ACIDMANのオオキがかつて、

「このフェスが始まったお陰で、ミュージシャンの年末がなくなった(笑)」

と話すほど、今や冬の風物詩となったCDJ

今年も幕張メッセ全域を使用しての4日間開催であるが、例年と違うのは自身の就職や12月になってからの勤務地移動により、2日目の終盤から参加予定だったこと
加えて2日目の朝に熱をこじらせてしまい、今年は最終日のみの参加となってしまった

例年通りステージは、

EARTH STAGE
GALAXY STAGE
COSMO STAGE
MOON STAGE
ASTRO ARENA

の5ステージ制

今年は一部を除いて、電子マネー決済が対応するようになっており、利便性は更に進化している

例年ならチケットブースでまずは興味深いチケットがないか、確認するのだが今年は1枚もなかったので早々に退散

WHITE ASHののび太と彩の新バンド、THE LITTLE BLACKも見たかったが、見ているとGALAXY STAGEの前説に間に合わない可能性があったので、断念してGALAXY STAGEで待機

・Nothing's Carved In Stone[GALAXY STAGE]
Nothing's Carved In Stoneは最終日のGALAXY STAGEトップバッターであるが、自分にとっては今回のCDJ初のアーティスト

不穏なEDM調のSEで登場すると、幕張に流れ星を降り注がせる「Like a Shotting Star」で始まるのはここのところの定番パターンであるが、早くも「Spirit Inspiration」を投入
熱いスラップベースを披露するひなっちは早くもサングラスを取っている

打ち込みから一気になだれ込む「November 15th」を終えると、なぜか村松が片言の外国人キャラを演じるが、最終的に「愛してる」に到着
いったいこれはなんだったのか

するとここで新曲
村松がハンドマイク、更にそこに同期が加わると言うのは「In Future」と同じスタイル
だが「In Future」と異なるのは、こちらはラウドではなくポップよりだということ
年明け後にアルバムをリリースすることはアナウンスされていたがこの曲が次のアルバムのキーとなるのか

「Silver Sun」に収録されている「Red Light」という意外すぎる曲をやって来ると、アコギのように繊細な音を出す生形のギターが持ち味の「Millstone」からおにぃの機械のような巧みなドラムで踊らせる「Out of Control」から最後は熱狂の「Isolation」締め
2017年最後の日を爆音で開幕させた

前説で山崎洋一郎は「来年のナッシングは凄い年になる‼」と述べており、今日のライブはその2018年に向けたキックオフ的ライブと話していた
来年でナッシングスは結成10年目
かつてひなっちと生形がセッションをするために始めたバンドは遂に10年目を迎える
その凄い年に向けた爆音アクトでようやく自分のCDJは始まった

セトリ
Like a Shotting Star
Spirit Inspiration
November 15th
Mythology※新曲
Red Light
Millstone
Out of Control
Isolation

NCISが途中から満員になっていたので、終わってからEARTHでクリープを見に来たら後ろまで完全に埋まっていた
セールスはピンと来なかったけど勝負作と話していた「イト」や東京メトロのCMソングとして起用された「陽」みたいな名曲を産み出している
若手が彼らを抜くのはまだまだ至難の技だなと思った

・キュウソネコカミ[EARTH STAGE]
お客さんへの負担を考えてか、客席の床が一新されたEARTH STAGE
キュウソ、2回目のEARTH STAGEである

いつも通り、本番前に本気リハで曲を演奏していくがクリープハイプの「イノチミジカキコイセヨオトメ」をちょっと演奏したり、観客が掲げたタオルに対して、

「上下逆や‼」
「古いわ‼」

などと弄りまくり、更には

「まだ帰られないで‼」
「お疲れ様じゃない‼」

とMONOEYESの裏であることを非常に危惧している様子

本番になるとサカナクションの「新宝島」がSEとして流れ始め、シンノスケは持ち場につくとPVのダンスを踊り出すが、そこに現れたのは去年に引き続き地球儀を装着したセイヤ(笑)
要するに「俺は地球」をEARTH STAGEでやりたいだけの出オチである
しかもセグウェイに乗ってステージを移動する地味なグレードアップぶり
EARTH STAGEに出演するときは定番になるのかもしれない

