日曜の朝、目を覚ますと不思議なことに五時
少し前のことがよくあります。
午前五時からはEテレで「こころの時代」。
そして昨日は再放送ではありますが楽しみに
している「禅の知恵に学ぶ」第二回でした。
禅の修行をする道場、「僧堂」「叢林」にい
かにして入門するかのお話でした。
テキストでは読んでいて、文字だけでも大変
そうなのですが、実際に映像で見せられると
息を呑んでしまいます。
その中で、お話をされている正眼寺住職山川
宗玄さんの若い頃のエピソードがとても目の
覚めるようなお話でした。
１日に二時間も満足に眠る時間のない修行時
代に、当時の高名な師家さんの運転手として
講演会や法話の会について行ったそうです。
話の内容の八割方は同じ様な内容なので、覚
えてしまった山川さんは法話の時間をバック
ヤードで睡眠不足の足しに居眠りをする様に
なったそうなのです。
ある日、幾度も法話に来られている会社の社
長さんと雑談をする機会があって、つい口を
滑らせてしまい、
「いつも同じ話ですよね」
と言ってしまったそうなのです。
すると、その社長さんは
「はい、同じです。でも、毎回違います」
と答えられ、その答えを聞いて山川さんは背
筋が凍りつくような衝撃を受け、同時にとて
も大切なことを教わったことに気が付いたそ
うなのです。
そしてそれから自分は変われたと。
話や情報を受け取る自分は日々成長していれ
ば、その日の体調でも感じ方は変わってくる。
そんな話を聞いていて、これは隻手の音声に
も通づるのではないかと思ったのです。
「隻手の音声」（せきしゅのおんじょう）
公案という、禅問答の主題となる難解な、千
七百もある質問のうちにひとつです。
隻手とは片手のことです。
「両手で叩くと音がする。
では、片手ではどんな音がするか？」
どんな音がすると思いますか？
もちろん、答えはひとつではありません。
答え、なんて無いのかもしれません。
そんな事を考えながら夏至の朝を迎えたので
した。
インスタはじめました
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