沖縄県立博物館で悠久のシルクロード展が開催中です(会期:5/8まで)。

エジプトから日本(特に奈良県)に至るシルクロードは「もの」だけではなく「技術や文化や思想」の東西交流が行われた道であるということがこの展示の主題です。まず平山郁夫の絵の数々が私たちの気分をシルクロードへと誘い、それからエジプトから日本に至る各地域の美術品がずらりと並ぶ構成になっています。ありがたいことに、フラッシュさえ焚かなければ撮影可でした。

展示作品数も語りたいことも多く、とても1記事では収まらないので今回は特に印象に残った2作品を紹介します。


まずはこちら、ガンダーラの弥勒菩薩像です。

首飾りや腕輪など豪華な装身具を付けているので菩薩なのは一目瞭然ですが、左手に持った水瓶を根拠に弥勒菩薩とされているそうです。私はこの髪型を見ていると中宮寺の「如意輪観音」とされている半跏思惟像はやっぱり弥勒菩薩じゃないの?と思えてきました。それにしても、体型や髭の表現で明らかに男性として造形されているこの像と比較すると中宮寺の半跏思惟像はとても女性的な姿で、聖徳太子の母親である穴穂部間人皇后がモデルという言い伝えも納得がいきます。

などと思っていたら、シルクロードの終着点である「日本」のコーナーに大仏師 松久宗琳作の聖徳太子像がありました。
関西に住んでいた頃、法隆寺と中宮寺を参拝したことを懐かしく思い出しました。