家に着くと、3人はさっそく買ってきた荷物を広げた。
「じゃあ始めようか!」
セツナが張り切った声を上げる。
「はい」
「はーい!」
セイとルカも元気よく返事をした。
まずは大きなクリスマスツリーを部屋の中央へ運ぶ。
その横でセツナは箱から飾りを取り出し、セイは手際よくリースを壁へ飾っていく。
窓辺にはイルミネーション。
点灯させると、小さな光が部屋の中で優しく瞬いた。
「うん。なかなかいいんじゃない?」
少し離れた場所から全体を見渡しながら、セツナは満足そうに頷いた。
そして、ふと思い出したように買い物袋の中を探る。
「あ、そうだ」
取り出したのは、ルカが店で選んだ赤いベルだった。
「ルカ。このベルはどこに飾ろうか?」
そう言って見せると、ルカの耳がぴくりと動く。
「ここ!」
ルカは前足を伸ばし、ツリーの真ん中あたりを指差した。
「ここなの?」
「うん!」
迷いのない返事に、セツナは思わず笑う。
「じゃあ、ここに付けようか!」
背伸びをしながら枝へベルを掛けると、赤い飾りはツリーの中でもひときわ目立つ場所で小さく揺れた。
「できた!」
「ルカのかざりー!」
自分で選んだ飾りが付いたのが嬉しいのか、ルカはその場でぴょんと跳ねる。
その様子を見ていたセイとセツナも自然と笑顔になった。
(第275話に続く)