「さいたまにロックフェスを‼」をスローガンに生まれ、VIVA LA ROCKも遂に5年目
JAPAN JAMと開催時期が見事に重複するため、比較されるのは必然的であったが、豪華な面子に大型ロックフェスであることを活かした積極的な若手起用が功をそうし、見事3日間ソールドアウトを達成

ステージは

STAR STAGE
VIVA! STAGE
CAVE STAGE
GARDEN STAGE

の4ステージ制

しかしながらこのフェスの弱点は導線の酷さ
早すぎる規制にクロークの大混雑、そして昨年特に露呈した導線問題と課題は山積み
そのため、今年はVIVA!STAGEの向きを変更し、入口を増やすといった対策に乗り出しているが、朝の時点でなぜかVIVA!STAGEに新設した新しいステージは封鎖、合わせてチケットは3日間ともに完売
嫌な予感がしていたが、その予感は徐々に露呈していく…

・CHAI[VIVA! STAGE](10:30〜)
新たに増設されたVIVA!STAGEの出入り口と後方にも設置された巨大スピーカーをオーガナイザーの鹿野が説明するなか、ステージの角度が90°変わったVIVA!STAGEのトップバッターはCHAI

全員ピンクの衣装というまとまった世界観で登場すると、ベースのユウキとドラム、ユナのグルーヴから踊らせる「Sound & Stomach」から始まるが、

「CHAIのロックンロールを見せてやる‼」

とボーカルのマナが叫んだ直後に、ヴィレッジ・バンガードの宣伝しかない「ヴィレヴァンの」をやるのは実にシュール
しかしボーカルパートをカナと使い分けていると思っていたこの曲のボーカルはマナ1人で
この方の表現力は生で見ると思った以上に高い

清掃業の社員に扮したPVが面白い「ボーイズ・セコ・メン」でゆったりと踊らせると、昔天才てれびクンでもカバーされていた洋楽のカバーに合わせて物販紹介を行ったり、外タレを気取ったマナの英語をユウキが翻訳したりと自由

しかしながらこの日出演のSpitzのマサムネが自身のラジオでオンエアし、べた褒めした「N.E.O」で新感覚のロックンロールを浴びせれば、メンバー全員がサングラスを掛け、

「ちゃんとブーイングしろよ。そこのおしゃれ眼鏡と髭‼してないの知ってんぞ‼」

とユウキがお客さんを攻撃しながら、「ぎゃらんぶー」でフェス開幕早々ブーイングを浴びせるが、ここで新曲
それはYouTubeに公開されている「アイム・ミー」や「Center of the FACE!」ではなく、この後VIVA! STAGEに出演するフレンズが演奏しそうなシティポップを意識したもの
このバンドはどこまで引き出しが深いのだろう

ユナが新しい物販グッズを紹介しつつ、この日の深夜にNHKの「シブヤノオト」に生出演する本日のスケジュールを公開し、最後に演奏されたのは「sayonara complex」

日本の音楽は独特でなかなか世界に通用しにくい(ONE OK ROCKですら世界基準に路線を軌道修正したほど)
しかしCHAIはエレクトロとロックンロールを融合させた唯一無二の音楽で既にアメリカデビューを果たした
来週の新譜も楽しみだ

セトリ
Sound & Stomach
ヴィレヴァンの
ボーイズ・セコ・メン
N.E.O
ぎゃらんぶー
新曲
sayonara complex

・フレデリック[STAR STAGE](11:05〜)
VIVA! STAGEに続いてメインステージもいよいよキックオフ
CHAIをギリギリまで見ていたため、鹿野の前置きには間に合わなかったものの、アーティスト紹介時に火薬が飛び散るという迫力ある演出が行われたSTAR STAGEのトップバッターはフレデリック

いつものSEで登場すると演奏するにはあまりにも早すぎる「KITAKU BEATS」でツアー同様、レーザーが飛び交う派手な演出
なのでこれはレーザーをフル活用するのかと思いきや、続く「リリリピート」、ライブならではのアレンジから始まる「ナイトステップ」ではツアーほどの演出はなく、楽曲の力で勝負
しかし演奏する曲は相変わらずのキラーチューンぶりなので全く心配には至らない

