「進化とは進歩ではない」
「弱肉強食は人間のみ」
「人は万物の霊長ではない」
自然科学である生物学は、
経験的にこれらが事実であると学んできました
例えばライオンもスズメバチも、
餌となる動物が狩尽くされれば絶滅するだけでなく、
草食動物は肉食動物に個体数を「調整」されなくなれば、
餌の植物を食尽くし、やはり絶滅します
むしろ互いに支えあう関係で、弱肉強食では、絶対にないのです
寄生生物も同じで、
宿主の負担を減らす「共生」に進化した種の方が、
健康な宿主と共に生続けられることで、
むしろ繁栄するのです
そしてすべての生物の死体や排出物は、
地上,地中,水中の分解者によって、
栄養素に分解され、
再び他の生物のエネルギーとなります
また、
酸素をエネルギーとする、
全ての真核生物細胞の中にあるミトコンドリアや、
植物の葉緑体のルーツは、
嫌気性細菌に食べられた中で、
捕食者の細胞内で生残り、
共生関係を持つまでになった、
太古の微生物でした
その証拠として、
ミトコンドリアや葉緑体は、
体細胞と全く異なる遺伝子を持っています
そして私たちも、共生細菌なしには絶対に生きられません
もし生物に学ぶなら、
「全ての生命は次に受渡すことによって生きる」
だと思っています。(2020.6)