現在、那覇市歴史博物館では白地の紅型衣装と琉球宝刀の1振である治金丸が展示されています(会期:9/2まで)。嬉しいことに撮影OKだったため、写真を何枚か掲載します。

タイトルの「尚泰王の着物」はこちらです。
白地にとても細かい花亀甲紋様の夏物で、解説によると尚泰王は特にこの着物を気に入っていたそうです。同じ室内に尚泰王の写真も展示されているので、もしかするとその写真で着ているのもこれでは?と見比べてみましたが正直なところ判定は微妙でした。

また、女性用の着物も興味深いものが展示されていました。
流水に(琉球では見ることのできない)紅葉という、ヤマトの影響が極めて強い絵柄です。「能装束にほとんど同じ柄のものがある」と解説されていて、言われてみると伝統芸能として300年の歴史をもつ組踊も成立の背景に能や歌舞伎の影響が無視できないのを思い出しました。

1522年に宮古島の仲宗根豊見親が尚真王に献上した宝刀「治金丸(脇差、刃渡り53.8cm)」は去年より見やすい高さに展示されていました。
この写真は刃紋が特に分かりやすい角度から撮りました。私としては中程に2つほど入る矢筈のような刃紋(光の反射のすぐ左側)がこの刀の特に魅力的な部分だと思っています。
鍔にある金の菊花紋は千代金丸とお揃いです。