タイトル:「THE ASHTRAY
アーティスト:Suchmos

これを書こうとして、かなり時間が経ちワンマン直前に投稿する形になってしまいましたが、その間に紅白出演が発表
地元のバンドなので非常に嬉しく思います
紅白よりもCDJで見たかったけど

そんなSuchmosが今年唯一リリースした音源がこの「THE ASHTRAY」
配信限定としてリリースされた「808」もここで初パッケージ化されました

ただ、Suchmosはこの数年で取り巻く環境が大きく変化しました
「THE KIDS」は大ヒットし、昨年のロッキンでは初出演にして異例のグラス、ツアーは完売続出と今やシーンの顔
だからこそ冷静になって作られたのがこの作品

その中でも特に顕著となっているのは彼らは改めてシーンに迎合する気はないというメッセージ
このアルバム、序盤の「808」を除くとBPMが早い曲は全くと言っていいほどない
W杯のテーマソングとして起用された「VOLT-AGE」も「全然ノれない!!」なんて声が聞こえましたが、そもそも彼らは一度たりとも売れ線の曲は作ってませんよね?
「STAY TUNE」だって元々タイアップがついてなかったのが後からタイアップが付いてヒットした
じゃあ彼らは「VOLT-AGE」の時にタイアップを意識してないのか、と言われたらそうではない

彼らはグルーヴで心にそっと情熱を付けさせている
UVERworldのTAKUYA∞みたく直接語りかけるわけではないけど、曲中には静かな闘志がある
そうやって燃え上がらせているというわけです

YONCEがギターを弾く「YOU'VE GOT THE WORLD」、電子ピアノがメロウな感じを漂わせる「FUNNY GOLD」と斬新な曲もある
でもやっぱりSuchmosらしいなと感じるのは、「FRUITS」や「ONE DAY IN AVENUE」
こうした濃厚なグルーヴを堪能させてくれるのがSuchmosの良さ
特に後者はジャズ要素も取り入れているのが余裕を感じさせてくれますね

最後はインストの「END ROLL」で終わり、この作品もやはり良かったと実感できる
ただ、Suchmosの課題はフェス
SEKAI NO OWARIやPerfumeみたく、日頃からアリーナツアーが出来るほどになれば問題ありませんが、近日行われる横アリ2daysに来年のアリーナツアー
これが常に出来る状態になるまでは、フェスでしっかり関心を持っていけるようにしないと駄目です
僕はSuchmosのライブは好きですが、周りの方の声を聞くとあまり爪痕は残せていない
短時間でもベストパフォーマンスを発揮できるようにする
これが今後の課題です

地元のバンドなので今後も力強く応援しますが、作品もライブも常に満点で評価されるバンドになって欲しいです