セイヤが地球儀を脱ぐと、おふざけモードは終わり

「仕事お疲れ様‼」

と叫びながらシンノスケがカメラ目線で歌いまくる「MEGA SHAKE IT!」、イントロを全く別のものにすり替えるフェイントを行った「ファントムバイブレーション」、今年最後の「大人の事情」コールを起こす「NO MORE 劣化実写化」と定番曲を連発
最後だからか気合いは凄まじい

「今年のキュウソ1番のラブソングヒット‼」

とセイヤが話した「メンヘラちゃん」からは最新アルバム「にゅ~うぇーぶ」の曲を連発するが、どうしても浮きがちなアルバム曲でも観客はしっかり拳を挙げている
ギミックもない、いわば正攻法の曲で拳が上がる
これはバンドに対するリスナーの目から大きく変わってきたということだろう

40秒の真剣勝負、「家」で問答無用にぶちあげると、大晦日ということで

「キュウソなりのカウントダウンを行います‼」

としてカウントダウンを行うがはいからさんが持ってきボードには、

「ハッピーニュー家」

と書いてあり、案の定2回目を開始(笑)
まあこれは誰もが予想していたと思うが

「アレキ兄さんすいません‼これから今年一番歌え‼」

とセイヤが叫びながら、「DQNなりたい、40代で死にたい」ではシンノスケとオカクボがステージの端から端へ移動するが、客席に突入することは一切ない
しかしながら久々にウォールオブデスでぶつかり合う光景を見れた

1年間頑張ったポンコツを労う「ハッピーポンコツ」で踊らせると、

「初心に帰ります。」

と今年最後の「ビビった」でラストライブを終えた

ロッキンオンのフェスでは客席に突入できないため、必然的に生身の身体で戦わなければならない
それでもキュウソはEARTH STAGEをしっかり埋めてみせた
飛び道具なしで勝負できるバンドになったから

誰もがGRASSに昇格すると思われた夏のロッキンではPARK止まりだったが、次のロッキンでは間違いなくGRASS STAGEだろう

セトリ
SC-良いDJ、5RATS、ネコ踊る
SE.新宝島
俺は地球
MEGA SHAKE IT!
ファントムバイブレーション
NO MORE 劣化実写化
メンヘラちゃん
TOSHI-LOWさん
家 年越しフライング
DQNなりたい、40代で死にたい 
ハッピーポンコツ
ビビった

・ACIDMAN[GALAXY STAGE]
キュウソが時間ギリギリまでライブをやっていたので、GALAXY STAGEに到着すると既に「最後の国」が流れていた頃

「造花が笑う」、「FREE STAR」の2曲はいかにもフェスらしいレパートリーだが、最新作「Λ」をリリースし、そのツアーを告知すると、

「いつも見続けているあなた100点!初めて見た方100点‼友達につられてきたあなた100点!!!嫌いだけどみたら凄いいいじゃんって思ったあなたにも100点!!!!(観客爆笑)」

とやけにオオキは上機嫌
少なくともこのフェスでオオキがこんなにユーモラスなことを言ったのは見たことがない

ACIDMANのこれまでを振り替えるような「ミレニアム」、「最後の星」と「Λ」に収録されたシングル曲を連発する、近年のACIDMANからすれば考えられないほど攻めまくると、サトマではなくオオキ自身がアジデートし、不動のアンセム「ある証明」のスケールの高さ
スタジアムサウンドに匹敵するこの曲の広大さはいつまでも経っても変わらない

「今日ここで見られた方は生きてこられた方です。今年も多くの方が亡くなりました。寿命で亡くなられた方、若くして亡くなられた方、このフェスに来たくても叶わず亡くなった方。僕たちはいつか死にます。それは生まれたときから決まっていて、「おめでとう‼」と同時に決まります。でもそれを悲しいことと受け止めないでください。僕もそれを受け入れたらグッと世界が変わりました。星を眺めながら星すげえとか。水飲みながら水うめえとか。音楽聞きながら音楽素晴らしいとか。」

と長々と話すさだまさしスタイルで自身の世界観を語り、最後は生きてきたことに幸せだったかを問う「愛を両手に」

ACIDMANの世界観はデビュー以来、一貫して変わらない重い世界観を歌っている
それは祝福感漂うフェスでは合わないし、オオキ自身も「パリピにはなれない」と自覚している
それでも彼らを10年以上君臨させ続けてきた運営には拍手を送りたいし、これからもずっと出演させて欲しい