「3年前、新人用のCAVE STAGEに出たとき、「こいつら「オドループ」の一発屋で消えるやろ」と言われました。今、STAR STAGEに立っています。」

とSTAR STAGEに立てた喜びを健司が語ると、新曲の「飄々とエモーション」を演奏
「まちがいさがしの国」同様、ハンドマイクで健司は歌っているが、「TOGENKYO」というフレーズが出てくる辺り、「TOGENKYO」の次の物語であることが明らか
フレデリックは新たなステージに移行しつつあるということ

そんな次なるステップに移るために必要不可欠だった「TOGENKYO」でビバラを更なる快楽へ導くと、

「トップバッターだからこそ言えることがあります。今日のビバラは「踊ってない夜が気に入らない」」

とあの名フレーズを引き合いに始めた「オドループ」ではやはり曲中で満場一致の手拍子が起こり、健司は大満足
そして最後は観客とビバラにエールを送るように「オンリーワンダー」で終了

トップバッターが多いだけにSTAR STAGEのトップバッターを飾るには打ってつけだったが、200レベルから上は空席が目立っていた
まだSTAR STAGEは尚早だったということだろうか

セトリ
KITAKU BEATS
リリリピート
ナイトステップ
飄々とエモーション※新曲
TOGENKYO
オドループ
オンリーワンダー

・sumika[STAR STAGE](12:20〜)
このフェスは比較的、若手アーティストをメインステージに推す傾向があるのだが、フレデリックに続いてsumikaもSTAR STAGE
だがこちらは初出演でSTAR STAGEという快挙

サウンドチェックから黒田と片岡が歌ったり、何故かミラーボールが早くも始動する愛されぶりを受けながら、本番になると昨年の東京国際フォーラム公演と同じく、昨年リリースされたアルバムに収録された「ピカソからの宅急便」をSEにメンバーが現れると、いきなりの「MAGIC」でSTAR STAGEに魔法をかけ、「Lovers」では間奏で小川をフューチャーしつつ、愛一杯に会場を満たしていく

初出演にしてSTAR STAGE出演となり、主催者の鹿野からの直筆の手紙を見せつつ、出演をオファーされたエピソードを明かすと、そのお礼として「ふっかつのじゅもん」をグレードアップさせた「ペルソナ・プロムナード」をワンマンツアーに先駆けて演奏
更に、片岡の

「ビバラ大丈夫かな?なんかエネルギーを与えるものが必要だな…。ええと、あった‼せーの‼」

を合図に「ふっかつのじゅもん」とアッパーな曲を連発
とはいえこの2曲を連続して聞けるとは…
小川は立ち上がって、鍵盤を演奏するほどのハイテンション

片岡がハンドマイクで歌う「Summer Vacation」は季節柄上、まだまだ早いが夏はもうすぐ近づいてくる
色んなアーティストに「会いたい想い」と共に

「最近は素敵なフェスが増えてきて、どれも魅力的なんだけど、呼ばれたフェス全てに出るのもどうかなと思っていて。だから皆で考えた結果、呼んでくれた方の顔が見えるフェスにだけ出演することにしました。でもみんなの前で嘘をつくことは出来ない‼フェスに出るアーティストはみんな、ワンマンに来て欲しいと思ってライブをしています。僕たちも来週からワンマンツアー始まるし、明日はJAPAN JAMに出演するけどどうでもいいや(笑)ツアーもどうでもいい‼明日のことなんか考えずに、全力で歌います」

と告げて、最後の「「伝言歌」」では、

「みんなの心を奪いたくてライブをしている‼」

と話して終了した

「フィクション」、「下弦の月」は来週のツアーまで持ち越しとなったが、片岡のMCにはフェスを乱立するシーンへの皮肉が込められている
だがビバラやJAPAN JAMはsumikaからは信用されているということ
この翌日もJAMに出演するが、初日の川崎公演はどんなMAGICを起こす!?

