学生街の喫茶店 | 上田 真一郎 犬のためのヒーリングデバイス CS60

上田 真一郎 犬のためのヒーリングデバイス CS60

   大切なことは全部犬が教えてくれた
ペットと飼い主さんを「言葉」でつなぐコミュニケーションを。

あさんぽでよく顔を合わせるおじさんが、普

通に歩きながら、何の脈絡もなく、何気にい

い話というか泣ける話というか、をしていて

、その話があまりにも素敵で切なくキラキラ

してたので。

 

 

おじさんと言っても確か僕よりも一学年上な

だけなんだけど。じゃあお前もおじさんだと

いうツッコミは却下します。

 

おじさんが話し始めたのは、愛犬の名前の由

来。おじさんの奥さんは数年前に亡くなられ

たんだけど、まだ二人で暮らしていたときに

真白な子犬を迎えたのです。

 

本文の真白い子ではありません。

 

名をどうしようかと考えた時に、アルファベ

ットで奥さんの名前のひと文字と自分の名前

のひと文字を取って並べて、それじゃあ、と

決めたそう。

 

奥さんが咲良。おじさんは一郎。

 

 

じゃあさくらと一郎じゃないか!とツッコミ

を入れたくなるのをぐっと我慢して聞き耳を

立てていると、

 

あの頃は三人で川の字になって寝てたよ。

 

と、朝っぱらから泣ける話をぶっ込んでくる

のです。

 

おじさん、それ、今話す話題じゃなくて、お

じさんの好きなおでんでも突つきながらぬる

燗呷ってする話だよ。

 

さくらの S 。

一郎の I 。 ときたので、N をつなげて

S I N 。 しん、と名付けたそうですよ。

 

そんなおじさんがみんなに「おいしいよ」と

勧めてくるのが、奥さんの生まれ故郷の名産

の松前漬けみたいなおつまみ。

 

こんなの朝から困っちゃうよね。

 

気分は学生街の喫茶店な感じ。

 

  

   ベル インスタはじめました ベル

   わんわん ワンコがいっぱいです わんわん