そして近年、このフェスでは集客に苦戦していたが今回はしっかり埋まっていた
これは「SAI」を通して新しくファンになった方が増えたと肯定的に考えたい

セトリ
造花が笑う
FREE STAR
ミレニアム
最後の星
ある証明
愛を両手に

・魔法少女になり隊[MOON STAGE]
例年ならASTRO ARENAに出演している魔法少女になり隊だが今年はMOON STAGEへの出演となった

サウンドチェックで多めに曲を演奏して早めに来たお客さんを喜ばせるが、今回はPCが1つしかなく(以前見たときはステージに5台くらい並べていた気がするが)、MOON STAGEにはステージ後方に巨大スクリーンもないため、楽曲の力のみで勝負
バジルは来年が戌年だから銀髪

本番になるとようやく音源となった和の要素溢れる「ヒメサマスピリッツ(2年前、ロッキンで見たときからあったから2年越し?)」で幕を開けると、gariがデスボを炸裂させまくる「my!show!time!」では早くもこのバンド名物のヘドバンの嵐
客席を良く見てみると、サイリウムも見えアニメソングのカバーから入ってきた方も多いことを匂わせる

相変わらずテンションハイなgariがテンションそのままにMCを行うと、「BA・BA・BA ばけ~しょん」、「おじゃ魔女カーニバル‼」と定番曲を続けていくが、「おじゃ魔女カーニバル‼」の合いの手が凄い
前回見たのは昨年のCDJだが、その時よりも合いの手は大きくなってる
そしてその直後にgariのデスボが火を吹くこのギャップ
幼少期に慣れ親しんだ曲がまさかロックバンドの定番曲となるとは

バジルがフラッグを振るのを合図に中央にドデカい左回りを起こす「MEGA DASH」、アッパーチューンだがメッセージ性も高い「完全無敵のぶっとバスターX」を経て、最後の「冒険の書1」で大合唱を起こし終えたが30分で7曲というのはかなり濃度が高いしまるでパンクバンドのよう

同時にそろそろ短い尺では物足りなくなってきた
だからこそそろそろワンマンに足を運びたいが、様々なアニメソングをラウドにしてカバーしてくれるのもこのバンドの楽しみ
次のシングルではどんなアニメソングをカバーしてくれるんだろう(個人的には「paradise lost」のカバーを聞いてみたい)

セトリ
SC-RE-BI-TE-TO、革命のマスク、ちちんぷい、RE-BI-TE-TO
ヒメサマスピリッツ
my!show!time!
BA・BA・BA ばけ〜しょん
おジャ魔女カーニバル!!
MEGA DASH
完全無敵のぶっとバスターX
冒険の書1

・Yap!!![COSMO STAGE]
昨年はlovefilmとしてCDJに参加した石毛輝
今年は自身の新バンド、Yap!!!としてCDJに参加

到着すると既にSEはなり終わっており、ちょうど「Dancing in Midnight」を始めたところ
このバンドの音楽性は現在活動停止しているthe telephonesに近い
ただテレフォンズと違うのは、ノブが担当していたシンセは打ち込みで形態もスリーピースであるということ
だがダンスロックは石毛が最も得意なジャンル
それだけに序盤から問答無用で踊らせまくっている

このバンドはまだ1枚しかアルバムをリリースしていないため、音源は少ないのだがそれにも関わらず未発表曲を2曲も演奏
しかしそれでも身体が踊ってしまうのは曲がいいから
極端な話、英語詞だろうが踊れる曲は踊れる(ストレイテナーの「DISCOGRAPHY」、THE BAWDIESの「ROCK ME BABY」など)
だが踊らせるまでに至るのが簡単なようで難しいのである
それでも彼らは踊らせている
となるとやはり石毛の才能は恐ろしいまでによくできているのだ

アジカンの名曲「君という花」をイメージさせる解放感あるメロディーが印象的な「Kick the Door」、多面的に表情を変える「Too Young for love」、そしてアルバムのリード曲でありPVも制作された「If I'm a Hero」でライブを終えたが、客席は半分も埋まってなかった(この後見た空想委員会やSWANKY DANKの方が遥かに埋まっていた)
踊れるし、メロディーも良いし、曲もいい
欠点らしい欠点はほとんど見当たらない
それだけにこの惨状は唖然とせざるを得なかった