セトリ
リハ-カルチャーショッカー
リハ-Answer
MAGIC
Lovers
ペルソナ・プロムナード
ふっかつのじゅもん
Summer Vacation
「伝言歌」

・D.A.N[VIVA! STAGE](13:00〜)
この日の出演者は激しくないタイプのアーティストがズラリと並んでいるのだが、このD.A.Nは特にその象徴

この日はサポートメンバーなしの3人編成だが、先日リリースされた「Chance」から始まると、フェスとは明らかに相性の悪い音の塊
それはなんの前触れもなく演奏された「Sundance」もそうだが、彼らの音楽はまるでストリートとR&Bを混ぜたもの
そんなアンダーグラウンドの音楽をシーンで演奏しているのである

「SSWB」、「Ghana」と代表曲を立て続けに演奏した後は「Morrison」で終わらせたが、MCらしいMCは一切していない
ましてや盛り上がるような曲すらない
完全に自分達のやりたい音楽を行ったのである 

それでもVIVA!STAGEはしっかり埋まっていた
かつてceroがこのステージに立った際は、あまりのガラガラぶりで唖然としたが、D.A.Nはそうはならなかった
つまり一定層からも支持されたということである
これでメインステージに進出するまでに化ければ面白いが果たしてどうなる
とりあえずタワヨコのインストアライブを見るチャンスが1度あったのに素通りした自分に風穴

セトリ
Chance
Sundance※新曲
SSWB
Ghana
Morrison

・KANA-BOON[STAR STAGE](13:35〜)
ボーカルの鮪の誕生日にほぼ毎年ビバラ初日が行われるので、もはや初日はKANA-BOONの指定席状態

普段通りSEもなくメンバーが登場
すると3月に「桜の詩」と同時にPVが解禁されたことで再び注目された「さくらのうた」から始まる意外な展開
どちらかというと終盤向けの曲ではあるが、一時期は全く演奏されなかっただけにこうして再び聞けるようになったのは実に嬉しいこと

鮪の早口言葉でお馴染みの「盛者必衰の理、お断り」は定番ではあるが、この日はまさかの「ロックンロールスター」を演奏
立て続けに古賀のギターが涙の滴としてこぼれ落ちる「涙」も演奏する驚きの展開が続く

「私事ながら本日は僕の誕生日です‼BIGMAMAの金井正人さんと同じ誕生日で、容姿は全然整ってませんが(笑)僕が欲しいものは何もありません。このステージの風景と皆さんの笑顔がプレゼントです‼」

と言って歓声を浴びつつ、観客の心に火をつけるべく「フルドライブ」でアクセルを全開にすれば、新曲の「彷徨う日々とファンファーレ」をお客さんにプレゼント
やはり「Origin」以降の路線を継承しているが、メロディーの良さは全く消えていない
KANA-BOONサウンドは衰えを知らない

「まだまだ行けますか?良し‼」

とNARUTOを連想させる歌詞が印象深い「シルエット」に、

「ビバラとお客さんに向けて歌います‼」

と未来を託す「バトンロード」で終えた直後、今年もバースデーケーキが登場
ビバラがある限り、鮪の誕生日は毎年たまアリで幸せなときを過ごすことになりそうだ

セトリ
さくらのうた
盛者必衰の理、お断り
ロックンロールスター
フルドライブ
彷徨う日々とファンファーレ※新曲
シルエット
バトンロード

・The fin.[CAVE STAGE](14:50〜)
ステージの構造上、非常に見えにくいCAVE STAGE
そんなこのステージに出演するのは4年ぶりにこのフェスに帰還したThe fin.
当時と違い、Kaoru Nakazawaはドラムからベースに担当パートをコンバートしている

アーティスト紹介のジングル(余談ではあるが、このジングルは現在Yap!!!、lovefilmで活動中の石毛輝が制作)と共に登場すると、「Ilumination」から始まるが、後に説明があったようにThe fin.は3月からアジアツアーの真っ最中
その終着点がここビバラだったのだが、2ヶ月ツアーをやって来ただけサウンドは至るところまで隙のない鉄壁ぶり
何より浮遊する音と低音が強いベースのコンビネーションが心地よい

