二番目の悪者 | 上田 真一郎 犬のためのヒーリングデバイス CS60

上田 真一郎 犬のためのヒーリングデバイス CS60

   大切なことは全部犬が教えてくれた
ペットと飼い主さんを「言葉」でつなぐコミュニケーションを。

 

 

 

偶然といえば全くの偶然なのですが。

 

「二番目の悪者」というタイトルの絵本を読

んでいた時に、ラジオで聞いたのが、松島ト

モ子さんがブログを始めたという話題。

 

「二番目の悪者」は、ライオンが表紙にもな

っている絵本ですが、松島トモ子さんのブロ

グのタイトルは「ライオンの餌」。

 

松島トモ子さんといえば二度もライオンに食

べられかけた女優さんとして有名ですが、そ

れにしてもこのタイトル。

 

その記念すべき第一回のブログに書かれてい

た、永六輔さんの言葉です。

 

「トモ子、自分が見たり聞いたりしたこと

 以外は、書くな。しゃべるな。自分の足

 で行ってみてこい。嘘はいけない。

 多少のふくらましは許す」

 

という金言。

 

この、永さんの言葉ととてもシンクロしたの

が、「二番目の悪者」という絵本のテーマだ

ったのです。

 

 

簡単に粗筋を紹介すると、

 

金色のたてがみを持つ金ライオンは、

一国の王になりたかった。

自分こそが王にふさわしいと思っていた。

ところが、街はずれに住む優しい銀のライオ

ンが「次の王様候補」と噂に聞く。

ある日、金のライオンはとんでもないことを

始めた――。

登場するのは動物ばかり。

人間はひとりも出てきません。

けれど1ページ目はこの言葉から始まります。

「これが全て作り話だと言い切れるだろうか」

    小さな書房 『二番目の悪者』より

 

帯には、

 

考えない、行動しない、という罪

 

とだけが記されています。

 

何もしない人は傷つかない。

本当に、一番目の悪者だけが悪かったのか。

その、事の果てをイメージする想像力が欠如

していると世界を変えてしまう。

その事への気づきを促す作品に思いました。

 

誰かにとって都合の良い嘘。

 

「嘘は、向こうから巧妙にやってくるが、

 真実は、自ら探し求めなければ見つから

 ない」

 

雲が教えてくれるのに、誰も変わることが出

来なかったのです。

 

発行者の安永則子さんが、

 

「本の冒頭に、鳥を弾く人と、チェロを弾く

 人の絵が並んでいます。これは本の最後に

 添えられた絵と対になっています」

 

と話されているその部分がどうしても読み解

けなくて、それで実はブログもアップ出来な

かったのです。ひと晩経って、読み返してみ

てなんとか自分なりの解釈は用意出来たもの

の、果たしてそれが創作者の意図と繋がるか

どうかはわからないでいます。まるで、20

01年宇宙の旅の黒い板を初めて劇場で観た

時と同じ様な感じです。

 

そんな、読了後に色々と思いを巡らすことの

出来る作品に出会えた幸せも同時に味わって

います。

 

潤子さんのコーラスもまた素敵すぎます。

 

   

   ベル インスタはじめました ベル

   わんわん ワンコがいっぱいです わんわん