サーバントコーチ 世古詞一オフィシャルブログ -個人と組織の変革のヒント -5ページ目

サーバントコーチ 世古詞一オフィシャルブログ -個人と組織の変革のヒント

株式会社サーバントコーチ代表取締役 世古詞一のブログです。

今日は、ある取材があって1on1についての
インタビューを受けました。
 
事前に「こんなことを聞きたいんです」
という簡単なレジュメを渡されていて
それを、なんとなく考えながら臨みました。
 
取材には、インタビューアーほか、ライターの方
やカメラマンなど5名いらっしゃいました。
 
インタビューア―が話を振って
対話がスタートします。
 
実は、少し不安がありました。
事前に質問に目を通していたものの、
回答が浮かばなかったり整理できていないもの
がまぁまぁあったのです。
 
しかし、関係なく話は進行していきます。
 
最初は、
なぜ1on1ミーティングが近年注目
されるようになっているのか?
 
同じ返しは自分自身つまらないので、
最近仕入れた話や最近考えたことを加えながら
話を進めていきます。
 
キーワードは
「人手不足」「対話量低下」「リスク管理」
「対話の質低下」「嫌われるリスクの大きさ」
「既存社員の成長必要性」「オープネス」
(この辺はまた別途書いていきます)
 
話をしていると、当初考えていた種から、
話がどんどん派生していきます。
 
また、5人いる対面の方々が
「いいリアクション」を打ってくれる。
感心した様子で話を聞いてくださる。
 
そうすると、また話がどんどん出てくる
その時に、私はインタビューア―を見ておらず、
自分の中に問いかけながら、
インタビュー中にも関わらず結構な時間
「沈黙」をつくって、内省している。
 
私がインタビューが結構好きなのは、
実は「新しい発見」ができるからなのです。
 
いろんな切り口の「問い」をくれて
相手が関心を持って聴いてくれて、
自分が深く内省することにより
新たなアイデアが浮かんでくる。
 
そうこうしている内に、最初に何と答えていいか
わからなかったことに、新しいアイデアが
生まれて、高揚して雄弁に語り
エネルギーに満ちている自分に気がつきます。
 
まさに、充実した1on1ミーティングは
このようなものです。
 
部下が内省できて、新たな発見をして
雄弁に語り、生き生きエネルギーに満ちる。
だから、次の行動変容が生まれやすくなる。
 
上司に必要なのは、優秀なインタビューアーの力。
相手や相手の言うことに関心をもって、傾聴して
承認して、いろんな切り口の質問を行う。
 
言ってしまえば、そういうことなのですが、
これらの「スキル」を機能させるためには
土台(前提)が必要になります。
 
これがなければ、スキルが機能しません。
 
インタビューア―と上司で最も異なる土台(前提)
とは何でしょうか?
 
次回これについてお話していきたいと思います。
 
★変革のヒント:
相手にエネルギーを与えるために「インタビュアー」になろう!
 
 
最近の20代の若手を見ていると優秀だな、と思う。
 
優秀だな、と思うのは無意識に何かと比べているのだけど何とだろうと考えたら
 
自分の20代の頃との比較だった。
 
だって、彼らと僕とで使っている言葉に
大差が無いし、
(ビジネスのフレームワークとかそんなに知らなかったし)
 
考え方を聞いていても、しっかりしているし
担っている職種の課題や解法を熟知している。
 
イメージは、僕が10使っていた力を
今の若手は1の力で成し遂げている感じ。
効率的にものごとを習得している。
 
僕はベンチャー企業の立ち上げから携わった
ので、上に教えてくれる人がいなかった。
なので、
手探りでいろんなことを考え、試しながら学び
成長していった。
 
それら先人の失敗の教訓を、彼らは効率的に
学び身につけ、成果を出している。
 
逆の見方をすると、以前は(特にITの分野は)
まだ未開拓だったので、成果の中にいろいろ
試す遊びがあった。
成果を出す中に成長の余地がたくさんあった。
 
今は、成果を出す中に成長の遊びがない。
 
つまり、
成果の出し方のノウハウが確立されていて、
もはや工夫のしようがないくらい、
洗練されてきてる。
 
だから、改善カイゼンって言っても残ってない。
「もうカッスカスですわー。」
という感じ(笑。
 
あるとすると、新しい技術をどう活用するか?
でしょうか。
 
いずれにしても、そういう環境の中で優秀な
若手に外に目を向けさせるだけではなく、
どう好奇心をもちチャレンジしてもらうのか?
 
マネジャーに求められる技量は、とても高度化してきている。
 
答えは一言では出ないけど、
まずは、ひとり一人が考えていること、
感じていることに定期的に耳を傾けていくこと。
そして1on1ミーティングなどで
自分や組織の考えとすり合わせていくこと。
 
最低限のマネジャーの仕事はここからだし、
対話が以前よりも超重要になってくる。
 
逆に言えば、ここが得意な「ピープルマネジャー」
これから、間違いなく大きな市場価値を
もってくるでしょう。
 
★変革のヒント:
効率化されきった時代の処方箋の第一歩は上司と部下の「すり合わせ」
 
 
知識を得るためには、毎日、何かを付け足しなさい
 
知恵を得るためには、毎日、何かを取り除きなさい
               -老子(??定かではない)
 
覚えておきたい言葉。
 
最近感じるのは、いろいろインプットをしていると
際限がなくなっていき「もっと、もっと」
という欲、執着がうまれてくる。
 
例えば、本はだいたいKindleで買っているので
その場ですぐに手に入れることができ、
一冊を味わう間もなく、次のものをすぐ買ってしまう。
 
欲・執着というものと、
一つのものを味わったり丁寧に扱う
いわゆるマインドフルネス(今・ココ)
という感覚が対照的なものであることがよくわかる。
 
欲や執着が強い間は「知識」レベルが多い。
では、今自分がどのレベルにいるのか?
欲や執着にいるかどうかどうすればわかるのか?
 
教えてくれるのは、「知恵」レベルに
意向しようとする時に味わうある感覚。
 
それは
 
「寂しさ」
 
知恵を得るためには、毎日、何かを取り除きなさい
これは僕で言えば、部屋にたくさんある本を捨てること。
そうすると起こる感覚が
 
寂しさ。
不安まではいかない感覚。
 
自分のもの。
所有しているものから離したくない。
取り除きたくない。
 
その寂しさを無視することなく、
しっかりと味わうことができたら、
手放せる(取り除ける)ようになっていくのだと思う。
 
情報が蔓延している時代、
単なる「知識」から「知恵」へ昇華するために
「得る」から「取り除く」へ。
 
その鍵は、
自分の寂しさに気づいて味わうことにあり。
 
 
★変革のヒント:
自分の執着を手放すために、まず自分の「寂しさ」に気づこう