昼過ぎ。
端末から軽い通知音が鳴る。
その瞬間、わずかに呼吸が止まる。
(……まさか)
自分でそう思ったことに、少し驚く。
画面を開く。
〈セイ、元気かな?幸せの種とプチトマトはどうなってる?また教えてね。〉
「……」
短い。
それでも、胸の奥が、静かに熱を持つ。
セイは、ゆっくりと返信を打つ。
〈『幸せの種』には変化はありませんが、プチトマトは順調に育っています。次に来られる頃には、もう少し成長していると思います〉
送信。
そのあと、しばらく画面を見ている自分に気づく。
(……何をしているんだ)
小さく息を吐き、端末を置く。
だが、口元が、わずかに緩んでいることには気づいていた。
(第197話に続く)