洋食器がずいぶん好きで揃えてきましたが 、あの大地震以来、‘割れるもの‘が怖くなり、また、‘ブランド食器‘にもあまり興味がなくなり、亡くなった父との旅行で買ったものなど特別の思い出のあるもの以外は、 銀器もガラスのものも、すべて手放したいと思うこの頃でした。
そんな時、「テーブル周り小物大好き仲間」だった友人からお誘いがあり、三菱一号館美術館「もてなす悦び展」 に行ってきました。「○○ちゃん(娘)が小さい頃、「ごはんの時はきれいなテーブル」と言いいながら、よくテーブルセッティングのお手伝いをしていたわね」と言われて、最近のこの手抜きを反省。やっぱり「ごはんの時はきれいなテーブル」にしなくてはね。
センスのよい友人と美しい中庭を眺めながら、お茶をするのは楽しいです。![]()
「もてなす悦び展」で、目を引いたのは、朝顔モチーフ。ガレのキャンドルスタンドやティファニーのガラスコンポートなど、西洋の人が感じるオリエンタリズムある花=菊、だと思っていましたが、朝顔に、よりオリエンタリズムを感じたという説明されていました。
ふーん、朝顔ねー
朝顔とは、最もなじみのある花のはず。けれどここ数年見た記憶がないわ。 家の近所にもない!夏休みといえば朝顔という時代は遠くなりにけり。
ですので、ガレやティファニーの朝顔の世界を見て、朝顔の存在を思い出したくらいなのでした。
瑠璃色(るりいろ)、紺青色(こんじょういろ)、菫色(すみれいろ)、蘇芳(すおう)などの日本の伝統色による色彩美、ラッパのように丸く広がる造形美、薄くて儚い花びらの質感・・・。
古典の世界を思わせる幻想的な花です。
そういえば『源氏物語』に「朝顔の君」「朝顔斎院」が出てきましたっけ。昨年の夏、作家であり源氏物語の研究者でいらっしゃる織田百合子先生 にインタビューさせていただいた時のことを思い出し、資料を見てみました。
「朝顔の君」は、源氏が若い頃から熱をあげていた女君の一人。高貴な出自のため正妻候補に幾度か名前が挙がり、正妻格の紫の上の立場を脅かしたという人物。「朝顔の君」も源氏に好意があったが、源氏の求愛を拒み続けて、便りを交し合う友人であり続けたという。朱雀帝時代から斎院を長く続けたため婚期を逃し、そのまま独身を貫き通して出家したという女性です。
朝顔の花の持つイメージと重なるところがあります。
朝顔の花と身近であることが、日本女性ならではの美を意識することに繋がるような気がします。グリーンカーテンにもなるし、来年はぜひ植えたいものです。
「今日はいくつ咲いたかな?」と毎朝庭を眺めた、子どもの頃の夏休みを思い出します。![]()