推薦アルバム上位にこのバンドの作品を入れたものとしては夏のロッキンでもこのバンドを見たい
だから夏もYap!!!を呼んでください
お願いします

セトリ
Dancing in Midnight
新曲
新曲
Kick the Door
Too Young for love
If I'm a Hero

・ストレイテナー[GALAXY STAGE]
盟友ACIDMANの20年を祝福し、今度は逆に祝福される側に立ったテナー
ひなっちは本日2回目の出演

いつものように「Mpls ROCK and ROLL」の神聖なSEで登場すると「ROCK STEADY」から始まるのはツアーと同じ流れ
しかしツアーと異なるのは細美武士がコーラスとして参加するサプライズがあったこと
細美はOJのマイクを使用して歌ったが、演奏を終えるとしっかりマイクを元に戻して退散

となると「TRAVELING GARGOYLE」が続くのかと思いきや、そんなことはなく「DAY TO DAY」
だがこの日はOJのギターがやたらデカい
いつもの轟音ギターは更に轟音となっている

「お仕事お疲れ様です、テナーで1番のヒーリングミュージックを」

とシンペイが1年頑張った方を労う…と見せかけて実際に演奏したのはまさかの「BERSERKER TUNE」
この曲で労われるなんてことは1%もあり得ないが、かつてのように毎回この曲を聞くことはできないので体調万全で前方で聞きたかったのが本音
OJのコサックダンスは今日もキレッキレである

ホリエが来年でテナーが20周年を迎えることを告げ、

「今日出演しているMONOEYESとACIDMANがトリビュートアルバムに参加してくれて、SPECIAL OTHERSは出演日でないにも関わらず「TRAVELING GARGOYLE」を演奏してくれて、昨日はback numberが「本人がいる前では演奏したくない」と「シーグラス」を演奏してくれました」

とトリビュートアルバムに参加したMONOEYESとACIDMAN、そして演奏してくれたSPECIAL OTHERSとback numberに感謝を示す

そのACIDMANがカバーしてくれた「SIX DAY WONDER」、オオキが登場することはないが自分がかねてから願っていたこの曲がフェスで演奏されることが遂に現実になった
歓声も人一倍凄かったし、今後も定期的に演奏して欲しい
ホリエが直前に「本物のヒーリングミュージック」と話していたが正にその通り

するとそのままホリエが鍵盤に向き合い、まさかの「The Novemberist」
ただこれまでと違うのは鍵盤をOJが演奏していたのをホリエが担当するようになったということ
これまで曲によってはOJが鍵盤を担当することもあったが今後は全てホリエになるのか?

「Melodic Storm」の前には、

「新しい年が始まりますが日が変わるだけのこと。変えられるかは自分自身。今日の月が明日の太陽に食われてもあなたと音楽が好きでいられるようにします」

と話したが、この直前に新木場同様また噛み思わず自分の頬にビンタ(笑)

それでもエバーグリーンな「彩雲」を経て、最後はback numberが前日演奏してくれた「シーグラス」で終了した

ホリエが新木場で明かした凄い企画の詳細はまだ明かされていない
だがそれがなんだろうと来年はメモリアルな年になることは間違いない
今年も良質なミュージックをありがとうございました

セトリ
ROCK STEADY w/細美武士
DAY TO DAY
BERSERKER TUNE
SIX DAY WONDER
The Novemberist
Melodic Storm
彩雲
シーグラス

・BLUE ENCOUNT[EARTH STAGE]
EARTHに移動してくると、既にリハで「スクールクラップ」を始めていたブルエン
更に「LIVER」もタオルを振り回すブレイクまで演奏する大盤振る舞いまで行ったのだが、この日のトピックは彼らがEARTHに立っていること
遂に自力でEARTH STAGEに足を踏み入れたのだ

いつもの「Brake Down The Clock」をSEに登場すると、Bowlineのツアーと同じ弾き語りから始まる形でEARTH STAGEへ押し上げてくれたことに「THANKS」すると、辻村が煽りまくる「LAST HERO」、和のテイストとロックが融合した「VS」で踊らせるといったのっけから飛ばしまくる展開
江口と辻村は幾度も高村の前に出向き、演奏するなどEARTHで再び演奏できていることを噛み締めている様子

「2年前、俺達はNICO Touches the Walls先輩の代打としてこのステージに立ちました。あれから2年。甘すぎるって声もあるかもしれないけどBLUE ENCOUNTとしてEARTHに戻ってきました‼」

