サーバントコーチ 世古詞一オフィシャルブログ -個人と組織の変革のヒント -60ページ目

サーバントコーチ 世古詞一オフィシャルブログ -個人と組織の変革のヒント

株式会社サーバントコーチ代表取締役 世古詞一のブログです。

強者のしくみ②


引き続き、気になった点を2つ。



1.「情緒」ではなく「論理的」な経営を行う。


論理的経営下にある企業は機能集団となっているが、


情緒的経営の企業は生活共同体である。と。


生活共同体においては、「皆とうまくやっていくこと」が最も重視される。
だから多くの人が人間関係を円滑に運ぶための
根回しや打ち合せに膨大な時間とエネルギーを費やす。
これでは業績は上がらない。と。


一方、機能集団は非常に合理的だ。事業目的に対して、どういう機能
(才能・スキル)の人間が何人必要だ。と言うことになる。



2.コントロールによって全体最適を行う。


企業全体をきちんとコントロールできる技術とは何か?
誰が社員であっても、良好な業績を挙げることができる技術のこと。


社員を命令や説得や叱責によって動かすのではなく
しくみによって動かす。両社とも社内は静かで、本社は小さい。
さらに会議や打ち合せもほとんどない。報・連・相などと言っている内はだめだ。と。


=============================


これを見ていて自社もいろいろと注意しなければならないな、と思うことが増えた。
自社では、「何のために」風通しを良くしようとしているか? ということである。


目的は「生産性」を上げることであったり、
個人の意見が言いやすい環境を作ることであったり、
会社と個人が成長するための土台を作ることであると思う。


そこに焦点を当て、それを少し長期の視点で見ているのだと思う。
(少しの「無駄」は短期で捉えれば単なる無駄。)


そこを逸脱しないようにしたい。仲良しグループになることが目的ではない。



また、根回しや打ち合せやルール作りなどについては、必ずしも業績が上がらない要因だとは思わない。

これらは、ある種のエネルギーを生み出し、人に当事者意識を持たせ、会社を活気あるものにすると思う。


企業内の混沌やよどみや問題が気持ち悪くて、人は創造性を発揮し
気持ちの良い状態へと行動し始める。




人間はロボットではないので会社が機能だけをその人に求めるのは、
(甘いかも知れないが)「とても寂しい」と思う。そこに固有名詞は存在しない。


誰が社員であっても、良好な業績を挙げることができるということは、
つまり、強者の企業には必ずしも強者の社員が必要ではないということだ



・・・などと中途半端なことを言っていると生産性の高い会社になれない
のかも知れないが、論理と情緒のバランス感は必要だと思う。



業種の違いもあると思うが、個人を機能と割り切られてしまうのは、
現代の一個人の生き方として考えた場合、とても魅力が無いと思う。
会社と個人が、ある種対等に向き合えるような会社を作っていきたい。



利益を上げ続けるのは、株主からしてみれば最高の会社だと思う。

しかし、それだけできていれば企業は良いのか?


結局ビジネスモデルや企業カルチャーは、そもそも会社の成り立ちや目的、価値観に遡る。


なぜ、その会社が作られたのか(価値観は)?
なぜ、存在するのか?
利益を生み出す「装置」を作りたかったのか?
企業という「生き物」を作りたかったのか?
様々な付加価値を生み出す「しくみ」を作りたかったのか?
優秀な人材を世に送る「人材輩出機関」にしたかったのか?
社会に「雇用の機会」を与えることが主な目的なのか?
日本を元気にしたいのか?
世に感動を提供したいのか?



理由は一つではないかもしれないが、いずれにせよ
その最上位概念とそこに行きつくための価値観(手法・行動指針)を
明確に示し実践していくことが重要なのは間違いない。



良い悪いではない。
ビジョンと価値観の明示。
それを徹底して実践できる企業が強者なのだと思う。

強者のしくみ①



強者は、自らを強者たらしめている「しくみ」を持っている。
その仕組みとは何か?個人の強さに頼らない仕組みである。


ここでは、強者の例として、「セブンイレブン」と「しまむら」を取り上げている。


セブンとしまむらにあって、他の企業にかけているものは次の3つ。



①しくみ
「放っておいても、社員自らの意志で利益を最重要テーマにして動くようになる」
のが、しくみである。しくみの整った会社では、会議や打ち合せも少なく、組織もシンプルである。