しかし何より脅威的であるのはライブのペース
括り的にはインディーロックに分類されるが、ほとんどMCを挟まずに次々と曲を投下する姿勢はパンクバンドそのもの
CAVE STAGEの持ち時間が35分しかないのも影響しているだろうが、これだけ曲を連射するとうっすらパンクの影響を感じる

結果的に35分で8曲も演奏するハイペースなライブになったが、「Shedding」や「Night Time」といった曲が導くのは温もりに包まれた非日常空間
夢が覚めるまで彼らの音楽で満たされたい

セトリ
Ilumination
Pale Blue
Misty Forest
Afterglow
Shedding
Night Time
Faded Light
Glowing Red On The Shore

・SKY-HI "RAP PHENOMENAL STAGE"[VIVA! STAGE](15:40〜)
この日の目玉企画である
MUSICAで表紙巻頭特集されたり、他の音楽メディアが本格的にプッシュする前から目を付けていたSKY-HI
ビバラが毎年行っているJ-ROCK ANTHEMSのヒップポップバージョンと考えると分かりやすいだろうか

The fin.から移動してくれると、既にリハが始まっており、リハの時間が余ったため試行錯誤した結果、「Welcome to the Dungeon」をやるサービス精神を発揮
その勢いで本番に突入すると挨拶代わりのフリースタイルからSALUを呼び込み、「Tyrant Island」からスタート

SALUとSKY-HIはYouTubeに渋谷でサイファーした様子が取り上げられたり、コラボアルバムを制作するほどの盟友同士
そして韻の踏み方が非常に独特であることで知られている
が、見てない間にここまですごい髪型になっているとは…
サングラスは一瞬m-floのVERBALを意識したのかと思った

すると「One By One」でR-指定とKEN THE 390が合流
この2組、かつてはフリースタイルで共演していた実力派
シーンの重要人物がこうして1つのステージに集う異状事態である
そのまま豪華なラップリレーを行うのかと思いきやSALUはここでお役御免
一人だけ早々の退場になったので消化不良ぎみだったが
続けてR-指定も「Shock」で退場
これはCreepy Nutsの出番が控えていたのもあるため致し方ない

SKY-HI「2人になっちゃいましたね(笑)」
KEN THE 390「だな(笑)でも俺たちは渋谷のクラブで5人10人しか客がいない時からやって来た‼」
SKY-HI「5人もいなくて、お客さんがKENさんだけの時ありましたからね(笑)」

と話して「Critical Point」、更に歓声が起こった「Turned Up」へ
個人的にKEN THE 390はラブソングを多く歌っているラッパーのイメージがあるのだが、生で見てみると着実に韻を踏むスタイルで青山テルマの曲に客演として登場していた時は大きくイメージが異なった
これを機に聞いてみなければ

KEN THE 390がステージを後にすると、不穏なイントロと共にぼくのりりっくのぼうよみが登場
やるのは勿論「何様」だが、ぼくりりはラップはせずにボーカル担当
なのでぼくりりの表現力の高さが際立つ形に
学生ぽい服を着用していたのは謎だが

ぼくりりがステージを後にすれば残るゲストはもう1人だけ
そうこの日出演しているSpitzのプロデューサーでもある亀田誠治の登場である

亀田と共にセッションしたのは彼のラッパーとしての側面が強く出る「Double Down」だが、途中で即興のラップに発展し、亀田とバトル開始

「鹿野さん 時間推したらすいません でも止めてくれるまでやめられない」

とお客さんを挑発し、盛り上がるまで続けさせる暴挙に
同時に亀田のベーステクも披露されていたが、流石に東京事変でベースを担当していただけあって流石
彼が公の場に出て、ベースを演奏するのは何年ぶりだろうか

そして最後はUNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介(前日、大阪でライブをしていたため流石に合流できず)のギターと共に亀田のベースが重なる最新曲「Driver's High」で終了