という田邊のエモすぎるMCからなんとここで新曲
特別変わったこともないポップパンクだが、高村がコーラスを務め、

「希望 絶望を壊せ」

と何かに願いを掛けるような歌詞が印象的
先日、ブルエンは「オー・マイ・ジャンプ!~少年ジャンプが地球を救う~」という少年ジャンプが全面協力したドラムの主題歌を担当することを発表していたがそれがこの曲なのだろうか

「NEVER ENDING STORY」、「ロストジンクス」というライブの定番曲では広いEARTH STAGEを活かして田邊がステージの両端で演奏するパフォーマンスを行い、「DAY × DAY」では辻村と江口が両端で演奏を行う(シールドでは間違いなく届かないのでワイヤレスに変更したと思われる)と、間奏で、

「あなたを1人じめにしたい‼アレキ兄さんが立派に年越し、氣志團さんがかっこよく締めてくれるけど‼」

とメインステージに立ったからこそ言える更なる欲望で観客を熱狂させてしまう

「嫌いなら歌わなくていいよ‼でもそうじゃないなら歌ってくれ‼」

と田邊が叫んだ「もっと光を」で当然ながら大合唱を起こすと、

「これで終わりじゃないもん‼何度だってEARTHに立ってやるもん‼」

と宣誓した「はじまり」でこれが終わりじゃないことをこの日ブルエンを見た方に刻み付けて、ブルエン初のEARTHは終わった

2年前、ブルエンがEARTHに立ったときはNICO Touches the Wallsの代打
だからニコを見たくても見れなかった方のために「THE BUNGY」のカバーもやったりした
でも田邊は「ニコ先輩の代わりになんかなれない‼」と泣きながら叫んでいた

それから2年、

「次にここに立つときは絶対バカにさせねえ」

と宣言した通り、EARTH STAGEは2年前、開始直前のガラガラぶりが嘘のように満員御礼だった
ここでもう1度ライブを行う
そのために今年1年が非常に重要である

まずは年明け1発目の新木場2DAYS
ここを完遂しなければ始まらない

そして2年前、彼らと約束した次にEARTHでライブをやるときは必ず目撃者になるという約束を果たせてよかったよ

セトリ
SC-スクールクラップ、LIVER(途中まで)
THANKS
LAST HERO
VS 
新曲
NEVER ENDING STORY
ロストジンクス
DAY × DAY
もっと光を
はじまり

・サンボマスター[EARTH STAGE]
年越しの[Alexandros]前重要なポジション
それを託されたのは今年初の武道館を行ったサンボマスター

いつも通りゴダイゴの「モンキー・マジック」で登場し、「世界を変えさせておくれよ」、「できっこないを やらなくきゃ」とキラーチューンを続けるが、「YES」をリリース、ならびにそのツアーを回ったことによって、フェス用のセットリストがバージョンアップ
故にこれまでならラストだった「ロックンロール イズ ノットデッド」がこんな早くから演奏されるとは

「あなたにラブソングを捧げます」

と山口が語りかけるようにして歌い出したのは「ラブソング」
年の瀬にこの曲を聞くと、来る方には来てしまうかもしれない
だがこの曲があるから死別を忘れてはならないと思うし、日々大事に過ごさなければと実感させられる、そんな愛の歌

そしてその直後に来る「stand by me & you」
生きるのは正直に言ってしまえば怖い(「ラブソング」を聞いたあとだと尚更)
それでもこの曲のように生きてたまらないのだ
「ラブソング」と「stand by me & you」からなるこのセクション
それは生きる意味を再認識させるセクションである

「ミラクルをキミと起こしたいんです」からは「年忘れ‼」「年忘れ‼」の合唱と共に1年間、身に降りかかった嫌なことを忘れるべく踊りまくると、

「EARTH STAGE、ロッキンではトリをやらせてくれてありがとうね」

って山口がロッキンオンに感謝を述べる珍しい展開
だが、その後いつものように熱い言葉を一気に吐き出して、

「死ぬなよ‼死ぬなよ‼あんたらが心のなかで3文字が浮かび上がったらすぐにあんたらの元に駆けつけるからな‼」

と鼓舞して最後は「YES」で大合唱を起こし終了
余程気持ちよかったのか、最後に記念撮影を行ってステージを去った

サンボマスターのセットリストは基本的に固定で新譜が出ない限り変わることはない
それでもサンボを見るのをやめられないのは、山口の熱い言葉を聞きたいから

だからどんなに辛いことがあったとしてもサンボのライブを見るために「生きてやる‼」って気持ちになる
それくらいサンボの45分は濃密な時間なのだ

セトリ
世界を変えさせておくれよ
できっこないを やらなくきゃ
ロックンロール イズ ノットデッド
ラブソング
stand by me & you
ミラクルをキミとおこしたいんです
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
YES