②成功方程式
特に優秀でない人でも一定の業績が上げられるしくみのこと。
この方程式がない会社の業績は、一部の優秀な人材によって左右される。



③コントロール
成功方程式だけでは、つくるだけで実践されない。
そのため、社員だけでなく関係者も含めてコントロール、すなわちマネジメントが必要になる。



とにかく、分業化とマニュアルによってすごくよく管理されている。
この中でも驚異的だったのは、③のコントロール。


セブンでは、「就業規則」の他に「行動規範」があり、これには勤務中だけでなく、

通勤時の服装、社外での会話や行動の仕方、酒の飲み方まで書いてある。

また、机の並び方は1人1人離れていて、確かスクール形式で、

常に後から上司に見られいているので隣の人とおしゃべりできない。


会社としては社員の親睦に興味はないようだ。仲がいいとおしゃべりを始めるが、

仲が悪いと黙って仕事するしかないから、生産性が上がる。と。



最後に、加盟店へのコントロールという点で一つ。


セブンに加盟すると2倍3倍に売上が上がる。
ウソのように金が入ってきて、働かずとも店長を雇えばいいようになる。


すると、暇と金ができると男は、飲む、打つ、買うを始める。と
持ちつけない金を持つと家庭は崩壊するので

「オーナーに代わって本部がお金を管理してあげます」というしくみがある。


人間の欲望、怠惰など、あらゆる要素を分析し、ビジネスの因子として

つなぎ合わせてコントロールしている。



効率よく利益を最大化させていくには、この「しくみ」創造型のビジネスは素晴らしい。

マクドナルドなどファーストフード業界などが典型だ。


ある一つの完璧なビジネスモデルを完成させ、後はそれをオートマティックに
回していくだけで収益が上がってくる経営のあり方である。

企業としては安泰である。(業界ナンバーワン企業であれば。であるが。)

しかし、我々ITのベンチャー企業は「仕組み」に依存する会社ではない。
ハイパフォーマーを育成、創出し、もっといろいろな可能性を追求していかなければならない。


無論、仕組み創造型ビジネスでなくとも、この「仕組み化・システム化・プロセス管理」は

行っていかなければならないが、



働いている人の欲求がどこにあるのか?
どういうキャリアを歩んでいきたいのか?
自分のパフォーマンスをどう発揮したいのか?



そんなことももっと考えていきたい。

仕組み創造ではなく、人材創造の企業である我々には、ちょっと違和感のある話が多かった。



当然、今回の企業は強く素晴らしい会社であるのは自明だが
以前、「輪となって勝つ」というお話 をしましたが、全く逆の発想ですね。


勝つためには、手法の問題ではなく、徹底度合いの問題だということがわかりました。



ザ・プロフェッショナル  


そもそも、「プロフェッショナル」の語源は「profess」で、「神に誓いを立てて、これを職とする」という意味。


人命を扱う医師や、人間行為の善悪を判断する弁護士などは、昔からプロフェッショナルと見なされ、

会計士や税理士などにも拡がった。しかし、明らかな医療ミスや会計士の粉飾決算など、

上記の職業であってもアマチュアもいる。



要は、現在では職種に定義されるものではなく、

己の技量を一生かけて磨き続ける覚悟ができている人だと言える。


プロフェッショナルの特筆すべき視点は
「顧客に対するコミットメント」である。「妥協」がない。


プロフェッショナルとは、専門性の高いスキルと高い倫理観はもとより、
顧客第一主義、あくなき好奇心と向上心、そして厳格な規律-
  これを兼ね備えた人材である。



プロフェッショナルには、次の4つの力が求められる。


①先見する力
 目に見えないものを、誰よりも先に明確に認識する力。
 先見力を磨くには、これまでの常識を疑い既存の知識を捨てる (アンラーン)する習慣を励行すること。 


 自ら「ルールブレーカー」 となって変化を生み出す。ルールブレーカーであることは
 「ルールメーカー」たる条件にもなる。何かを破壊することで創造が生まれる。



②構想する力
 先見した未来図を具体的な事業として構想し、実行する力。
 この力を養うためには、複眼的な視点や、自己否定をする勇気をもつことが必要である。



③議論する力
 ビジネスの進化と繁栄は、議論の繰り返しにある。
 議論する力を高めるには「ロジカルシンキング」や「質問する力」を身につけること


 

④矛盾に適応する力
 経営が内包する矛盾を理解し、ベストの解を判断する力。
 解に達する道は1つとは限らない。その中でベストを判断するには複数の解を組み合わせることが

 重要だ。


==============================


これ、このままマッキンゼー人としてあるべき姿ってことなんでしょうね。


ふと振り返る時の視点として、何を創造したか(生み出したか)ではなく、
何を破壊したか。どんなルールに疑問を持ったか。


或いは、自分の考えをどう変えたか。(どう否定したか)


効率化を考える上で、ベストのものに集中するために
ベターなものをいかにやらなかったか。
という目標を設定してみる


とか。


そうすることで自分の成長の軌跡を追えそうですね。



「顧客に対するコミットメント」には共感しました。
プロフェッショナルには「妥協」がない。と。


妥協とは、自分の都合であり甘えた態度である。
「できるわけがない」というのは「知的怠慢」である。


とのことでした。



突然ですが、自分がビジネスマンとしての本質だと思って、自問している事柄が以下3つです。


①自分にとって「顧客」とは誰か?


②「顧客」に何を期待されているか?


③「顧客」にどんな価値を提供しているか?



「価値」とは=「期待をはるかに超えたもの」=「感動の創造」



Servantというタイトルの話は随所でしていきますが、
Servantとは言い換えればプロフェッショナルのことである。


顧客への妥協が無いこと。
期待をはるかに超えるものを提供すること。


そこには人生のミッションという言葉が浮かんでくる。
そして冒頭の「神に誓いを立てて、これを職とする」という意味にも近い。
とても崇高で誇り高い志で仕事をしていく人がプロフェッショナルなのだろう。


早くその感覚と一体となれる境地に達したい。