音楽フェスでメインステージまで登り詰めたのはKREVAのみ
それに続くラッパーは出てこれずにいる
しかし、途中でSKY-HIの叫んだ

「ロックフェスをHIP POPで染め上げるぜ‼」

はこの日、見事現実になった
目まぐるしく共演者が次々と交代していった本日の目玉の1つ、SKY-HIの特別ステージ
ロックフェスでもヒップポップは戦える、いずれはメインステージで勝負できることを証明したステージ
以前ZEEBRAが

「SKY-HIにはオリコン1位を取って欲しい」

と話していたが、それが実現したならシーンは大きく変わる

セトリ
Tyrant Island w/ SALU
No Chill w/ SALU
Purple Haze w/ SALU
One By One w/ KEN THE 390、R-指定、SALU
Shock w/ KEN THE 390、R-指定
Critical Point w/ KEN THE 390
Turn Up w/ KEN THE 390
何様 w/ ぼくのりりっくのぼうよみ
Double Down w/ 亀田誠治
Driver's High w/ 亀田誠治

・レキシ[STAR STAGE](16:20〜)
その直後、急いでレキシを見るべくSTAR STAGEに移動したのだが、凄まじい列
アリーナへの入場待機列がとんでもないことになっており、なんとか入れたもののSTAR STAGE全域で入場規制が発生する事態に
確かに昨年関ジャムでレキシそのものをピックアップする回が組み込まれたが、その反響がここまで大きいとは…

いつものオープニングで池ちゃんが登場すると、そこにはイルカが
蘇我入鹿だけにイルカを掛けた「KMTR645」でスタートするが、キュウソVer.と比べるとやはりこちらはファンクが強い
途中でイルカを客席に投げ込むという、ロッキンオン系のフェスならば絶対に出来ないことを行うが、間奏で

「イルカ、前の方に集まりすぎでしょ。餌でもあるの?(観客爆笑)はい、回収‼」

と前に固まりすぎたイルカを弄り、回収する展開へ

続けてなぜこれが車のCMと起用されたのか、未だに理解できない「KATOKU」を行うと、

「熱いね~。これ脱いでいい?(スタッフが十二単を持ってくる)え、これ着るの!?ということは!?」

から入るのは勿論「SHIKIBU」だが、STAR STAGEは非常に広いので空調がそこまで機能しない
ましてや、この日は非常に気温が高かったので、この日にこの曲をやるのは確かに辛そう

そんななか、池ちゃんは前回とは比べ物にならないほど人が入っていることに驚くが、やっぱり持ち時間がたっぷりあるのに5曲しかやらない通常営業

「皆さんが買った稲穂を使うときがやって来ましたよ‼今日も物販売り切れてたみたいですね。まあそれはいい。それよりなんだ‼そのサイリウムみたいなやつ‼グッズ化しようかな。稲リウム(笑)。とにかく、それ以上目立たせるな‼」

と稲穂を改造した客(どこで売ってたんだろうか)を弄りながら「狩りから稲作」に移るが、ここからいつもの悪ふざけが始まり、バンドメンバーがX JAPANの「紅」を始めようとするのを阻止したり、リズム隊がFLOWER FLOWER故にYUIの「CHE.R.RY」を、

「「稲作から伝わるメッセージ〜」ってなんだよ‼「稲作から伝わるメッセージ」って‼」

っとノリツッコミしてしまったり、チェリー繋がりからSpitzの「チェリー」、更には「残酷な天使のテーゼ」まで歌うやりたい放題ぶり
とどめに昨年のJAMでも演奏された「涙がキラリ☆」の替え歌こと「稲穂がズラリ☆」を再演してしまうが、

「これ以上歌うと干される(笑)」

との理由で中止
相変わらずクラシアン、CATSネタも盛り込んでいたが(笑)

