以前、ちょうど子育てをしていた頃、
北近畿の親戚から、年に何回も、何十尾もの、
ハタハタの一夜干しを頂きました
頭と内臓は取ってあるものを、
おそらく魚屋で買った、その日のうちに届けてもらっていました
抜群にに新鮮で、そのまま焼いても、あるいは、
唐揚げ,南蛮漬けにしても、非常に美味しく、
家族皆で、喜んでいただいていました
量が多い時は、すぐ冷凍すると、
魚体が小さめなので、鮮度が保てて、
子どもの弁当にも重宝しました
頭を落とすと、大ぶりでも10cmに届かない大きさですが、
骨まで丸ごと食べられる柔らかさで、
また、イワシ,アジよりも匂いの少ない白身魚のため、
魚の苦手気味の子どもも、
喜んで食べていました
初夏-夏は禁漁期のため、あまり食べる機会もありません
しかし冬に卵=ブリコを持った大型のメスを珍重するという、
秋田-山形を中心とする日本海北部産と違い、
兵庫-鳥取-隠岐が中心の、日本海南部産は、
卵がないながら、日本海北部産では美味しくないとされる、
小型のものでも、十分に脂が乗り、
しかも秋-春にかけ、長い間市場に出回るという、
日本海側はもちろん、
兵庫の瀬戸内側でも、日常的に求めやすい魚です
とはいえ、以前はハタハタを年何回も頂いた親戚も、
介護施設での生活になって、もう久しく、
ハタハタを送っていただくこともなくなっており、
スーパーで買うより絶品のハタハタを、
懐かしく思出しています
それでも毎年9月の、今の時期になると、
日本海側各地で、底引網のハタハタ漁解禁の報があり、
懐かしさを感じています
今年は台風10号サンサンの影響で、
石川等、解禁が遅れた地域も、あるようですが、
かなりの不漁だった昨年から、どれだけ水揚げ量が回復するか、
心配なところです
ハタハタは、以前は分類上、
スズキ目ワニギス亜目カジカ科に分類されていたのですが、
ミトコンドリアDNAの遺伝子解析により、
カジカ科全体をカサゴ目(スズキ目に変更)カジカ亜目と考えるのが、
近年主流です
ただ、カサゴ目そのものが、
多系統群の可能性高く、
形態的に他のスズキ目と似た、ハタハタ(ハタハタ属)や、
北太平洋分布のエゾハタハタ(エゾハタハタ属,ただし、この種の分類も不確定)
の存在が、
スズキ目-カサゴ目の系統分類上の大転換の、
キーパーソンになるかも知れません
個体群の、水産業的に区別した方が良い場合の呼び方で、
系群という名称があります
ハタハタには、北海道以北(北海道太平洋岸で産卵),
日本海北部(秋田沖で産卵),日本海西部(朝鮮半島東岸で産卵)3系群があり、
兵庫,鳥取産のものは、卵を持たない、
しかしサイズ,雌雄に関わらず脂が乗り美味しい、
日本海西部系群に属します
私は兵庫産しか食べたことはありませんが、
秋田産とは、違う魚かと思うくらい、
味が違うと、聞いたことがあります
エゾハタハタとも合わせて、属,種の再分類も、
もしかしたら、あり得るかも知れないかもと、
直接確かめる手立てのない身ですが、
考えてもいます
その場合、資源保持の方策も、
少なからず変わる可能性があるかも知れません
昔、東北では、ブリコを珍重することと裏腹に、
卵のないオスは、捨てていたことも多かったそうですが、
身そのものはオスの方が美味しいとのこと
ひと網中にオスが多いと洋上で捨てている、
北海産カラフトシシャモと似た、勿体無い魚です
ハタハタは、秋田周辺では、
冬、天候が悪化し、雷が鳴ると、
海岸近くの藻場に、産卵のため回遊し、
漁獲が増えると言われています
魚偏に雷という漢字は、それが由来とされています
雷が産卵とどのように関わりあるかは、未だ未解明ですが、
水産関係機関の調査では、確かに相関があるそうです
重要魚種の割に、
様々に謎の多い、面白い魚です(2024.9)
