60年代の頃、

道東の親戚から、よく乾干しししゃもが届きました

塩が利いて、イワシの目刺よりもっと固い干物で、

不味くないけれど、多く食べられないものでした

保冷・輸送技術が進歩する前は、

日本海の松葉ガニと同じく、

すぐ鮮度が落ち商品価値の低い大衆魚扱いでした

今は昔で、シシャモは高級魚です

 

一方スーパーで「子持ちししゃも」として売られているのは、

同じくワカサギ・アユの近縁種のカラフトシシャモです

以前は「北海ししゃも」と、

北海道産と紛らわしい名をつけていましたが、

産地は一応嘘でなく、ノルウェー沖の「北海」です

今、道東特産である高級なシシャモ(黄色がかった色,

目が大きく口が目の後端近く達する,干魚でも鱗が見え易い,脂ヒレが小さい)は、

多く「本ししゃも」「北海道産ししゃも」と表記されています

 

カラフトシシャモは名の通り、道北でも少し獲れますが、

産地は圧倒的に北大西洋沖です

日本では子持ちのみ美味とされ、オスはほぼゴミ扱い

日本向けの漁を行なう漁船では少なくとも少し前は、

オスの比率が高い群れは漁獲時に捨てられるそうです

しかし実は、

鮮度良い時に加工されたオスはめったに出回らないながら、

たまに店頭に並ぶ1夜干のオスは、

卵に栄養が奪われない、大型のワカサギのような味で、

アユよりも骨が柔らかく絶品です

最近はなかなか味わう機会がありません

扱いが悪く鮮度もまちまちですが、

もし幸運に活きの良さそうなオスのカラフトシシャモに出会えたら、

一度賞味していただければと思います(2020.5)