そして最後はミラーボールが回るなかで池ちゃんが鍵盤を弾きまくる「きらきら武士」で終了…と思いきや、スクリーンにいきなり

「Congratulation!!」

と表示され、何かと思いきやレキシがなんと活動10周年だったとのこと
それを祝して、鹿野が稲穂ケーキを持ってきたが池ちゃんは反応に困っていた

セトリ
KMTR645
KATOKU
SHIKIBU
狩りから稲作へ
きらきら武士

しかしレキシのライブの際、STAR STAGEでは指定席側で場所取り行為が多く目立った
ロッキンオンのフェスでは、「場所取りは最悪の行為」と繰り返し注意換気している
だが、ビバラはそれをしないどころかスタッフも座席を全く巡回していなかった
こういった小さな問題を放置すればやがて大問題に発展する
しかし更に怒りを覚える問題が発生するとは…

・Spitz[STAR STAGE](17:50〜)
こちらもこのフェスには3年ぶりの出演となるSpitz
昨年もJAMで出演日が重なっていたが今回は出演順が逆
それもレキシの直後故に、流石のSpitzでも非常にやりにくい流れ

昨年、一昨年のツアーでオープニングに使用されたSEでメンバーは登場
シューゲイザーサウンドをポップに落とし込んだ「涙がキラリ☆」からスタートし、フェスではなかなか見られない「スパイダー」とヒット曲を並べるが、普段と比べるとリーダーこと田村が序盤の段階って動き回っているのが特徴
一方近年のSpitzのモードを象徴する「醒めない」ではクージーのコーラスがよく響き、「恋する凡人」ではソリッドなギターロックを決める

「今夜は任せてくれよ。楽しい夜にするからさ…。」

と男前の台詞で観客を沸かせるも、例の稲穂を取りだし、

「この稲穂なんだけど、俺は自宅のTVの隣のお供えしてきて。これはクージーの物です(笑)」

と笑わせ、更にはレキシが直前に

「Spitz兄さんの前でそれを振るんじゃないぞ‼」

といったのに対して、

「別に振ってもいいけど、炎上するの嫌なので…(笑)」

と笑わせ、先程レキシに拝借された「チェリー」で爽やかな風を吹かす

「スターゲイザー」まではヒット曲の連発だが、意表を突く「ウサギのバイク」、「楓」と共に両A面シングルとしてリリースされた「スピカ」と一筋縄ではいかせないのがSpitz
持ち時間が限られていたフェスなどでもこうした曲をセレクトしてくるのは、ロックバンドとしての本能
懐メロバンドでは終わらないというSpitz側の強い意思

「Spitzはボーカル以外もしゃべるよ‼」

と唐突にテツヤが話し出して笑わせ、そのままメンバー紹介を行えば、

「最近熱い日が続きますが、「春の歌」という曲をやります。」

というMCで昨年、藤原さくらもカバーした「春の歌」を聞けば屋外の気温など関係なし
心安らぐ藤原さくらのカバーも良いが、やはり自分の血液は本家を求めている

すると打ち込みのようなイントロが流れ、まさかの「さわって・変わって」

一見何てことのない

「天神駅の改札口で」

を聞くと思い浮かべるのは自分のもう1つの故郷である福岡
ちなみにこの天神駅とは西鉄天神大牟田線の改札を指し、福岡県内の移動に重宝される福岡市営地下鉄の改札ではない

平常運転であった田村の動きが快速運転に切り替わったかのように、ベースをステージに放置したり、崎ちゃんのドラムスティックを奪ってベースを弾いたり、シンバルを叩く動作で初見をに大きなインパクトを与える「8823」から最後はトンガリ続けることをやめない、Spitzのロックアティチュードを示す「トンガリ′95」
崎ちゃんがドラムソロを力強く決めて3年ぶりのビバラ出演を大団円で締めた

最初はシングル曲だらけでそういうモードかと思いきや、期待を裏切ることは決して行わないのがSpitz
FCツアーを行う年は夏フェスも精力的に出演するので、ロッキンでも会えそうだが、池ちゃん、マサムネは怒ってないよ‼