・SUPER BEAVER[COSMO STAGE]
先日のワンマンで日本武道館公演を行うことを発表したビーバー
今年は年越しという重要なポジションを任せられた

EARTH STAGEの[Alexandros]、GALAXY STAGEのヤバいTシャツ屋さんから遅れること23:30に暗転しいつものSEでステージに登場(なぜか渋谷の髪型が女性っぽく見える)すると、

「年末、年越し、色々言葉はございますが…」

と告げてからいつもの言い回しでライブがスタートするがオープニングはまさかの「ありがとう」
途中で、

「ここに来てくれて ありがとう」

と歌詞を変えて数あるステージからここに選んでくれたことに謝辞を送るが、これは2017年に感謝を込めるという意味もあったのだろうか

そこから「361°」、「証明」、「秘密」とライブの定番、それも合唱を通じて一体感を出す曲を連発していくのだが、渋谷は、

「こんな大役を任されたことがないので、どうしていいのかわからない(笑)」

と話しており、やり方がわからない様子
そのためか、「秘密」を終えた後に渋谷がいつものように話始めると、本人が気がつかないうちにカウントダウンが始まってしまい、

「みんなカウントダウンやってくれ‼」

と頼み込むやや強引な形に(笑)
ここまでやり方がわからないとは思っていなかったが

「新年早々、あなたの力をお借り致します。」

と話してから、新しい1年が始まったこの日を祝福すべく「美しい日」、イントロダクションがこの日ほど似合う日はない「青い春」と一体感を共有して新年を祝福
そして最後はビーバー自身の戦い方を見せる「正攻法」
言葉通りの正攻法、まさにいつも通りのやり方で大役を勤めきった

2017年はビーバーにとって幸福な1年だった
整地と称した日比谷野外音楽堂でのワンマン成功、ZEPP2DAYSを含む全国ツアーは完売
まさに充実した1年だった

そんな彼らが愛した2017年は終わりを告げ、2018年は初の日本武道館公演が待っている
2018年を最高の年にすべく今年もよろしくお願いいたします

セトリ
ありがとう
361°
証明
秘密
--------カウントダウン-------- 
美しい日
青い春
正攻法

・空想委員会[COSMO STAGE]
日付が変わった24時過ぎ
例年、ここからどのステージも集客が厳しくなる
そんな時間帯ではあるが、この後ライブを行うココロオークションの宣伝をしたり、クイックレポートを自ら執筆することを宣言するなど委員長はテンションが高い

このバンドを見るのはPerfume FES!!!以来なのだがエレクトロ要素を孕ませた「ロマンス・トランス」、恋愛を後回しにしがちな現代人を描いた「恋とは贅沢品」など以前見たときと作風がかなり変化している

かつてはマーケティング戦術を駆使して、プロモーションを行うなど世界観を徹底的に重視して活動していたが、今はその様子はほとんど見当たらない
これは自力で勝負できるようになったキュウソネコカミに通ずる部分がある

かつてPerfumeの「チョコレイト・ディスコ」を間奏に盛り込んでいた「空想ディスコ」では、ドラムのテディにペットボトルをドラムスティック変わりにドラムソロを展開するphatmans after schoolのワンマンでも披露した秘技を披露すると、更に佐々木が背面ギターソロを行う非飛び道具手法を展開
「チョコレイト・ディスコ」を間奏で聞けなくなったのは残念だが

性急なギターロックである「スタートシグナル」を新しい1歩を踏み出そうとするお客さんへ届けると、物語がまた動き出すことを予感させる「サヨナラ絶望人生」で締め
MCらしいMCはなく、最後までほぼノンストップで駆け抜けた

演奏を終えるとこの日、ステージを見てくれた方だけにこの日のライブ音源を公開するという嬉しいお年玉も
それにしても久々に見ると演奏も曲も非常に良かっただけにもう1歩次のステージへ行きたいところ
彼らはもっと評価されてもいいと思う

