リニューアルした大阪市立東洋陶磁美術館 | 世界史オタク・水原杏樹のブログ

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2015年3月 旅順・大連
2015年8月 台北(宝塚観劇)
を書いています。

1年の休館を経てリニューアルオープンした大阪市立東洋陶磁美術館。

 

 


「シン・東洋陶磁」とかヘンなタイトルを付けてるのは気になりますが、リニューアルしたなら行かなくては…と思ってやっと行ってきました。

まず入り口が変わってる!
チケット売り場から案内された階段が新しくできたもの。前の階段は壊したの?
で、展示室のある2階に行くと、そこはあまり変わっていません。
しかし、広い空間の真ん中にガラスケースがポツン。
油滴天目が360度見られる形で展示されていました。…ゴメン、天目茶碗は「わび・さび」の世界みたいで好きじゃないんです~。

その先は高麗青磁です。「翡色(ひしょく)」と呼ばれるきれいな青い色。中国の青磁となんかちょっと違う。色合いとか器のデザインとか。でも宋代青磁と高麗青磁をずらっと並べて「分けろ」と言われたら、わかるものもあると思いますが、迷うのもありそうな気がします。

高麗青磁に特徴的なのが象嵌青磁です。きれいな絵やかわいい鳥などいろいろ。
その先の俵型の茶色い模様の器などは「あー、趣味じゃない」と素通り。
だいたい今回は全部館蔵品なので、見たことがあるものが多いです。

それから李秉昌(イ・ビョンチャン)コレクション。朝鮮・中国・日本の陶磁器が部屋別に並んでいます。中国陶磁、黒陶や彩陶からあるのは素晴らしい。

そこから先は安宅コレクションの中国陶磁です。今までさんざん見倒しているので見覚えはありますが、何度見てもいい。唐代の女性俑が一回転するのを見届けたり。
そしてこの美術館の白眉、自然採光の宋代青磁。中でも私が一番好きな砧青磁は見慣れているはずなのに目にするとハッとするほど美しい。釉薬のとろりとした艶、どっしりした丸い形の上に伸びる首。いつまで見ても飽きません。いやもうここから動けない。
汝窯の「天青」と表現される水盤もちゃんとあります。

元代の勇壮な青花が並ぶのも壮観。
明代の色絵や金襴手。景徳鎮だらけ。

部屋を出ると変わらない出口で、その先にはいつもの階段。階段、壊していなかったんですね。新しく作っただけで。「行き」と「帰り」が別々になったわけです。
階段を降りたらミュージアムショップができていました。大きくはないものの、いろいろなグッズができていました。今までポストカードすらちょこっとしかなかったのに、たくさんできてます。おかげで砧青磁のポストカードを買いました。去年泉屋博古館で休館中の貸出展示をしたときの図録はあるんですけどね。ポストカードなので本棚に飾れます。

カフェもリニューアルオープンしたんですが、時間が無くて寄れませんでした。収蔵品をモチーフにしたユニークなメニューがあるので、またカフェだけでも行きたいです。
飛青磁に見える抹茶ラテとか、木の葉天目をモチーフにしたチョコレートムースとか。陶片クッキーなんかもあります。