「中国古典の名著50冊が1冊でざっと学べる」 | 世界史オタク・水原杏樹のブログ

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2015年3月 旅順・大連
2015年8月 台北(宝塚観劇)
を書いています。

中国古典の名著50冊が1冊でざっと学べる」
寺師貴憲:著 KADOKAWA

 

 


本屋さんで見かけてつい買ってしまいました。
中国の古典って意外と知らないな…と思って、ちゃんと知っておきたいと思って。
題名だけは知っているけど、何が書いてあるかよく知らないものが多いです。
四書五経ぐらい知っておかないと、中国史が好きと言うのは恥ずかしい。…でもどれもちゃんと読んだことがない。
「大学」「中庸」って何が書いてあるのか…。
ということで、「大学」「中庸」「論語」「孟子」と、四書からまず入ります。

性善説の孟子、性悪説の荀子、というぐらいなら知っていますが…。

「菜根譚」も名前だけは知っていましたが、「野菜の根は硬くて苦いけど、苦しみを嚙み締めれば味わいがわかって来る」ということからついた名前で、処世訓が書かれたものだったんですね。

「世説新語」は、後漢から東普にかけて生きた人たちの逸話を集めたもの。様々な人物が描かれ、負の面、正の面いろいろな人間模様が浮かび上がってくるらしい。

「列女伝」は前漢に書かれたものですが、賢女から悪女までとても多彩な女性たちのことが書かれていておもしろそう。

「山海経」は、中国語の子供の本で読みました。

著者は予備校講師をしているだけあって、10代の若者にもわかるような切り口で、どの本もわかりやすく楽しく説明されています。
章立ても
第1章 どう生きるか 心構えを磨く10冊
第2章 世界はどんな形をしているか 考え方を学ぶ10冊
第3章 他人とどう関わるか ビジネスに役立つ10冊
第4章 過去をどう見るか 「エリートの必須教養」と言われた10冊
第5章 日本文化の「もと」は何か 日本文化の源流を垣間見る10冊

となっており、現在の読者の興味を引きそうな感じになっています。

これを読んだらどの本も読みたくなります。
そうしたら、この本で紹介されている訳本で「角川ソフィア文庫」というのがあるのがわかりました。調べてみますと、この中に「ビギナーズ・クラシックス」というシリーズがあって、さらにその中に中国の古典シリーズがあって、こういうものなら気軽に読めそうだと思いました。

角川にないものは東洋文庫とか岩波文庫とか、また明治書院版もおすすめに入っていますが、それって「新釈漢文大系」なのでちょっと敷居が高い。
明徳出版社の「中国古典新書」は、書店で見たことがあるような。
平凡社に「中国古典文学大系」というのがありまして、ずっと前にこのうちいくつかは読みましたが、長い間見てないですね。