タイトル:「TOGENKYO
アーティスト:フレデリック

時間の流れは早いとはよく言われますが、今年は2018年
フレデリックがあの「オドループ」をリリースしてたから既に3年以上経過したわけです
この3年ものの間にフレデリックはシーンに多くの名曲を送り、今ではシーンを代表するバンドとなりました

導入が長くなりましたがそんな彼らの最新作は、7曲入りのミニアルバム「TOGENKYO」
アニメ主題歌として話題となった「かなしいうれしい」を含む、4人編成になってから初のアルバムです

 フレデリックといえば聞いた途端にメロディーと歌詞が頭にリフレインされ、接着剤の如く離れなくなるのが特徴
それは今作でも健在
なかでも80年代のニューウェーブとブラックミュージックが今作は軸となっており、実際に聞くとテンポが今までと少し遅く感じたり、グルーヴで踊らせる新しい手法を用いてます

「スローリーダンス」、「たりないeye」ではグルーヴで踊らせる手法が取られており、「たりないeye」はギター、ベース、そしてドラマもギリギリまで音を絞り込み
テンポもそこまで早くなく、シーンから脱皮しようとする姿勢にも見えます

後半はニューウェーブ志向
印象に残るリフを弾きまくりつつカッティングを多用する「ミッドナイトグライダー」、ベースを中心に弦楽器隊が否応なくリスナーの心を掴んで踊らせる「パラレルロール」、チャイナ風の音をじっくり聞かせる「RAINY CHINA GIRL」とこれらの曲の背景にはシンセや鍵盤で用いられた打ち込みが大きく作用しています
「リリリリピート」や「ナイトステップ」といった過去の名曲でも打ち込みは使用されてました
ですがそれらは赤頭がギターで補えるパートでした
今回聞いているとギターも結構録音していますし、打ち込みもそれとは別に録音しています
このアルバムからフレデリックはサポートだった高橋が正式メンバーになったことが影響しているのでしょう

そして彼らがアルバムを作ることは居場所を作ることに近いと話しています
これまでのリリースツアー、全てに居場所を想起させる名前がタイトルに含まれていました
壮大な映画の幕が空くような壮大なイントロ、このアルバムこそが彼らが描く「TOGENKYO」というわけです

去年の夏、彼らを見たとき彼らはノンストップで曲をやり続けるという挑戦的なセットリストを組んできました
なにも考えさせずただただ踊らせる
自分達のライブを「TOGENKYO」にしているのです

自分は近日中にフレデリックのワンマンに初参加致しますがどんな世界を見せてくれるんだろう
楽しみしかないです


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