タイトル:「Paradise Has NO BORDER」

アーティスト:東京スカパラダイスオーケストラ

日本のみならず世界で活動をするスカパラ

途中ベストを挟みましたが、オリジナルを出すのは2年半ぶり
久々のオリジナルアルバムとなります
これまでスカパラはフェスで見てきた程度でしたが、近日参加するACIDMANのツーマンツアーにスカパラが参加
ですのでこの機会に初めて聞いてみることにしました
 
今回のアルバム、先行シングルとして4曲(?)がシングルカット
そのうち2曲はKen Yokoyamaとのコラボ、しかも健さんが日本語で歌うということで注目を集めてました
その2曲はもちろん素晴らしいのですが、歌ものとして発表された「爆音ラブソング」で尾崎世界観のハイトーンボイスが耳に先制パンチを与えれば、不良っぽさも滲ませ新しい片平里奈の側面を開拓した「嘘をつく唇」、レゲエテイストを盛り込ませ実に8分にものぼる超大作「めくれたオレンジ」と歌もの勢がいつになく強力でした
 
だから意識したのは「歌もの」に負けないインストを製作すること
プログレッシブな一面をみせる「Skankin'Rollin'」にサンバ風カーニバルの様相をイメージさせる「Believer」、スカパラではあまり見かけないエレクトロカラーを強く感じさせる「天空橋」、エンディングのような壮大なスケール感ある「Prism」と確かに歌ものに引けを取りません
 
しかし、このアルバムを最も引っ張っているのはやはり表題曲の「Paradise Has NO BORDER」
さかなクンや志村けんとコラボしたCMが話題になり、スカパラのインストでは久々のヒット曲となりました
既にライブでも定番となり、「スカパラが始まるぞ‼」といった高揚すら届けるこの招待状
アルバムの象徴であることに異論はないでしょう
 
もちろん歌ものの新曲も捨て曲なし
再び10-FEETのTAKUMAとタッグを組み谷中とのラップの掛け合いが楽しい「Samurai Dreamers」、Ken Yokoyamaとのコラボ最終章であり壮大なアンセム感漂う「遠い空、宇宙の果て」は10-FEET、健さんのファンなら必聴
そしてラストの「さよならホテル」のアダルティー
何度でも聞きたくなる美しいメロディーラインがこの濃密なアルバムを優しく終わりに向かわせます
 
今回のアルバム、「BORDER」を「WALL」にする予定もあったようですが、アメリカ情勢を考慮して変えたとのこと
でもタイトル通り、音楽は国境を越える
それを体現した素晴らしいアルバムであることに異論はありません
 
これまでスカパラを聞いてなかったファンにもおすすめできる大名盤、ここにありです