セトリ
SC-マフラー少女、難攻不落ガール※それぞれ途中まで
ロマンス・トランス
恋とは贅沢品
空想ディスコ
スタートシグナル
サヨナラ絶望人生

・the band apart[GALAXY STAGE]
常連組の一角を担うバンアパ、2年ぶりの出演にしてGALAXY STAGEに戻ってきた

例年通りリハから名曲を連発していくと、本番では傑作「Memories to go」から「ZION TOWN」で始めると、すかさず「I love you〜」と定番曲モードに入るが、意外だったのは「Photograph」を演奏してくれたこと
川崎の飛び道具的ギターが持ち味だが、ここ数年はフェスであまり見かけなかったのでこれは嬉しいところ

待ち時間が長いため、最近購入したカッコいいズボンを着用しようとしたら穴を開けてしまったという洗いのエピソードで和やかなムードになるなか、恒例の原のMCでは、

「友人からVR借りて女の子とシミュレーション取るのを川崎にやらせたんだけど、「何か反応しないと駄目だよ」って言ったのに照れたままだった」

というもので一気に爆笑となった

CMソングとしてもOAされた車輪を漕ぐように加速していく「castaway」から、木暮の四つ打ちから歓声が起こった「higher」、アウトロから次の曲のイントロに繋げるという手法で「Eric.w」に繋げると、新しい朝を迎えようとしているこの時間帯にぴったりな「夜の向こうへ」で終了

MCで荒井も触れていたがバンアパもとうとう20年選手になった
ステージ変動が激しいこのフェスではベテランアーティストは集客に苦戦しがち
それでもバンアパはGALAXY STAGEをしっかり埋めていた
これからもバンアパはこのステージで見たいなあ

セトリ
SC-Find a Way、KIDS、beautiful vanity、Free Fall
ZION TOWN
I love you Wasted Junks & Greens
Photograph
castaway
higher
Eric.W
夜の向こうへ

・SWANKY DANK[COSMO STAGE] 
いくら1年を通してライブをやっているSWANKY DANKでも深夜にライブをするのは今日くらいだろう
ボーカルのKOJIが、

「こんな時間に歌っているのはカラオケくらい(笑)」

と自虐するほどである

しかしながら「misery」からスタートするとこのバンドの特徴である軽快なポップパンクを連発
この時間帯は眠気が襲ってくる時間帯なので客席で横になって寝ている方がいても、不思議ではないのだが、そんなことはお構いなしと言わんばかりに躍り狂うキッズ達
彼らの元気そうな姿を見るとこちらも寝るわけにはいかなくなる

KOJIが昨年メジャーデビューを果たしたこと、更に今行っているツアーのファイナルを1/19に行うことを告知すると、最後まで陽性のパンクロックを届け続け、最後は「Listen to the Radio」の高速パンクをぶつけて終了

メジャーシーンでパンクバンドが活躍し続けるのは難しい
それもエイベックスなら尚更

ただ同じレーベルでSHANKはしっかり結果を残しているので不可能ではない
フォーリミやWANIMAが牽引しているパンク疾風を更に加速させることができるか

セトリ
misery
colors
Gentleman of Fortune
Start again
The Answer
Listen to the Radio

・Official髭男dism[MOON STAGE]
かつてはライブでメンバー全員が髭を着用するあまりにシュールなスタイルでライブをしていたOfficial髭男dism
集客的に厳しくなるこの時間帯にCDJ初出演だが、しっかり客席は埋まっている

SWANKY DANKから移動してくると既に「LADY」を演奏しているところだが、オープニングからバラードを入れるこの余裕
今日、フェスではバラードを入れることは非常に勇気が必要である
それはかつてより落ち着いたとはいえ、未だに盛り上がる曲が重視される傾向がある 
にもかかわらずこの曲を最初に持ってくるのは本当に凄い

更に続けて配信限定シングルの「Tell Me
Baby」まで演奏する怒濤の新曲攻勢
ここまでの攻めっぷり
初出演であることを逆手にとっているとしか思えない

その攻めっぷりとは裏腹にボーカルの藤原は肝心のMCでずっと天井を見つめる天然ぶり

「なんか天井が高いなあって…」

と思わず口にしてしまったのはそれだけこのステージに立てたのが感慨深かったのだろう

普段の嫌なことをコーヒーに例えた代表曲、「コーヒーとシロップ」を響かせると、早くも

「あと2曲ですよ‼」

と宣言し、ゆったりしたテンポで踊らせる「異端なスター」をじっくり聞かせ、最後は衝撃的なタイトルが頭から離れない「犬かキャットかで〜」で終了

正直、最初は時間潰し目的で見ていたのだが完全になめていた
一瞬でメロディーが頭にぶちこまれるこの即効性、フレデリックそのもの
それくらいこのバンドはキャッチーな音楽を作り出している

もしかすると次にシーンをざわつかせるのは彼らかもしれない
2018年は彼らを特に注意して追いかけていきたい

セトリ
LADY
Tell Me Baby
コーヒーとシロップ
異端なスター
犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!

