ポピーのトゲトゲが割れて花が出てくる直前
テオ・アンゲロプロスという監督の作品には
記憶の限りでは殆ど晴れた空が映りません。
とても湿度の高いフィルムです。
雪であったり雨であったり霧であったり。
まるでギリシァの憂鬱を雲に託したかの場面
作りで、効果音もその湿度の高さを際立たせ
る音作りがされています。
演出のベースには演劇的な手法も用いられて
いるので、そんな映像のリズムや色合いが合
わない人もいるかも知れません。
逆に一度アンゲロプロスの魔法にかかってし
まうと、知らず知らずのうちに虜になってい
るのです。
音楽を作曲しているエレニ・カラインドルー
の楽曲も映像の質感にこれ以上無いほど寄り
添っていて心地良いのです。
これまでのアンゲロプロスの映画を想い出し
つつ、空の色を思い浮かべて思ったのですが
、寒々とした曇り空って気が滅入りそうだけ
ど、案外心地良くて、心静かに色んなことを
考えたり出来る天候の様な気がしてきました
。
この投稿が名場面と美麗な音楽が体験できて
オススメです。
黒澤映画や小津先生の映画と同様、そうそう
順番なんてつけられませんが、押し付けてで
も観て欲しいのは、
「霧の中の風景」
「エレニの旅」
音楽も最高です
「旅芸人の記録」
どれか一本でも観てみれば、きっと病みつき
になってしまうと思います。
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