何やってたんだろう。
ほんと、何やってたんだろう。

毎日毎日、コツコツコツコツ
何かに向かって、真面目にやり続ければ、何かを達成できると信じてた。

山のような大きな岩も、ノミと金槌で、真面目にコツコツ掘り続ければ、身体がボロボロになろうが、苦しかろうが、いつかは向こう側に到達できて、そこに光が差し込むはずだと信じていた。


何やってたんだろう。

全く間違っていた。
全く違っているじゃないか。

達成できるものなど何もない。


この世界には
達成できるものなど何もない。

私には達成すべきことなど何もない。


この世界には、達成すべき状況も、
到達すべき目標も、何もない。
達成する私もいない。

何一つない。


それを、あるかのように信じている。

信じるなら、
ずーっとこの世界の中で、
探し続けることができるから。

いつかきっとこの暗闇の洞窟の中でも、光を見ることができるはずだ。と。

信じている。


いつかなんてない。
ここには光なんてない。

努力も目標も、持つことすらできない。

何もできないのだ。
その私はいないのだから。


私は何もする必要はない。

何もしないなら、
そこにすべてがあることがわかる。

すでに達成されていて、
すべてはここにあるのだから。


私は本当に何もわかっていないのだ。