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世羅の気功と日常ブログ

「何もないと思っていた自分に、
小さな“できた”がくれた喜び」を
テーマに、気ままに想いのままに
書き綴るブログです。

朝、いつもの時間に目が覚める。


着替えて顔を洗い、簡単な朝食を済ませる。

 

その一連の流れは、普段と変わらないものだった。


しかし、ふと自然に頭に浮かんだのは、「庭へ行く」という行動だった。

 

『幸せの種』と、昨日、セツナと2人で組み立てた小さな透明ハウス。


プランターの上には、まだ湿った土が静かに横たわっているだけ。

 

芽が出るにはまだ早いのはわかっている。


それでもセイはしゃがみ、そっと土の表面を確かめた。


……乾燥はしていないようだな

 

そう思いながらも、念のため、少しだけ霧吹きで水を足す。

 

その動作が、どこかいつもより丁寧になっている自分に気づく。


……“彼女”が手をかけたものだからか)


それだけで、扱いが変わる。

 

そんな自分に戸惑いながらも、セイの胸の奥には、やわらかな温かさが広がっていた。

 

部屋に戻り、上着を脱いでクローゼットを開く。

 

自然と視線は“空いたスペース”に向かう。


広くなったわけではない。

 

ただ、2人分”として意識してしまう自分がいた。

 

……次に来たときには、ここに、彼女の服が入るのだろうか……


その考えはただの想像のはずなのに、どこか現実味を帯びていた。

 

夜、セイは自室に戻り、ベッドに横たわった。

 

瞼を閉じ、静かに今日1日を振り返る。

 

……特に、問題はなかったな……」

 

そのセイの独り言は虚空に消えたが、そこには静かに「誰かと暮らす気配」が残っていた。

 

(第63話に続く)