昨日、U-20女子ワールドカップの準々決勝、朝鮮VSアメリカの試合が行われた。
本大会、無敗で勝ち進んだ朝鮮と、グループリーグでドイツに完敗したアメリカ。
試合の序盤から激しいバトルが繰り広げられ、両者一歩も譲らない展開となった。
が、アメリカの選手が猛攻撃を索引。やはり欧米勢との体格的ハンディは、朝鮮チームにとって大きな打撃だったようだ。
しかし、彼女たちはこれに負けない豊富な運動量をもとに素早くも激しいプレスで強豪国アメリカを脅かす攻めの姿勢で走り続けた。
前半は0:0
後半戦でも激しい競り合いが続いたが、アメリカが先制ゴールを決める。
とても悔しい。だが左隅に入ったそのシュートは、敵ながらお見事であった。
応援席の同胞たちは動揺を隠しきれない様子だったが、果敢に攻め続けるウリ選手たちにエールを送り続け、さらに応援に力が入る。
その思いが届いたのか、後半に途中出場したキム・スギョン選手が正面からシュートを突き刺し、同点ゴールを放った(ちなみに、このゴールはキム選手の通算5点目となった)。
ゴールを決めた瞬間、応援席の同胞たちは一斉に立ち上がっては抱き合い、声援を送った。
私が持っているバルーン(風船みたいなやつ)は強く叩き過ぎてしわしわになってしまい使い物にならなかったが、そんなことはお構いなし。バルーンが割れようと、喉がつぶれようと私も「必勝朝鮮」を叫び続けた。
試合は両者引き分けのまま延長戦に投入。
延長前半、ついに決勝点が生まれた。アメリカの選手が渾身のシュートを放ち、ウリ選手のゴールキーパーがボールに触れたものの、ボールはその手をすり抜けゴールを決めてしまったのであった。
延長後半では、朝鮮チームは持ち前のチームワークを生かす戦術を巧みに使い、相手のゴールを奪いに掛かる。しかしゴールは決まらず試合終了を知らせるホイッスルが会場に鳴り響いた。
最後の最後まで諦めずに立ち向かうウリ選手たち。その勇姿は、在日同胞に大きな力と勇気をくれた。
私は学生時代にちょっとスポーツをかじっていたのだが、試合でベストタイムを出せず悔し涙で顔を上げることが出来なかった私に、顧問の先生はこうおっしゃった。
「勝った喜びより、負けた悔しさが人を何倍も成長させる。諦めないその姿勢が、自分を大きくさせる。」
今回の試合は20歳以下の試合。
彼女たちはまだまだこれからだ。
朝鮮の女子サッカー界の未来である彼女たちの今後の活躍に期待したい。