久々に読み応えのある本。
丹念に読み込みました。
ビジョナリーピープル/ジェリー・ポラス、スチュワート・エメリー、マーク・トンプソン (著)
ビジョナリーカンパニーからビジョナリーピープルへ。
永続的な成功をおさめている人の共通項を、地道なインタビューや研究から
導き出した。考え方としては、7つの習慣に似ている。
実際、7つの習慣でいうところの第一の習慣から第三の習慣までの話が
形を変えたくさん出てくる。
ここでの「成功」は、富や名声という従来型の成功ではなく、
個人的な充実感や、達成感や幸福変わらない人間関係などを与えてくれるものである。
ビジョナリーピープルを構成する本質的な三要素がある。
①意義
彼らがみな絶えず取り組んでいること、彼らが共通にもっている価値観があるとすれば
それは、自分の生きがいに対する誠実さである。と。
何かを為そうとすれば、様々な雑音や試練がある。それに立ち向かえるのは
自分の情熱を傾けられるものである。バランスなど考えず、やりたいことをやる。
ちょっと考えてみたい。
「なぜ、今の今、私は生きがいに打ち込んでいないのだろうか?」
自問してみて欲しい。(本文より)
②思考スタイル
ビジョナリーな人は、失敗を負債と解釈するのではなく、革新的な資産と解釈する。
あらゆる失敗を利用する。そういう思考スタイルを持っている。
つまり、失敗を糧にし成長することに強い関心を持っている。
彼らはリスクに立ち向かい、恐れをまともに感じ、辛らつな批評を受け止め、
失敗から学び、そしてとにもかくにも自分自身の生きがいに打ち込んでいる。
以下、語録。
カリスマは大義に宿る。
敗者はそれを、失敗だと言い、勝者はそれを学習だと言う。
人生に必要なものは「情熱、覚悟、能力」だ。
常に成功の礎になっているのは、自分の目の前にある今の仕事を着実に仕上げる姿勢であって、
自分にはまだCEOの仕事が与えられていない、 という現実への怒りではない。
目の前の仕事をお粗末にしたならば、
その相手は、お粗末な仕事をした経験のある人として記憶されることはない。
お粗末な仕事をする人間として覚えられてしまうのだ。
③行動スタイル
彼らは、人生の生き方という自身の目標に対して忠実に振舞う。
そして意外にも、自分のビジョンに生きる、といったように
自分の仕事に、使命や、大義、天職、高邁な目的といった恐れ多いレッテルを貼った人はいない。
彼らは実際には
「自分目的はきわめて重要で達成しなければなrない、そうするだけの価値がある」
という言い方をする。
また彼らは、論争好きである。論争が協調を生むのだ。
建設的な論争は、継続する望ましい協調態勢を築くプロセスの一環だと考えている。
というのも、それが自分たちを行動に駆り立ててくれるから。
生きがいのある人生を紡ぐために、挑戦や使命感は欠かせない。
また、自分の情熱や目標と相反するものをことごとく、自分の人生から排除しないとだめ。
今一度問うてみたい。
「今の今、自分は生きがいに打ち込んでいるのだろうか?」