セトリ
涙がキラリ☆
スパイダー
醒めない
恋する凡人
チェリー
スターゲイザー
ウサギのバイク
スピカ
春の歌
さわって・変わって
8823
トンガリ′95

・indigo la End[VIVA! STAGE](18:45〜)
日が落ちるとVIVA! STAGEは昼間と大きく姿を変える
そのVIVA! STAGE初日のトリはindigo la End

Spitzが若干押したため、急いで移動すると既に「想いきり」を始めているところだが、髭をさっぱりした栄太郎のドラミングがいつも以上に激しい
続けて終盤に演奏されるはずの「夜明けの街でサヨナラを」序盤で演奏するなど明らかにいつもと違う

というのはこの時間帯にSTAR STAGEから移動することは、サカナクションを100%満喫できないことを意味する
パラドックス的に言えばこの時間、このステージにいるのはインディゴを好きな方だけ
だから気合いが凄い
見に来てくれた方の期待に全力で応えようとする意味

この季節でもやるのか‼と驚く「冬夜のマジック」、絵音がファルセットで歌う「見せかけのラブソング」と最新曲を中心に演奏する姿勢は、先しか見据えないこのバンドらしいがこの日は「夏夜のマジック」が特に素晴らしかった
ステージの関係上、この時間帯に出演するアーティストは照明が重要視されるのだが、その照明が見事に幻想的な空間を作り上げた
きっと忘れることの出来ない魔法の景色を

このステージのトリを任せてくれたことに絵音が鹿野に感謝すると、このフェス恒例の後夜祭に自身が参加することを明かすが、どのくらい行くかアンケートを取るとほとんどいないことが判明
その原因を聞くと電車だということが分かるが、

「去年、俺一般客としてこのフェスに来たんだけど、変なところで降りちゃって、開演に間に合わなかった。」

とあるあるエピソードを
更に話を膨らませようとしたが、脱線すると思ったのか、制止した新曲の「ハルの言う通り」で轟音の嵐に
この曲の評価は生で聞くと聞かないかで大きく変化する
なんであのアレンジにしたのだろうか

いつもに増してティスのギターの切れ味が鋭い「藍色好きさ」、少ない音数ながらも聞けば聞くほど体が載ってしまう「ココロネ」とライブの定番を続け、アンコールがないと事前に告知していたため、最後にこのステージで鳴り響いたのは「インディゴラブストーリー」
この時間になるとサカナクションが始まる寸前なので、移動する方も多かったがインディゴの音楽は今なお、多くの方に支えられてる
このフェスを主催する鹿野もそう
渦中にいるなかでも彼を決して見捨てることはしなかった
フェスだけで評価するのは難しいが、こんな素晴らしいライヴをしたのだから1人でも再評価してくれないかな

セトリ
想いきり
夜明けの街にサヨナラを
冬夜のマジック
見せかけのラブソング
夏夜のマジック
ハルの言う通り
藍色好きさ
ココロネ
インディゴラブストーリー

しかしこのライブが終わって、帰路につこうとしたところ、VIVA!STAGEに新たに設置された出入口は封鎖されており、結局上に上がって会場を後にすることに
なんのための出入口追加だよ‼

思い出して欲しいのはそもそも、VIVA! STAGEに新しい出入口が追加されていたのは混雑緩和のため
だがこの出入口はほとんど機能していない
ましてや朝は存在しなかったのような扱われ方
これでは今までと変わらない
なんのために増設したのか
宝の持ち腐れもいいところ

本当にお客さんのことを考えるなら、スタッフは一度ロッキンオンのフェスにインターンで偵察した方がいい
ロッキンオンのフェスは快適性を徹底的に重視している
面子よりも快適性を
それさえ出来ればこのフェスは言うことなしなんだから

と前日にツイートしたものをまんまコピペして掲載しているのだが、どうやらこのレポートを掲載した今日も全く改善されてないらしい
このままではロッキンオンの二番煎じにすら及ばない
いい加減、スタッフはフェスに必要な優先事項を整理した方がいい
事件が起こってから対処するようではこのフェスが消滅したとして文句は言えまい

Next Live is ... JAPAN JAM @ 千葉市蘇我スポーツ公園(2018.5.5.)