続けなければ…。


私たちが守らなければ誰が守るのか。




331日はみんな日比谷へ集合だ!