エイプリル•フールである4月1日、
最近この日に因んで楽しいウソをつく風習も、
何となく、周囲で減っている気がします
かつてはこの日に世界各地のマスコミが、
大真面目にウソのニュースを配信していましたが、
某米露政治家関連や新型コロナウイルスワクチン陰謀論関連で、
フェイクニュースが飛交うようになって以来、
悪意のあるウソと、ただの手の込んだ冗談の境界が曖昧になり、
残念ながら、楽しめない時代になりつつあるようです
エイプリル•フールの起源は不詳だそうですが、
フランスで新年の時期が、春から秋-冬に変更になった時代、
イースターの季節の、4月初めを、
新年と間違えた人をからかう風習から始まったのが起源というのが、
一応有力な説だそうです
また、イースターで復活を祝われる、イエス•キリストのシンボルが魚なので、
イースターの飾りに紙製の魚が飾られてあるのを、
エイプリル•フールで、こっそりふざけて、ひとの背中に貼付ける遊びから、
仏では4月の魚、さらに春によく獲れることから、
4月の鯖と、エイプリル•フールを呼ぶようになった
このように説明されることもあるようです
エイプリル•フール=「4月馬鹿」とは、
元々他人を騙して喜ぶ日というより、
うっかり気付かなかった人をからかう日であった、
そのルーツにつながる言葉として、
4月の鯖が残っているのでしょう
その仏はじめ欧州での4月の鯖とは、
タイセイヨウサバ(ペラジア類サバ科サバ亜科サバ属)という種です
英語でアトランティックマケレル、
学名はスコンベル•スコンベル•リンネウス、
模式種という、サバ科やサバ属の分類学上の基準となる種であり、
リンネが動物分類名を最初に定めた種の1つです
太平洋に分布するマサバが、
波状紋と言われる、少し唐草模様に似た黒い斑紋が体側にあるのに対し、
このタイセイヨウサバでは、波状になった黒線です
ちなみに、マサバ(第1背鰭は10棘以下)および、
北海を中心とした大西洋から冷凍輸入されるタイセイヨウサバ(第1背鰭は11棘以上)と、
そして体側の、特に腹側に沢山の黒点のある模様のゴマサバ(第1背鰭は11棘以上)が、
日本で日常的に流通しているサバ類です
これらは体型は非常に似通っていながら、皮が剥がれていない限り今挙げた模様で、
割合簡単に区別がつきます
スーパーのパック詰めのラベルを見ると、
タイセイヨウサバと書いていることもありますが、
多くは、ノルウェーサバとあります
こちらの方が、日本では通りが良さそうです
ところがこの他に、紛らわしい、
タイセイヨウマサバ(第1背鰭は10棘以下)という魚がいます
広く欧州の淡水域には、チャブという、コイ目コイ科ウグイ亜科の魚があり、
その名を取り、マサバはチャブ•マケレル=「欧州ウグイサバ」と、
英語では名付けられています
太平洋産なのに、言葉上は、欧州・・・
そのマサバは、ずっと世界中1種と考えられていましたが、
近年、太平洋,インド洋,大西洋でそれぞれ、
マサバ,インドマサバ(仮称),タイセイヨウマサバが別種と分りました
今のところ、インドマサバは、まとまっての輸入はなさそうですが、
タイセイヨウマサバは、タイセイヨウサバに混じって採られ、
日本に同じく冷凍で輸入されているようです
しかし、マサバとタイセイヨウマサバは、
外形からは、ほぼ見分けはつかないようなのです
このタイセイヨウマサバ、英語ではアトランティック•チャブ•マケレル、
直訳するなら、「大西洋欧州ウグイサバ」という、
訳の分らない名前になります
そして産地が明記していない限り、
欧州ウグイサバか大西洋欧州ウグイサバかは、
見た目では区別出来ないということです
つまり、ノルウェーサバはタイセイヨウサバであって、
タイセイヨウマサバではない
しかしマサバはタイセイヨウマサバであるかも、ないかもしれない
ということです
さすが、4月の鯖と言われることもある•••
誰も全く間違えないことはないというか、
全く別種たちなのに、区別なんか出来るわけない魚たちです
なお、マサバ(平サバとも言います)とゴマサバ(丸サバとも)では、
現地で取れたて新鮮なものを食べ比べると、
マサバの方が味、歯応え共に良いそうですが、
冷凍や一夜干しでは、
脂の乗りによる差異の方がはるかに大きく、
味の違いはない、と言っても良いでしょう
さらに言えば、日本近海では、
ゴマサバはマサバより沖合にいるので、
浜に揚がる時点で、ゴマサバにはハンデがあるというべきかも
さらにさらに蛇足ですか、マサバは産卵期の春-夏は脂が落ちるので、
その季節は、年中あまり味の変わりが少ない、
ゴマサバの方が美味しいとされることから、
ゴマサバの旬が、春-夏と誤解され勝ちなようです
その点もまさに、4月の鯖であります(2025.4)
