タイトル:「夢うつつ
アーティスト:SIX LOUNGE
 
昨年12月のワンマンで来春、アルバムをリリースするとアナウンスしていたSIX LOUNGE
確かにアルバムはリリースしました
それもユニバーサルから
販売形態がフルアルバムではなくミニアルバムですが
 
なので収録曲は7曲
既に配信されていた「くだらない」、「地獄盤」に収録された「STARSHIP」の2曲が既存曲です
 
その先行曲「くだらない」については既に感想が出来ているので、そこでじっくり話すとして、この「くだらない」が今までのSIX LOUNGEにない壮大な曲だったので、次のアルバムは方向性が少し変化するのかなと思っていました
ですが実際に聞いてみると、そんなことはなくむしろ今まで通りでした
 
基本的にやりたい曲をやっていく、いわばインディー精神を持っているバンドなのでこれまで通り
「ZERO」や「ORANGE」は初期衝動
言い換えるならばガレージサウンドが決まっている
こうした曲があるのは安心ですね
 
これまでの趣向と少し違うのは「LULU」や「SUMMER PIXY LADY」
「LULU」もロックンロールではありますが、非常にテンポが早く、手数の多さが印象
また「SUMMER PIXY LADY」は他の曲と比較して少し音数が少なく狙いが別にある様子
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「ブルートレイン」を匂わせる辺り、アジカンからの影響は少なからずありそう
ただやりたい曲をやるのがこのバンドの方針なので、実験的ではないでしょう
 
最後の「SWEET LITTLE SISTER」も従来通り
ただ、最後にHERO COMPLEXのしんぺーを迎えて合唱する辺り、このバンドは早くからアリーナ、スタジアムでライブをすることを望んでいる意思表示も
実際彼らはインディーズ時代のレーベルメイトであるMy Hair is Badのライブに触発されたり、ホールでライブを行うことに言及したり野望を早々に口にしています
この姿勢はそうした広い会場でライブが出来ることを想定しているのでしょう
本当に正直なバンドです
 
問題は次の作品
このアルバムはメジャーレーベルに移籍する前に制作されたもの
次の作品からは本格的に干渉が入ってくるでしょう
 
特にタイアップソング
これに上手く適応できず、インディーズ戻りになったアーティストを幾つも見てきています
かつて山崎洋一郎にアンチメジャーと言われたストレイテナーのように、SIX LOUNGEもやりたい曲だけで生き残れるか
このアルバムは素晴らしい作品、キーポイントは次のアルバムです
 
評価:★★★★★
 
 
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