・柴田隆浩(忘れらんねえよ)[ASTRO ARENA]
今回初のASTRO ARENAにして最後のアーティストはDJ柴田

随所にネタをぶちこむ身体を張ったパーフォマンスで知られているが、まずはブルゾンちえみのネタで使用されている「ダーティー・ワーク」に載って本人のコスプレから開始

秋のツアーでSEとして使用していた「ワタリドリ」で脚立から飛び降りては「FLY AGAIN」でタイトル通りもう1度飛び降りるというそのまんまなネタをこなし、「やってみよう」では凧上げ、夏のロッキンに出演していたB'zの「Ultra Soul」ではクイズ形式で合唱させるなど1曲につきネタを1つ投入するスタイル
なのでこちらの突っ込みが追い付かない(笑)

更に「フルドライブ」、「YAH YAH YAH」のPVを再現する再現シリーズからマイヘアの武道館を祝福しながら「真赤」な衣装を身にまとったり、忘れのファンを公言している菅田将暉がMステに出たことと関連付けて「キセキ」では緑の衣装を着るというフルドライブ状態
もう彼の独壇場である

そんなネタだらけの流れから「でんでんぱっしょん」ではでんぱ組.incから脱退した最上もがの名前を叫び、「シャングリラ」では、

「えっちゃん、結婚しよう‼」

とこの日tacica(猪狩が橋本の夫)が出演しているにもかかわらず本音をぶちまけてしまう(笑)

その流れを断ち切ったのはにゃんごすたー
バカテクで知られる彼が登場するとX JAPANの「紅」を筆頭に、この日カウントダウンを行っていたヤバいTシャツ屋さんの「あつまれ!パーティーピーポー」、裏で演奏していた打首獄門同好会の「日本の米は世界一」を叩ききる見事な腕前
忘れの曲を叩いてくれと頼んだ柴田の要求は無視されたが(笑)

その後V6の岡田准一の結婚を「WAになっておどろう」で巨大なサークルを作って祝福したり、「オドループ」の振り付けを全員で行うという更にやりたい放題ぶりを加速させたが、この日最大のネタは「とんぼ」が流れている間、スクワットをさせ続けること
一斉にスクワットが行われる光景には思わず笑わざるを得なかった

最後は忘れの「この高鳴りをなんと呼ぶ」を流して終わったが、夏ほどのインパクトはない(夏は去年のCDJでRADWIMPSの裏に出演させられたことから半年前に戻ってカウントダウン→直後に「前前前世」を流して大爆笑を誘った)
だがお客さんを何がなんでも楽しませたい柴田のエンターテイメント精神はよく伝わった
次はバンドの方でGALAXYの鳳を目指して欲しい‼

セトリ
ダーティー・ワーク / オースティン・マホーン
ワタリドリ / [Alexandros]
FLY AGAIN / MAN WITH A MISSION
やってみよう / WANIMA
Ultra Soul / B'z
フルドライブ / KANA-BOON
YAH YAH YAH / CHAGE & ASKA
真赤 / My Hair is Bad
キセキ / GReeeeN
でんでんぱっしょん / でんぱ組.inc
シャングリラ / チャットモンチー
紅 / X JAPAN
あつまれ!パーティーピーポー / ヤバイTシャツ屋さん
日本の米は世界一 / 打首獄門同好会
STAY GOLD / HI-STANDARD
ファントムバイブレーション / キュウソネコカミ
WAになっておどろう / V6
You're my sunshine / 安室奈美恵
オドループ / フレデリック
とんぼ / 長渕剛
この高鳴りをなんと呼ぶ / 忘れらんねえよ

不完全燃焼、もうこれはしょうがない
だが風邪を引いてしまったことは自分の体調管理に問題があるということ
今まで目を背けていた問題に目を向けるときが来たのである
ある程度落ち着いてから体力作りを初めて、年末はしっかりリベンジ出来るようにしたい
…でも社会人になってここへ戻ってこれてよかった‼

Next Live is ...米津玄師 @日本武道館(2017.1.9.)