今、2024年台風10号が上陸しても、
進行方向•到達日時が未だはっきりせず、
日本の大部分の地域が被害を受ける可能性ある中、
どうかどの地も被害少なく守られるように
(本音では只今安静中で、とにかく自分が避難しないで済むように•••)
と、祈っています
その台風10号は、サンサンという名がついていると、説明されています
これは、台風発生地域であるアジア•ミクロネシア•米国の、
14ヶ国•地域が参加する台風委員会が、あらかじめ順番に提案した、
140の名前を、アジア名という共通の国際名称として、
2000年から用いているものです
10号のサンサンは,香港が用意した、少女の名前(誰?)とのことです
そのように14ヶ国それぞれで、
多くは自国の代表的な文物、人名が並んでいるのですが、
その中には多数、それぞれの国•地域を代表する、
生き物の名が、各母語で挙げられています
最近でいうと、
2024年9号,ジョンダリ=ヒバリ/北朝鮮、
3号,ケーミー=アリ/韓国、2023年17号,ジェラワット=コイ科レプトバルブス亜科
レッドフィンジャイアントバルブ/マレーシアが、名付けられています
これは、枕崎台風(1945年16号,マスコミが呼称)、
ジェーン台風(1950年28号,当時GHQが毎回女性名を命名)、
伊勢湾台風(1959年15号,気象庁命名)、
さらに直近では東日本台風(2019年19号,同)という、
日本のみ通用する名称のように、各国がバラバラに名付け、
国際連携の妨げになっていたのを改め、
台風ごとに共同で固有名をつけるという、国際的慣習に従い、
共通の名を用いるようにしたのです
しかし,そこに140の名が準備されているとはいえ、
台風は、平均25個/年ほど発生するので、約5年半で1回りし、
また初めに戻ります
これでは、大きな被害を及ぼした、多くの人々の記憶にまだ新しい、
台風名が再使用され、混乱を招きます
そこで、そのような被害の大きかった名称は、順番から外し、
新たな名に変え、再利用を避けています
それは、運用開始後すぐの、例えば生物名を挙げると、
2002年台風15号,5-6月,ルーサー=シカ/マレーシア,韓国江原道道•慶尚北道中心に死者•不明者246人// 台風26号,12月,ボンソナ=ホウセンカ/北朝鮮,グアム死者•不明者不明、といった名が、
それぞれヌーリ=サトウチョウ(オウム科)// ノウル=夕焼けと、
同じ国の順番の名に差替えられています
最近の被害の出た台風でも、生き物の名が付けられたものでは、
2022年台風3号,6-7月,アジア名キロギー=カモ科ガン亜科の中型の種の総称/北朝鮮,伊豆諸島を中心に死者1人の被災// 2023年台風2号,5-6月,アジア名マーワー=バラ/マレーシア,四国-関東の広範囲とグアムに死者•不明者10人の被害// 台風6号,7-8月,アジア名カーヌン= パラミツ(東南アジア•南アジア産クワ科パンノキ属の果物•野菜ジャックフルーツ)/米国(マーシャル語),琉球弧各島中心に死者7人// 台風13号,9月,アジア名インニョン=カモ(おそらくオシドリ)/香港,千葉外房中心に死者3人
これらが、最近の各国に被害を与えた台風の内、生き物の名前で呼ばれたものです
そこにはヒバリやアリやコイ科の魚もあるし、
さらにオシドリやパンノキ属の果物やバラやガンの名は、
ほぼこの地域の日本以外で、
直近に被害をもたらした名として、覚えられているのです
ちなみに次の2024年11号が発生すると、日本語でヤギですが、
これは正確には生物名でなく、この後も日本担当の名は、
ウサギ,カジキ,コト,クジラ,コグマ,トケイと、すべて星座名です
誰に対しても差障りのないものという理由だそうですが、
これでは、日本だけは、代表する文物が、そして生き物が、
名前に用いられないということに、なってしまっています
台風等に初めて名前を付いたのは、40年代末の米国で、
気象担当官がハリケーンに対し、自然発生的に、名付け始めたためです
それは、米国では大西洋•太平洋側両方ともハリケーンと呼ぶので、
しばしば多数のハリケーンが同時発生している時、号数だけでは、
現場が取違え、情報が混乱していたからです
それで男性の担当官が、最初は勝手に、
女性の家族や恋人の名を付け出したことが、
後に公式名になっていきました
気象•海洋の用語は女性名詞が多く、海や船の中世の伝統から、
付ける固有の名も、女性が馴染み易かったとのこと
後に70年代末には、男女の名が両方付けられるようになり、
台風のアジア名が2000年にはじまると、男女どころか、
ヒト以外OKということになったそうです
その台風アジア名には、それぞれの国の代表的な生物も多く、
悪印象を与える名称はありません
生物の名は、日本の星座を除いても、
おおよそ半数で付けられているのです
それは、被害をもたらす負のイメージだけでなく、
自然への敬意や、自然と共にある意識を、
同時感じさせるものに、なっているようです
ヒバリやアリやコイ科の魚やオシドリやパンノキ属の果物やバラやガンの名によって、
それぞれの国を豊かに彩って生きる生き物たちと、
台風のような、時に大きな災いをもたらすけれども、
大きな意味で私たちを育む、大いなる自然がつながっていることを、
このアジア名が、図らずも教えてくれているように、
思わされるのです(2024.8)
