一般にトビウオ類の旬は、

秋とみなされることが多いですが、

春もまた良い、

トビウオ類(最近オヴァレンタリア類トビウオ科の可能性)の話をします

築地市場(旧)では、例年5月になるとトビウオ類が出回りだし、

春トビと呼ばれてけっこう珍重されていました

 

また伊豆諸島に向かう連絡船からは、その時期、

海面を飛ぶトビウオ類が、

より多く見られるようになります

太平洋側ではトビと呼ばれることが多いようですが、

日本海側ではアゴが、多くの場所での方言です

 

山陰では大振りの竹輪「アゴ野焼き」が名産で、

竹に付いたまま生で食べるのが最高です

私は島根で普通の竹輪でも、

竹が刺さったまま齧りつく美味しさを知りました

 

トビウオ,トビ,アゴと総称する中で、

トビウオ科に5属あるうち、いずれもハマトビウオ属に属する、

トビウオ(ホントビウオは通称),ハマトビウオ(春トビ),ホソトビウオ(丸アゴ,丸トビ),ツクシトビウオ(角アゴ,角トビ)が、

漁獲量が多く、普通に食べられている種です

とはいえ、さらに多くの種類があり、

各地で様々に呼ばれているからです

 

トビウオ科魚類は世界で約50種、日本で30種弱とのことですが、

私には多く見分けがつきません

 

実は多くの種類があって、

形態の差異があいまいで見分けが難しいというのは、

生物学的には今現在繁栄していて、

多様に種分化が進みつつあるグループの特徴といえるようです

例えば魚類ではハゼ類,コイ・フナ類,ナマズ類等、

あるいはシュモクザメ類なども、それに当たるようです

 

トビウオ類について言えば、

伊豆諸島でクサヤ干しに用いられるのは、

ほとんどハマトビウオ(春トビ)ですが、

全国各地では多種類のトビウオ類を、

季節毎に漁れる種が違っても、

同じように調理・加工して利用することが、

多いようです

その意味で、あまり種ごとに味に差のないグループ、

といってよいのでしょう

 

サワラと似て、青魚の割に脂肪が少なく、

白身魚のように美味しく食べられています

もちろん、山陰や西九州産のアゴだしも有名です

トビッコ(卵,本当は商標)も、

今では親以上に全国で食べられています(2021.4)