撮った写真を満足そうに眺めながら、セツナがふと口を開く。
「よし、じゃあ今度はルカを抱っこしよう!」
「わーい!」
ぴょんっとルカがセツナの腕の中へ飛び込んだ。
「セイももっとこっち!」
「えっ……」
「ほらほら」
セツナが手招きする。
セイは少しだけ横へ寄った。
「まだ遠いなぁ」
「……これ以上ですか?」
「もちろん!」
セツナは笑いながら、セイの腕を軽く引っ張る。
「はい、これくらい!」
「っ!?」
肩と肩が触れた。
(ち、近い……!)
一瞬で鼓動が速くなる。
(これでは、あまりにも近すぎる……!)
必死に平静を装う。
(落ち着け……落ち着くんだ、僕……)
そんなセイの心境など気づくこともなく、セツナは満足そうに頷いた。
(第302話に続く)